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2日目
34※
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「ふあっ……あっ……」
「ジーク……んっ……」
花の甘い香りが、鼻腔をついてきて、どんどん頭の中がふわふわしてきて、それ以上何も考えられなくなる。
(受け入れたくない……いいや、受け入れたらいけないのに……花におかしな魔術でも施しているのか? この甘ったるい香りを嗅いでいたら、身体の自由が利かなくなって……)
それどころか――
「ひやんっ……」
彼の手が鎖骨をなぞってきただけで、先日以上の快楽が全身を駆け抜けていく。
呼吸が促迫して、乳房が上下に浮動し、頬が勝手に朱に染まる。
「身体……へんっ……ひあんっ……!」
ドレスの胸元を腰の付近まで引きずりおろされると、ふるりと白い乳房が露わになった。
彼の大きな手が、白い雪のような肌の表面を撫で擦ると、ますます蒸気していく。
「ふあっ……あっ……」
「綺麗な肌だ、ずっと撫でていても飽きがこないな……」
尖った桃色の突起を、長い指で弄られると、どんどん息が上がっていく。
その先端目掛けて、彼の唇が迫ると、熱い呼吸がかかって、ますます硬くなってしまった。
「おいしそうで我慢ができそうにない」
そうして、尖り切ったそれを、ぱくりと口に咥えた。
「ひゃんっ、ああっ、そんなっ、吸っちゃっ……」
じゅるじゅると卑猥な音を立てられながら、先端を舌先で嬲られると、女性の芯がきゅうっと疼いて、両太腿に力が入った。
いつまでしゃぶられるのだろうかというぐらい、執拗に桃色の先端を吸われる。
反対側のピンと立った先端も、くにくにと指先で翻弄されてしまった。
「見た目通り、美味しいよ、もっと君の甘い声を聴かせておくれ」
「ひゃうっ、ああっ、あ……ああっ……」
ヒルダの背がしなやかに仰け反り、腰が勝手に浮遊してしまう。
舌先で嬲られながら、下乳を何度も揉みしだかれると、快感の波が背を何度も駆けていった。
「ひあっ、これ以上はっ、もう、しないでっ、何か来ちゃうっ……――」
「大丈夫、怖いことはないから……」
彼は愛撫を辞めてはくれない。
「もうっ、ダメっ……!」
ヒルダの全身がびくびくと戦慄いた。
締め付けていた両脚の間に、じわじわと愛蜜が溢れ出すのが自身でも分かってしまう。
火照りきった身体を抑えたくて、呼吸を整えようとするが、なかなか落ち着いてはくれず、断続的に吐息を漏らすだけになってしまった。
「ああ、達ったんだね、すごく気持ちが良さそうで――君のそんな顔を堪能できて幸せだよ……」
ジークフリードが恍惚とした表情を浮かべながら、舌なめずりをした。
「あ、私は……ジーク……こんな風に、貴方に……」
深い深い海の底に沈んでいた記憶が、這い上がってこようとしている。
金色の髪に、碧い瞳をした、美青年。
幼い頃から時々この村で顔を合わせていたけれど、騎士になった後に再会して、意気投合して、そうして、村に一緒に遊びに来た――
「……ジーク……」
ヒルダは瞠目したまま動けなくなった。
忘れていた記憶がどんどんせりあがってくる。
ふと、ジークフリートが蕩けるような笑みを浮かべる。
達したばかりのヒルダの身体に優しい愛撫を施しながら、彼は口を開いた。
「君の剣となって、君に全てを捧げて、俺は今度こそ、君を救ってみせる……最高に美しい君を、この瞳に焼き付けて死ねるなら、本望だ……ずっと君だけを愛している、ヒルダ……」
その時、ヒルダの記憶の暴流が起こりはじめたのだった。
「ジーク……んっ……」
花の甘い香りが、鼻腔をついてきて、どんどん頭の中がふわふわしてきて、それ以上何も考えられなくなる。
(受け入れたくない……いいや、受け入れたらいけないのに……花におかしな魔術でも施しているのか? この甘ったるい香りを嗅いでいたら、身体の自由が利かなくなって……)
それどころか――
「ひやんっ……」
彼の手が鎖骨をなぞってきただけで、先日以上の快楽が全身を駆け抜けていく。
呼吸が促迫して、乳房が上下に浮動し、頬が勝手に朱に染まる。
「身体……へんっ……ひあんっ……!」
ドレスの胸元を腰の付近まで引きずりおろされると、ふるりと白い乳房が露わになった。
彼の大きな手が、白い雪のような肌の表面を撫で擦ると、ますます蒸気していく。
「ふあっ……あっ……」
「綺麗な肌だ、ずっと撫でていても飽きがこないな……」
尖った桃色の突起を、長い指で弄られると、どんどん息が上がっていく。
その先端目掛けて、彼の唇が迫ると、熱い呼吸がかかって、ますます硬くなってしまった。
「おいしそうで我慢ができそうにない」
そうして、尖り切ったそれを、ぱくりと口に咥えた。
「ひゃんっ、ああっ、そんなっ、吸っちゃっ……」
じゅるじゅると卑猥な音を立てられながら、先端を舌先で嬲られると、女性の芯がきゅうっと疼いて、両太腿に力が入った。
いつまでしゃぶられるのだろうかというぐらい、執拗に桃色の先端を吸われる。
反対側のピンと立った先端も、くにくにと指先で翻弄されてしまった。
「見た目通り、美味しいよ、もっと君の甘い声を聴かせておくれ」
「ひゃうっ、ああっ、あ……ああっ……」
ヒルダの背がしなやかに仰け反り、腰が勝手に浮遊してしまう。
舌先で嬲られながら、下乳を何度も揉みしだかれると、快感の波が背を何度も駆けていった。
「ひあっ、これ以上はっ、もう、しないでっ、何か来ちゃうっ……――」
「大丈夫、怖いことはないから……」
彼は愛撫を辞めてはくれない。
「もうっ、ダメっ……!」
ヒルダの全身がびくびくと戦慄いた。
締め付けていた両脚の間に、じわじわと愛蜜が溢れ出すのが自身でも分かってしまう。
火照りきった身体を抑えたくて、呼吸を整えようとするが、なかなか落ち着いてはくれず、断続的に吐息を漏らすだけになってしまった。
「ああ、達ったんだね、すごく気持ちが良さそうで――君のそんな顔を堪能できて幸せだよ……」
ジークフリードが恍惚とした表情を浮かべながら、舌なめずりをした。
「あ、私は……ジーク……こんな風に、貴方に……」
深い深い海の底に沈んでいた記憶が、這い上がってこようとしている。
金色の髪に、碧い瞳をした、美青年。
幼い頃から時々この村で顔を合わせていたけれど、騎士になった後に再会して、意気投合して、そうして、村に一緒に遊びに来た――
「……ジーク……」
ヒルダは瞠目したまま動けなくなった。
忘れていた記憶がどんどんせりあがってくる。
ふと、ジークフリートが蕩けるような笑みを浮かべる。
達したばかりのヒルダの身体に優しい愛撫を施しながら、彼は口を開いた。
「君の剣となって、君に全てを捧げて、俺は今度こそ、君を救ってみせる……最高に美しい君を、この瞳に焼き付けて死ねるなら、本望だ……ずっと君だけを愛している、ヒルダ……」
その時、ヒルダの記憶の暴流が起こりはじめたのだった。
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