【R18】海賊騎士は聖女に甘く溺れる

第5話 交わりかける※

　コバルトブルーの髪に金の瞳をした美青年ガウェインに組み敷かれたまま――銀色の長い髪に金色の瞳をしたハーフエルフの少女シレーナの困惑と快感は深まる。

「あっ……あ……っあ……」

　下着の上から、芽に対して、彼の巨大な欲棒の先端を何度も擦りつけられる。
　彼女の身体はびくびくと震えた。

（ガウェイン、どうしちゃったの――！？）

「シレーナ……身体が熱い……」

　彼はおもむろに、上に来ていた白いシャツを脱ぎ捨てた。彼の逞しい胸板が目に入り、こんな状況だというのに、シレーナの鼓動が段々と速くなっていく。
　はあはあと、まるで盛りのついた動物のように荒い息をしながら、彼は彼女に口付ける。呼吸が出来ないぐらい、シレーナはガウェインに深く唇を塞がれた。

「んむっ……あっ……は……ぁっ……」

　彼女は、彼の唇にきつく舌を吸われる。
　荒々しい口付けは続いたまま、彼の腰は動き続け、彼女の溝を刺激する。じわじわと溢れた蜜が下着を濡らし、彼の先端の動きを滑らかにした。

「はあ……シレーナ……お前の蜜が足りない……」

　熱っぽい口調でガウェインはそう言ったかと思うと――。

「きゃっ――――！」

　――彼女の下着を引き裂いてしまった。

　彼女の蜜を溢れさせる口が、彼の眼に留まる――。

　先日と同じように、その秘された場所に、ガウェインの綺麗な顔が近づいた。

「ひあっ……！」

　以前と違い、蜜口に、彼の舌がぬぷぬぷと差し入れられた。粘膜同士が触れ合い、言いようのない、ぞわりとした快感がシレーナを襲う。
　そのまま、彼の舌がちゅぷちゅぷと抽送され続け、下の口は、どんどん、どんどん、泉のごとく蜜を溢れさせた。

「……ぅうっ……あっ……んっ……」

　そのまま彼の親指に、芽を擦り上げられ、段々と、シレーナの頭の中がちかちかと点滅しはじめる――。

「――――っあああっ……！」

　ぶるりと背を震わせた後、びくびくと全身に快感が走っていき、彼女の身体をひくつかせた。とどまることを知らないように、蜜が溢れ続ける。
　まるで、オアシスの泉にたどりついた動物のように、彼女の蜜をガウェインがすする。
　彼は頭をもたげると、とろんとした瞳で、同じ色の瞳をした少女の顔を見つめた。
　肩で息をしているシレーナは、ガウェインのおかしな様子に抵抗することが出来ない。
　彼女の蜜扉に、彼の猛る器官の先端があてがわれた――。

（私……これから一体どうなって……？）

　そうして――。

「－－――っ！」

　彼の大きな先端が、彼女の狭穴に侵入してこようとする。
　出会い頭に、彼から狭穴に指を挿れられた時よりも、鈍くて熱い痛みが、彼女を襲う――。

（いや――こわい――――！）

　未知の恐怖に襲われたシレーナはぎゅっと目を瞑る。彼女の目じりから、ぽろぽろと涙が零れ落ちる。

「……シレーナ――――！」

　そんな彼女の表情に気づいたのか、ガウェインがはっとした様子で名を呼んだ。
　進攻しようとしてきていた猛りの動きが止まった。

（――――？）

　シレーナが目を見開く。

　次の瞬間――。

　――ごつんと、鈍い音が聴こえた。

　音の正体は――。

（ガウェイン――――！）

　シレーナの上に覆いかぶさっているガウェインが、自分で自分の頬を殴った音だったのだ――。

　自分で自分を殴った彼は、頬を抑えたまま――何かに耐えるようにして、彼女に伝えた。

「縄を……」

（縄……？）

　シレーナが困惑していると――――。


「シレーナ……縄で俺を縛ってくれ――――」


（――――！？　縄……？）

　ガウェインの突拍子もない発言に、彼女は混乱しはじめる。

（趣味……じゃないわよね……いったいどうして――？）

　震える唇で、ガウェインは続ける。

「なんとか正気に戻ったが、このままだと、俺はお前の許可なく、至らぬことをしてしまいそうなんだ――だから、縄で俺の手首を縛って、お前に手を出せないようにしてもらいたい――」

　懇願する青年に対し、シレーナはこくんと頷くしかなかったのだった――。



※※※



　そうして、ガウェインの指示のもと、シレーナは彼の手首を縄で拘束した。
　どうやら海賊の仲間内で規律違反があった際などには、違反者を縄で縛ることがあるらしい。何度か失敗したものの、彼に言われたとおりに実践して、彼女はなんとか縄を扱うことが出来たのだった。
　縛られたガウェインは、ベッドで横になっているが――。

