【R18】らぶえっち短編集

花嫁は、竜の舌と尾に蕩かされる〜愛しの貴方の正体は!? 8つの舌で全身愛撫はやり過ぎです〜

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　成人してすぐ、白無垢を着せられ、神社のはずれにある洞窟に連れられた私を待っていたのは――。

「お前が、私の妻になる『鶴姫』か？　成人を迎えたとはいえ、幼い容姿をしているな」

　――一つの身体に八つの頭、そして八つの尾を持った異形――世間ではヤマタノオロチと呼ばれている存在だった。

　ヤマタノオロチはいつ頃からだろう、この地域にすみついては、洪水を引き起こしていた。
　そうして、彼の荒ぶる気持ちを抑えるためにと、花嫁として選ばれたのが私だったのだ。

　真っ暗闇の中、洞窟だというからカビの匂いでもしそうなものだが、実際には、祀られた酒の匂いが洞窟内には漂っている。

「そのような小さな体で、本当に私の妻になれるのだろうか？」

　竜の頭の一つが、私の顔の眼前に差し迫る。腕で抱えられるかどうかといったぐらいの大きさの頭をしている。
　ヤマタノオロチの身体は黄金の鱗に覆われ、ぎょろぎょろ巨大な瞳が動き、ぬめりとした赤い舌と鋭い牙が大きな口の中から覗いていた。
　威圧感が強く、あまりの恐怖で、私は後ずさることもできないでいる。

「何か答えぬか、鶴姫よ」

　彼の恐ろし気な声が、洞窟の中の空気をぶるぶると震わせた。
　そうして、もちろんその声を聞いた私の身体もぷるぷると震えはじめる。
　
「は、はい……あ、あの……よろしくお願いします……」

　幼い頃から、竜の花嫁――と言えば、聞こえは良いが――生贄になると言われて育てられていたので、覚悟は決めていたつもりだったが、実際にヤマタノオロチの姿を見ると、身体の震えはカタカタと止まらなくなってしまった。
　
（どうしよう……すごく怖い……！）

　思わず目をぎゅっと瞑っていると――。