上 下
41 / 60

最終話③ 寡黙で不愛想な騎士様の、本当のお目当ては――?※

しおりを挟む



「ひゃんっ――んんっ……!」

 ひくひくと痙攣している小さな穴へと、シルヴァの指が入り込む。
 まだ誰かに侵入されたことがない、その場所を、彼がゆっくりと拡げていく。

(初めてだから……やっぱり怖い……噂ではたくさん出血したり、すごく痛いとよく聞くし……そもそもこんなに小さな穴に、太い棒のような男性の器官が入るのかどうか不安で仕方がないわ……)

 そんなことを考えていると――。

(どうしよう、震えてきちゃった……)

 先ほどまでよりも呼吸と鼓動が速くなる。心臓の音が耳に届いてうるさくて仕方がない。
怖くてカタカタと震える私の頬に、シルヴァが口づけを落とした。

「リモーネ、怖いなら、ここで辞めるが――」

 シルヴァにそう言われ、一瞬たじろいでしまう。

(どうしよう……)

 だけど――。

(これまでもずっと、シルヴァお兄ちゃんに我慢してもらってたんだし、頑張りたい……)

「シルヴァお兄ちゃん、お願いします……」

 私がそう言うと、シルヴァは額にちゅっと口づけてきた。

「リモーネ……痛くないように、頑張るから」

 シルヴァが真摯に訴えてくるので、彼を信じることにする。
 そうして、彼が騎士団のコートを脱ぎ捨てはじめる。
 逞しい胸板や、鍛えられた二の腕の筋肉などに目を奪われてしまう。
 そうして下衣を脱ぎ、彼がそそり立つ巨根を取り出した。

(想像よりはるかに大きかった……本当に大丈夫かしら……)

 少しだけ血の気が引いていく。
だが、少しだけ自分でも両頬を叩いて、気合をいれることにした。
 じわじわと液が漏れ出ている、シルヴァの熱塊の先端が、とろとろに蕩けきった淫扉の奥にある淫口へとあてがわれる。
 ぬるぬると彼の先が動き、それだけで、ぞわりぞわりと快感が走っていった。

「そろそろ挿れるが――どこか、掴まりやすいところを握っていろ」

 心臓の律動が激しくて、世界が揺れ動いて感じてしまいそうだ。
 シルヴァの言うように、どこかにつかまろうと思って、彼の幅広の背中に手を添わせる。
 
「挿れるぞ――」


しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

大嫌いな次期騎士団長に嫁いだら、激しすぎる初夜が待っていました

扇 レンナ
恋愛
旧題:宿敵だと思っていた男に溺愛されて、毎日のように求められているんですが!? *こちらは【明石 唯加】名義のアカウントで掲載していたものです。書籍化にあたり、こちらに転載しております。また、こちらのアカウントに転載することに関しては担当編集さまから許可をいただいておりますので、問題ありません。 ―― ウィテカー王国の西の辺境を守る二つの伯爵家、コナハン家とフォレスター家は長年に渡りいがみ合ってきた。 そんな現状に焦りを抱いた王家は、二つの伯爵家に和解を求め、王命での結婚を命じる。 その結果、フォレスター伯爵家の長女メアリーはコナハン伯爵家に嫁入りすることが決まった。 結婚相手はコナハン家の長男シリル。クールに見える外見と辺境騎士団の次期団長という肩書きから女性人気がとても高い男性。 が、メアリーはそんなシリルが実は大嫌い。 彼はクールなのではなく、大層傲慢なだけ。それを知っているからだ。 しかし、王命には逆らえない。そのため、メアリーは渋々シリルの元に嫁ぐことに。 どうせ愛し愛されるような素敵な関係にはなれるわけがない。 そう考えるメアリーを他所に、シリルは初夜からメアリーを強く求めてくる。 ――もしかして、これは嫌がらせ? メアリーはシリルの態度をそう受け取り、頑なに彼を拒絶しようとするが――……。 「誰がお前に嫌がらせなんかするかよ」 どうやら、彼には全く別の思惑があるらしく……? *WEB版表紙イラストはみどりのバクさまに有償にて描いていただいたものです。転載等は禁止です。

【完結】王宮の飯炊き女ですが、強面の皇帝が私をオカズにしてるって本当ですか?

おのまとぺ
恋愛
オリヴィアはエーデルフィア帝国の王宮で料理人として勤務している。ある日、皇帝ネロが食堂に忘れていた指輪を部屋まで届けた際、オリヴィアは自分の名前を呼びながら自身を慰めるネロの姿を目にしてしまう。 オリヴィアに目撃されたことに気付いたネロは、彼のプライベートな時間を手伝ってほしいと申し出てきて… ◇飯炊き女が皇帝の夜をサポートする話 ◇皇帝はちょっと(かなり)特殊な性癖を持ちます ◇IQを落として読むこと推奨 ◇表紙はAI出力。他サイトにも掲載しています

