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第17話 2人を繋ぐ1on1 side瀬戸
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しおりを挟むしばらく膠着状態が続いた。
相変わらず親父は手強かった。
動きは機敏で無駄がなくて……。
本当にもう40過ぎてんのかよ……。
全然相手に隙が出来ねえ。
そんなことを思っていたら……!!
「瀬戸先輩!! 頑張って!!」
頭の中に加賀美百合の声が響いてきた。
これまでの自分なら怖じ気づいていたかもしれない。
彼女と出会うまでは、バスケの話を親父の前で持ち出すのさえ怖かった。
だけど――今の俺は違う。
心の中の彼女がずっと俺を推してくれているから――。
今ここで――過去の自分を乗り越えるためにも、どうしても親父に勝ちたかった。
親父がドリブルで加速した。
すかさずダッシュで相手のドライブコースに入った。
ポインティングを狙う。
「もらった……!」
親父の手から離れたボールにすかさず触れて、今度は俺がドライブ。
だけど、すぐさまボディアップで俺の動きを止めようとしてくる。
だが――俺も昔とは違う。
後ろに下がると、クロスドライブで相手を抜いた。
そのままゴール下に向かう。
それでも親父は俺に追いついてきた――!
ゴールさせまいとしてくる。
俺は大きく左右にステップした後、シュートを決めた。
だが――。
ガコンッ……!
リングにぶつかってボールが跳ねる。
いつもなら絶対に外さないのに……!
親父にとられる……!?
いいや、もう俺は諦めないって決めたんだ……!
だから――。
最高到達点でリバウンドしたボールを取ると、着地する――!
そうして、その反動で高くジャンプしてシュートを決めた。
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