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「あっ……やめてっ……そんな……ところっ……」

「ほら、君の綺麗な赤い芽を舐めることも、許してはくれないだろう?」

 彼の唇が執拗に芽を嬲ってくると、愛蜜がじわじわと花びら全体を濡らしはじめる。ぴちゃぴちゃと犬が水を舐めるような音が室内に響き渡った。
 花弁の奥にある狭穴に長い指がくぷりと沈み込むと、丹念に解していく。

「ああ、ほら、エリー、ここが気持ちが良いだろう? 動かない君もいつもここに触れられると気持ち良さそうに啼いていたものだ」

 芽を食まれているというのに、彼の中指が腹側のざらついた場所を執拗に刺激してくるものだから、今までに感じたことのない快楽がどんどん駆け抜けていく。

「あっ、そんなっ……あっ、ああっ……それ以上しちゃっ……ああっ……――!」

 エリーの頭の中は次第に白んでいって、頭の中で何かが弾けるような感覚が襲うと同時に、あられもない量の蜜を迸らせた。
 それらがぐっしょりとオズワルドの漆黒の髪を濡らす。
 両脚ががくがくして崩れ落ちてきた彼女の胸の谷間の間に、彼の顔が埋まる格好になった。

「あ……オズワルド様、ごめんなさい……」

「どうして謝るんだい、エリー?」

「だって、私ので……濡らしてしまって……」

 すると、彼女の白い肌を舌で舐めた後、熱に浮かされたかのような彼が告げた。

「君はどんな時でも優しすぎる――このまま他の男たちに同じような目にあわされたとしても、君は許してしまいそうで――私は不安で仕方がない。ああ、もうせっかくだ。もう一度、ここで君の全てを私のものにしてしまおう」

 ふわふわする意識の中、相手がとにかく恐ろしいことを言ったことには気づいてしまい、エリーは口で抵抗を試みる。

「ダメです……オズワルド様、こんな場所で……! 時空停止の魔術も長時間は出来ないはずで……」

 だが、聞く耳を持たない彼は、机の上に騎士団のコートを広げると、彼女の上半身をごろりと仰向けに寝転がした。ちょうど机の端近くに来た秘所の濡れた蜜を彼が舌で舐った後、彼が自身のベルトをカチャリと外した。
 彼の雄々しい象徴がはちきれんばかりに充血していて、露わになると先走りの雫を零していることが分かった。
 そうして、彼女の両腿を持ち上げると、エリーの細腕ほどの大きさはありそうな巨大な熱塊の先端が、蜜を溢れさせる泉の源泉に宛がわれる。

「あっ、待って……オズワルド様っ……!」

「ダメだ。待っていたら、君が他の男に助けを求めてしまうかもしれない」

 時間停止の時間が終わったら、皆に情事中の我々の姿が見られてしまうではないか――!
 だが、そんな恐れなど気にも留めずに、荒ぶる獣は蜜池の奥深くに沈みこんでこようとする。

「やあっ、こんなとこで、初めては……」

「ああ、大丈夫だ、エリー、心配しなくても良い。痛みを緩和する術をかけるから」

「そういう問題じゃなくて……皆が目覚めて動きはじめたらっ……それに、結婚相手にっ、見られでもしたらっ……ああっ……」

「それなら、なおのこと問題はないはずだろう?」

 なんだか全く話がかみ合わない。
 きつい狭穴だったが、蜜道は柔軟に獣の先端にこじ開けられてしまい、ずぶずぶと受け入れはじめた。
 熱望に肉壁を擦り上げられると、快感が駆け抜ける。

「んんっ……!」

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