つがいの皇帝に溺愛される幼い皇女の至福

ゆきむら さり
恋愛
稚拙な私の作品をHOTランキング(7/1)に入れて頂き、ありがとうございます✨読んで下さる皆様のおかげです🧡 〔あらすじ〕📝強大な魔帝国を治める時の皇帝オーブリー。壮年期を迎えても皇后を迎えない彼には、幼少期より憧れを抱く美しい人がいる。その美しい人の産んだ幼な姫が、自身のつがいだと本能的に悟る皇帝オーブリーは、外の世界に憧れを抱くその幼な姫の皇女ベハティを魔帝国へと招待することに……。 完結した【堕ちた御子姫は帝国に囚われる】のスピンオフ。前作の登場人物達の子供達のお話。加えて、前作の登場人物達のその後も書かれておりますので、気になる方は、是非ご一読下さい🤗 ゆるふわで甘いお話し。溺愛。ハピエン🩷 ※設定などは独自の世界観でご都合主義となります。 ◇稚拙な私の作品📝にお付き合い頂き、本当にありがとうございます🧡

【R18】国王陛下に婚活を命じられたら、宰相閣下の様子がおかしくなった

ほづみ
恋愛
国王から「平和になったので婚活しておいで」と言われた月の女神シアに仕える女神官ロイシュネリア。彼女の持つ未来を視る力は、処女喪失とともに失われる。先視の力をほかの人間に利用されることを恐れた国王からの命令だった。好きな人がいるけどその人には好かれていないし、命令だからしかたがないね、と婚活を始めるロイシュネリアと、彼女のことをひそかに想っていた宰相リフェウスとのあれこれ。両片思いがこじらせています。 あいかわらずゆるふわです。雰囲気重視。 細かいことは気にしないでください! 他サイトにも掲載しています。 注意 ヒロインが腕を切る描写が出てきます。苦手な方はご自衛をお願いします。

明日の夜、婚約者に捨てられるから

能登原あめ
恋愛
* R18甘めのエロ、タグの確認をお願いします。  物語の世界に転生した私は、明日の夜に行われる舞踏会で捨てられる――。  婚約者のジュリアンはヒロインに正式に告白する前に、私、イヴェットに婚約解消してほしいと告げるのだ。  二人が結ばれるとわかっていたのに、いつの間にか好きになってしまった。  邪魔するつもりはないけれど、彼らが幸せな様子を見るのはつらいので、国を出ようと計画を立てたところ――?   * 頭を空っぽにして息抜きにお読みください。 * 成人年齢18歳の世界のため飲酒シーンがありますが、現実ではお酒は20歳になってから親しんで下さい(念のため) * 8話程度+おまけ未定。Rシーンには※マークつけます。 * コメント欄にネタバレ配慮しておりませんのでお気をつけください。 * 表紙はCanvaさまで作成した画像を使用しております。

【完結】冷酷眼鏡とウワサされる副騎士団長様が、一直線に溺愛してきますっ!

楠結衣
恋愛
触ると人の心の声が聞こえてしまう聖女リリアンは、冷酷と噂の副騎士団長のアルバート様に触ってしまう。 (リリアン嬢、かわいい……。耳も小さくて、かわいい。リリアン嬢の耳、舐めたら甘そうだな……いや寧ろ齧りたい……) 遠くで見かけるだけだったアルバート様の思わぬ声にリリアンは激しく動揺してしまう。きっと聞き間違えだったと結論付けた筈が、聖女の試験で必須な魔物についてアルバート様から勉強を教わることに──! (かわいい、好きです、愛してます) (誰にも見せたくない。執務室から出さなくてもいいですよね?) 二人きりの勉強会。アルバート様に触らないように気をつけているのに、リリアンのうっかりで毎回触れられてしまう。甘すぎる声にリリアンのドキドキが止まらない! ところが、ある日、リリアンはアルバート様の声にうっかり反応してしまう。 (まさか。もしかして、心の声が聞こえている?) リリアンの秘密を知ったアルバート様はどうなる? 二人の恋の結末はどうなっちゃうの?! 心の声が聞こえる聖女リリアンと変態あまあまな声がダダ漏れなアルバート様の、甘すぎるハッピーエンドラブストーリー。 ✳︎表紙イラストは、さらさらしるな。様の作品です。 ✳︎小説家になろうにも投稿しています♪

黒豹の騎士団長様に美味しく食べられました

Adria
恋愛
子供の時に傷を負った獣人であるリグニスを助けてから、彼は事あるごとにクリスティアーナに会いにきた。だが、人の姿の時は会ってくれない。 そのことに不満を感じ、ついにクリスティアーナは別れを切り出した。すると、豹のままの彼に押し倒されて―― イラスト:日室千種様(@ChiguHimu)

慰み者の姫は新皇帝に溺愛される

苺野 あん
恋愛
小国の王女フォセットは、貢物として帝国の皇帝に差し出された。 皇帝は齢六十の老人で、十八歳になったばかりのフォセットは慰み者として弄ばれるはずだった。 ところが呼ばれた寝室にいたのは若き新皇帝で、フォセットは花嫁として迎えられることになる。 早速、二人の初夜が始まった。

処理中です...