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第3章 夫の献身、妻の心臓
第9話 名を呼ぶ※
しおりを挟む深い深い闇の中、少しだけ低い青年の声が、眠るティナの耳を穿つ。
『我が姫、どうか呼び声に応えてください、我が姫……クリスティナ……』
「誰……?」
『貴方を邪竜から救うために、どうか、我が声に、我が剣に応えて……』
***
ティナがゆっくりと目を覚ます。
修道院での目覚めとは違った。
(今の呼び声は誰?)
だけど、もう声は聞えてこなかった。
(それよりも、なんだろう? ぽかぽかする……)
寒くて外に出たくないとも思わないぐらい、全身が温かかった。
だけど、なんだか手はひんやりと冷たい。
そちらの方へと視線を移す。
(あ……――)
そこには、ベッドの脇に眠る、白銀の髪の美少年の姿があった。
ひんやりとしていたのは、彼がティナの手を握っていたからだ。
ティナの掛布の上で、まるで猫のように身体を丸めていた。
すやすやと眠っている姿は、本当の少年のように見える。
(だけど、この人は世界を滅ぼそうとする魔物を統べる存在、邪竜シグリード……)
ティナは、相手が目を覚まさないように身体を捩った。
(手を離さないと出ることが出来ない……)
だけど、ぎゅっと握りしめてきている手を引き離すことに、なぜだか妙に抵抗がある。
少年の眠る横顔を見ていると、きゅうっと胸が疼いた。
ティナがいつも見ていた夢の中の登場人物に似ているからだろうか。
ふと、相手が瞼を持ち上げる。綺麗なアイスブルーの瞳がティナを写した。
「ティナ……先に起きてたのか……」
「はい……ええっと……」
寝ぼけ眼の美少年姿の邪竜シグリードが目を擦りながら、ティナに声をかけてきた。
「わりぃ……魔力が枯渇しかけてて、やたらと眠くってな……ふわあ……」
あくびをしながら伸びをしている。
「本当に眠そうですね……。昨日、わりと私の魔力を奪っていたような気がしたのですが……」
「まあ、そもそも目覚めたばっかりだし、本来の魔力の器に対して、供給量が少なすぎるんだよ……」
「そうなのですね……きゃっ……!」
ふいに、彼の手がティナの項に伸びる。
ぐいっと引き寄せられたかと思うと、二人の顔が一気に近くなった。
「せっかく嫁になってくれたんだ。足りねえから、朝から俺に分けてくれよ……」
「あ……」
相手の顔が近付いてくる。
少年とは思えないぐらいの力で引き寄せられてしまい、抵抗が出来ない。
二人の唇が重なった。
柔らかな感触がしばらく続いた後、ざらついた地厚い舌が口の中に割り入ってくる。
相手を引き剥がそうとしている内に、どんどん相手の肩が広くなっていく。
いつの間にか大きくなってしまったシグリードの舌遣いの激しさが増していき、一気にティナの目も覚めていく。
「んっ……あ……は……ふ……」
朝の静謐な空気の中、ティナの甘ったるい声が漏れ出る。
「……ほら、抵抗は止めておけ……狭いな……もっと口開けよ……」
「ふあっ……っ……」
薄絹越しに彼女の乳房を撫でさすりはじめた。
下肢がきゅうっと疼く。
朝一番から、ドクンドクンと鼓動が高鳴っていって、胸の魔核も真っ赤に色づきはじめる。
(あ……このまま、私……)
「まだ、足りねえな……ほら、今度は――」
ティナがシグリードにベッドに押し倒される。
ティナが、そう覚悟した時――。
ぐ~~~~。
間抜けな音が室内に鳴り響いた。
「あ……」
ティナの顔面が真っ赤になる。
音の正体は――彼女のお腹だ。
(恥ずかしい……穴があったら入りたい……!)