（ガウェイン……なんだか、とっても辛そう……）

　シレーナは、呼吸の促迫したガウェインのことが心配になる。綺麗な顔を歪ませた彼の額には、珠のような汗も浮かんでいる。
　彼から「離れろ、近づくな」と言われていた彼女だったが――。

「シレーナ……？」

　ベッドの上にシレーナは乗り上げ、ガウェインのそばに近付いた。

「離れろと言ったはずだ……」

　彼女は「しんぱいだ」と、口でぱくぱくと伝える。
　そうして、彼女が彼の腕に触れようとした時――。

「――ダメだ、シレーナ……今、お前に触れられたら、俺は……！」

　――彼女に触れられまいと、咄嗟に彼は身体をよじった。
　触れようとした対象がなくなり、シレーナは体勢を崩してしまった。
　そのまま彼女は――。

「な……！」

　――彼の脚の間に顔を突っ込んだ――。

（男の人の脚の間に頭を突っ込んでしまった――――！）

　動揺する彼女だったが、またもや別のことに気づく――。

（すごく、大きくて、硬い……）

　ガウェインの局部が充血し膨張していることに、シレーナは気づいて、赤面してしまった――。

（男の人は、いつもこうなのかしら……？　初めて誰かのものを触ったような……）

　――触られたりはしたが――
　そうして彼は、何かに耐えるように、歯を食いしばっていた。
　そんなガウェインに向かって、シレーナは謝罪する。

「大丈夫だから、シレーナ……離れ……っ！」

　彼女はそっと硬くなった局部に触れた。

（私で出来ることがあるなら、何かしたい……！）

　シレーナは一生懸命、ガウェインに向かって告げる。
　ダメだと言い張り続けた彼だったが、次第に呼吸が荒くなっていき、最終的には彼女に対して折れたのだった――。

「だったら、昂ぶっている俺に触れてくれないか――？」

　彼にそう言われ、彼女はこくんと頷いた。

（男の人の局所に触れるのは初めてだけど、ガウェインが困っているんだもの、頑張らないと――――）

　いつも話を聞いてくれる優しいガウェインのためにと、謎の使命感にかられたシレーナは、至極真剣な表情で、彼の局部を撫でさすりはじめた。

「－－――っ……」

　眉をひそめるガウェインを見ていると、シレーナは可哀想になってくる。

（本当に苦しそうだわ――）

　思い切った彼女は、彼の下衣から、そそり立つ欲棒を取り出した。そのまま直接、彼女は手で触れた。

「シレーナ……っ……」

　彼の言い分はあまり聞かずに、彼女は手でしばらく彼の猛りに触れ続けた。
　肉棒が、びくびくと律動をはじめる――しばらく経つと、その先端から、白くて熱くてどろりとした何かが、ベッドのシーツに迸った。
　そうして、飛び散ったのは、シーツの上だけではない――。

（びっくりした……）

　触れるために、彼の先端の近くに顔を寄せていた彼女の顔や胸元に、精はどろりと流れていたのだった――。

　彼女の顔からポタポタ白い礫が落ちていった。
　少し呼吸が整ってきたガウェインがぼそぼそと口を開く。

「――みっともないところを見られたな――だが、俺としても嫌がる女に手は出したくない――ましてや、お前に対して、許可なく純潔を奪うような真似はしたくないんだ――できれば、その時が来たら、大事にしたい……」

　後半、ガウェインはもごもご喋っていたので、シレーナには聞き取りづらかった。
　少し格好をつけた口調で、彼は続けた。

「だから、この苦しみにも耐えられる……そうだ、だいぶ落ち着いてきたから、お前は顔でも洗いに――」

　しかし――。

　――彼女は話を聞いてはいなかった。

　しばらく萎えていた茎に、シレーナは関心を持ち、じっと見つめていたのだった。

（さっきまでは、確かに硬くて大きかったのに……ぐにゃぐにゃに……いったいどうして……？）

　そっとまた、彼女は彼の肉棒に手を伸ばす。

「シレーナ……本当にお前と言うやつは……」

　慌てるガウェインとは対照的に、シレーナは真剣な表情で、彼の局部が屹立していく姿を見つめた。

（不思議……）

　そうしてまた、彼女は彼の肌に触れる――。

　もう一度同じ流れを繰り返したかはともかくとして――。

　ひとまず、どうしてガウェインが発情期の動物のようになったのかは分からなかった。

　けれども――。

　こういった、会話や触れ合いを通して、シレーナとガウェインの二人の距離は徐々に近づきつつあった――。

　――そんな二人を見つめる、小さな謎の視線が、窓からキラリとのぞいているとは知らずに――。