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転生したらRPGゲームのステータス画面になっていた件

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「さて、今回は真面目に転生できたな」

さて、どうなることやら。

ぐいっ、と体がつねられたような感覚に陥る。その後、やっと安定した視界、景色が見えるようになった。

しかし、経験則から分かるが、生まれてすぐに物が見えると言うことは、つまり、人の赤ん坊ではないということだ。

「…なんだ、おい…」

自分で自分の体は見えない。
おそらくは、目の前にいる男の子の身に纏う装飾品の一つ。

そうだと思っていた時期が、僕にもありました。

そう。

「すてーたすおーぷん」

そう言うまでは。

シャランッ

「…」

理解理解。

わたくし、今回は、ステータス画面に転生したらしいですわ。
おーっほっほっほっ…

「…おほ、ほ」

泣いていい?

そもそも、ステータス画面ってなんだよ?役目あるの?

「…甘いな、坊主」

「え?ステータス画面って甘いの?」

「馬鹿野郎、そういう甘いじゃねぇよ!つめがってことよ」

「爪が!?」

「ちがぅぅううう!」

「…というか、あんただれ?」

「おめえさんよりは、年上、先輩ステータス画面ってやつだな。色々と教えてやるぜ」

「…いやいいです」

「なにぃ!?ステータス画面を見る老若男女が苦しむぞ!」

「…はぁ?なにいってんだ」

「いいか、ステータス画面の仕事というのは、その本人がどんな状況でも当たり前のように、正確な情報をさらりと出すこと。これが大事なんだよぉ!」

「へー、じゃ、そうするわ」

六十九年後。


「おじいちゃん、ありがとう」

男は、孫に手を握られたまま、力尽きた。
それと同時に、俺の意識も消えていった。
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