「…………」
シグリードは、美形とは思えないほどの仏頂面のまま静止している。
しばらくすると、はあっとため息をついた。
「わりぃ……お前の飯がまだだったな……俺が準備してやるから――待ってろ」
ティナから溢れ出した魔力はちゃんと吸収してから、シグリードは退室したのだった。
***
シグリードの暮らす城は、ティナの住んでいた村の北側にある氷山の中にある。
山向こうには帝国領が存在するのだが、最近では後継者争いで色々と揉めているらしいとの話があった。
緩衝地帯でもある山の中、邪悪な魔力が満ちている。
――という伝承で、誰も立ち寄らない場所のはず……だったのだが――。
「空気がすごく綺麗で、なんだか活力がみなぎるよう……」
ティナは自室の窓辺に立つと、深く息を吸い込んだ。
肺の中に清涼な空気が満ちていく。
城の外に拡がる広大な庭に視線を移す。
緑が生い茂る中、花々の近くでは七色の蝶も飛んでいる。
魔界では太陽は顔を出さないのだろうか、姿は見えない。
だけれども、どことなく仄かに明るかった。
シグリードの言動からして、刻限としては、今は朝に当たる時間のはずだ。
「今日も女神様にお祈りしなくちゃ……」
彼女は両手の指を組むと、瞼を閉じる。
「『邪竜の心を鎮め、我らに加護を与えし、大地の女神よ。今日もか弱き我々民に、恵みをお与えくださ――」
「俺の心を鎮めるのは、お前の役割だけどな、ティナ」
突然、背後から声が聞こえ、ティナはびくりと震えた。
「きゃあっ……!」
シグリードが眉をひそめる。
先ほど大人の姿になったと思ったが、すっかり美少年の姿に戻っていた。
「……驚きすぎだろう……? 探しに行くのに魔力を消費して、子どもの姿に戻っちまった。ほら、準備してやったから食え。道具やら、食材や香料をすぐに準備出来なかったから、果物で申し訳ねえが……」
「果物?」
彼に手渡されたのは――。
「林檎……」
真っ赤に色づいた林檎だった。
そのまま手渡されて、ティナは面食らってしまう。
「皮がついてる……」
「仕方ねえだろう。急ぎでもって来れたのが、それしかなかったんだよ。ちゃんと洗ってあるから、かぶりつけ……」
なかなか慣れないことを進めてこられたが、ティナは言うことを聞くことにした。
ふんわり爽やかな香りが鼻腔をついてくる。
「えいっ!」とひと思いにかぶりついた。
すると、じゅわりと甘みが口の中に拡がっていく。
「ぎゅっと凝縮された甘みが、じゅわっと口の中に拡がっていって……とっても美味しい……!」
「良かった。良い感じに色づいていて上手そうなものを選んだかいがあったな」
幸せそうにティナが果肉を頬張る。
かじりついた跡から、じゅわじゅわと果汁が溢れていった。
ふと、シグリードと視線が合う。
「本当に美味そうだな」
「あ……ごめんなさい、独り占めして……一緒に食べますか? だけど、私がかじっちゃいました……」
「ああ、別に良い。林檎もだが――俺が言ったのは……」
二人の視線が絡み合った。
(なんだろう……?)
芯を残して全て食べ終わったティナは、シグリードに微笑みかけた。
「ありがとうございます、邪――」
そこで彼女は、はたと気づく。
(邪竜だからと言って、邪竜とわざわざつけて名前を呼ぶのはおかしいわよね……)
脅しに近い状態だったし、なんだか無理矢理納得させられた気もするが、一応は夫婦の体裁をとることになったのだ。
「そういえば、なんとお呼びしたらよろしいのでしょうか?」
すると、シグリードがティナの方を振り向いた。かと思えば、やれやれと言った調子で返してこられる。
「そんなの、好きに呼べば良いだろう?」
「でしたら……」
甘い林檎を食して幸せな気持ちになったティナは、にっこりと微笑んだ。
「シグリードくん」
だが、相手の反応はなかった。
「は?」
しかも機嫌も悪くなったようだ。
相手のこめかみがぴくついているのが分かった。
(呼び方を間違ったみたい……)
慌てた彼女は訂正をかける。
「ごめんなさい!! シグちゃん!!」
相手を見ると、ますますいらだった様子で、指先でこめかみを何度もトントンしていた。
「あ、ごめんなさい、フリードちゃん……だった?」
剣呑な雰囲気で相手が彼女をじっとりと睨めつける。
「なあ、お前は口付けされたとしても……一応旦那の立場になったとしても……相手の見た目が子どもだったら、子ども扱いするのかよ?」
「ええっと……」
「もう良いさ。今更……別にシグリードくんでも、シグリードちゃんでもどっちでも良いっての……ああ、でも、なんだか釈然としねえな……」
いつの間にか近づいてきていたシグリードが、彼女の顎をくいっと掴んだ。
「なんなら、シグリードさんでも良いし、シグリードって呼び捨てでも構わねえがな」
不敵に微笑む少年に対し、不覚にもティナの心がときめいた。
ふいっと視線をそらした。
「でしたら――」
彼女は少しだけ考える。
(この御方は、邪神だけれど、私が仕えるべき相手で……そもそも、二千年間封印されていたわけだから、実年齢は二千歳を超えているわけで……しかも一時的にとはいえ夫婦の間柄で……)
年配の男性は敬うべきだ。
息を吸い込むと、ティナは返した。
「シグリード様……で」
しばらく相手からの反応がない。
「……は?」
「嫌でしょうか?」
(また失敗したかもしれない……)
相手の反応があまり良くない気がする。
座る彼女は、立つと同じぐらいの顔の高さになっている少年のことを、恐る恐る、ちらりと見上げた。
(え……?)
