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花嫁は、竜の舌と尾に蕩かされる〜愛しの貴方の正体は!? 8つの舌で全身愛撫はやり過ぎです〜

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「ああっ……!」

 ずぶ、じゅぶ、ぐちゅ……音を立てながら、オロチの獣の器官が、お腹の奥深く、子宮の近くまで進んでいく。
 その間も、八つの頭と尾に、身体を這いずられている。
 快楽と痛みが混在して、頭がどうにかなりそうだった。

 ぐちゅ、ちゅぷちゅぷ、ぬちゅ……。

 そうして――。

「入ったよ、鶴姫」

 ヤマタノオロチの歓喜の唸り声が耳に届く。

「これで私たちは夫婦になったのだよ、鶴姫。痛みは引いてきたかな?」

「はい、オロチ様の舌がくすぐったかったので、知らぬ間に入ってきていました……」

 なにやら愛おし気に、オロチは私の頬に顎で口づけてきた。

「じゃあ、鶴姫、どうだろう。もう子どもを視野に入れても良いだろうか――?」

 私はこくこくと頷いた。

(だけど、子どもって、人間の私に似るのかしら、オロチ様に似るのかしら……?)

 すると、花孔の中に向かって、ヤマタノオロチの肉茎が抽送しはじめる。
 考える余裕はなくなった。

「ひあっ……あんっ……あっ……あ……」

 オロチの根が出入りする部分が、ぬちゅっぬちゅっと音を立てる。
 いやらしい、肉擦れの音と水音が洞窟内に響き渡った。
 ずんずんと、オロチが腰をうちつけてくるたびに、汗ばんだ肌同士がぱちゅんぱちゅんと音を鳴らす。
 こんな動作を受け入れている最中も、全身を彼の舌と尾が犯しているのだからたまらない。
 孔と言う孔は、ヤマタノオロチの舌がじゅぽじゅぽと蹂躙していた。
 かろうじて着物を支えていた帯も、知らぬ間にほどけてしまう。

「鶴姫、すごく締まって良いよ」

 オロチは激しく腰を動かした。

 パン、パン、パン、パン……肉同士が弾ける。

「あっ、んん」

「鶴姫、私の精を受け入れておくれ」

 そう言うと、彼の腰だけでなく、舌と尾の這いずる速さも増していき、気を失いそうなほどに気持ちが良くなる。
 そして、淫肉の中でどくどくっと震えが走ったかと思うと――。

「ああっ……!」

 先端から大量の精が注ぎ込まれた。
 受け止めきれなかった白い液は破瓜の血液とともに、結合部から溢れ始める。
 綺麗だった白無垢は乱れきってしまい、全身色んな体液でぐちゃぐちゃになっていた。
 肩で息をする自分の身体を、オロチは優しく包み込んでくる。
 なんだか彼の仕草が優しくて、胸がじんと熱くなった。

「鶴姫のなか、あったかくて気持ちがいい……離れたくないなぁ」

 オロチはほろほろと涙を流していた。
 とはいえ、彼が少しでも泣けば、洞窟中を満たしてしまいかねないが――。

(もしかして、一人で寂しくて泣いていたら、涙が溢れ出して、洪水を引き起こしていたのかしら?)

 優しいオロチを見ていると、そんな気がしてくる。

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