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無垢な花嫁は、青焔の騎士に囚われる【短編版】
9※
しおりを挟む「ダメだ……」
苦しそうに彼が答えた。
「お願いします……お願い……」
離れようとする彼に、私はすがりつく。
「ダメだって言ってるだろうが」
それでも断るデュランダル将軍の胸から離れた私は、冷たい水の中へと足を踏み入れた。
バシャバシャと波が揺れる。ドレスが濡れて重みが増し、どんどん身体が沈んでいく。
「姫さん、待て!」
波の中をバシャバシャと分け入りながら、彼が私を湖の中まで追いかけてきた。
胸元近くまで水に浸かる。
私の亜麻色の髪も水に濡れ、髪から肩へと雫が落ちていった。
後ろ手に彼に抱き寄せられる。
「後生だから、俺の話を聞け」
水中で身体を彼の方に向けられた。
水面が揺れる。
「私は――本気で貴方の奥さんにしてもらいたいんです。デュラン……んんっ……」
そこまでで唇を塞がれてしまう。
「ん……ふあっ……んぅっ……」
彼の舌で舌が踊らされた。荒々しく唇を貪られる。
途中、頬に張り付いた亜麻色の髪を退けられた。
何度も何度も唇同士が触れ合っては離れる。
「はあ……女にそこまで言われて、抱かないわけにはいかねぇだろうが――」
そう言うと、ドレスの襟ぐりから覗く肌を、彼の唇が吸い始めた。
「っあ、んっ、ああっ――」
彼の舌が敏感な場所をなぞり、ぴくぴくと身体が震える。
濡れたドレスの上から分かる膨らみを、大きな彼の手がゆっくりと形を変えるように動かした。
「ガキだって思ってたが、嫁に出来るぐらいには、身体は出来上がってたな」
「ふあっ、あっ、あ――」
ドレスの上半身がはだけ、露わになった乳房の先端を食み、彼の舌がなぶる。
波間に浮かぶ服の隙間から、彼の手が伸びて脚を撫ぜる。
両方から来る刺激に耐えられず、声が漏れ出た。
「あっ、は、あ、デュラン」
一度彼にまた口づけられる。下着の中に侵入した彼の指が、水ではなく快楽で濡れた割れ目を泳ぐ。
「水の中でも分かるぐらいには濡れてんな――」
「あっ……んんっ……あ……」
唇を唇で食まれながら、狭穴を指でほぐされていく。
乳首を摘ままれ、こりこりと動かされて、全身に甘い痺れが走った。
「感じてる顔なんて、もう充分女の顔してるじゃねぇかよ――」
「んんっ……ああっ……あ……」
冷たい水の中にいるはずなのに、身体が火照って熱くてしょうがない。
彼の紫の瞳もまるで揺らめく焔のように、熱っぽかった。
水中でも分かるぐらいに、熱を帯びた欲棒の塊が、花弁の奥に潜む蜜口に当たる。
濡れた髪を梳きながら、彼が問いかけてきた。
「今ならまだ引き返せるぞ――後悔はしないか――?」
デュランダル将軍の紫色の瞳が不安げに揺れる。
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