なんと――。
見れば少年シグリードは、先ほどの林檎のように真っ赤になっているではないか。
「お前に『様』づけにされるなんて、そんなことは考えたことが今までなかったから……その……」
少年は、もごもご口ごもる。
そんな彼を見ていたら、なぜだかティナまで真っ赤になってしまった。
二人して真っ赤になったまま、しばらく時間が過ぎる。
気を取り直したのか、シグリードが返してきた。
「じゃあ、シグリード様で頼む……」
「は、はい、分かりました、シグリード様……!」
「……っ……!」
再び、シグリードが顔を真っ赤にしていた。
今度はティナの方から、話を切り出す。
「……? そういえば、ずっとお伺いしたかったのですが、シグリード様は私のことをご存じなのですか? 貴方の心臓を持って生まれてきたということは、関係がないほうがおかしいですよね?」
シグリードが訝かしみながら返してきた。
「なんだよ?」
「その……」
ティナは口上を述べた。
「『魂は流転する』という神の教え」
「お前、一応、国の教会の信者だったか」
「もちろん、貴方様を鎮める神子です」
そうして、彼女は続ける。
「……教典の第十節にあります。『人が天に召されなかった場合、地上を魂が輪廻することもある。天上人もまた、人に流転することあれば、人が天上人になることもある』……」
「生真面目に教典の一節なんか覚えてるのかよ?」
「ええ、もちろん……やはり、私が生を受ける前に、貴方との間に何か……?」
ちらりとティナは相手を見上げた。
ふいっとシグリードは視線をそらす。
「それは言えねえ……」
「……どうしてでしょうか?」
「そういう『誓約』なんだよ」
「――『誓約』……」
シグリードがはっとする。
「今のは忘れろ……。無理に思い出したところで、碌なことにはならねえ。まあ、ともかくだ。お前の身体に負担が出ないように、じわじわ、俺に魔力を戻していくから」
「何から何まで本当にありがとうございます」
「いや、別に礼は良い」
ティナは胸の前に手を当てたまま、相手をじっと見つめた。
「なんだよ? 気になることでもあるのかよ?」
「説明を聞く限りだと、私にある貴方の魔力を貴方に返せば、私も助かるし、貴方も魔力を取り戻せて一石二鳥だから、今回、一時的に夫婦になるということですよね?」
「――そのつもりだが?」
「その……力を全部戻したら、邪竜の貴方は、二千年前のように、この世界を滅ぼしてしまうのでしょうか?」
シグリードが眉をひそめた。
「もし、そうだって言ったら?」
二人の間に沈黙が訪れる。
ティナは少年を見据えながら告げる。
「私は……このまま魔核の貴方様の魔力に飲まれて死んでしまおうと――」
すると――。
「簡単に自分を犠牲にしようとするんじゃねえ!!」
今まで声を荒げたことはなかったのに……。
シグリードの大声に対し、ティナの身体がびくりと震える。
「わりぃ、大声出しちまって……心配すんなよ。まあ、全部の力を取り戻したら、その時、俺は――」
少しだけ相手の歯切れが悪かった。
沈黙が続く。
シグリードがため息をつく。
「とにかくだ、別に世界を滅ぼしたりはしねえよ」
「本当ですか?」
「本当だ」
「本当の、本当に?」
「しつこいな。本当だって言ってるだろう?」
「貴方様は邪竜ですが、嘘をつく方ではなさそうです……だけど……どうしても心配で……」
ふと――。
何か思いついたのか、彼がにやりと口の端を上げた。
「そうだな、だったら、せっかく一時的に妻になったんだし……。お前次第で、世界は滅ぼさないように善処してやるから」
「私次第……?」
「ああ。俺の願いを聞いてくれたら滅ぼさないようにしながら、治療もしてやるから」
「分かりました……本当に、ありがとうございます」
ティナの胸の内がぱあっと明るくなる。
「じゃあ、まずは身でも清めてこいよ。場所を教えてやるから。あと……上等な寝間着を準備してやってるから、今晩はこの格好でな……」
「はい、ありがとうございます……」
そうして、にこにこ微笑むティナを案内しながら、シグリードが呟いた。
「本当に意味分かってんのかな……」
「え?」
「いいや、気にするな……」
そうして――二人は清めの泉に向かうのだった。
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