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妖怪王①
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暗黒の空間。
黒いスーツを着たモノタチは、今日も多くの客人をもてなしていた。
もてなす、という言葉には語弊が生じるかも知れないが、便宜上はこの言葉が最も相応しいだろう。
妖怪相談所。
そこにはいつもいつでも何からの悩みを抱えた妖怪が来るのだ。
「ふぅ」
花川職員は、ため息をついた。
この仕事にやりがいはあるし、全くいやな仕事ではない。しかし、花川職員は一つだけ嫌なことがあった。
それは、自分が妖怪である、という事である。
妖怪は、生者と相容れず、生者は妖怪と相容れず、という生き方をするものだ。
しかし、ここの職員は基本、どちらでもない。
生者でもなければ、その対極をなす妖怪ですら無いのだ。
無、といっても良い。
別名、《冥府の遣い》
それは、生者でも死者でもなく、聖者でも妖怪でもなく、不死でもなく、悪魔でもなく天使でもなく神でもなく化け物ですらなく、物質ではなく存在もなく認知も無く恐怖もなく感動もなくそこに虚無もなく、無いことさえ無い。
花川職員は、そんな中、妖怪、なのだ。
感情だってあるし、生きている。人間界の生者とは違うが、しかしそれでも《冥府の遣い》ほどの変人ではない。
だからこそ感じる、この違和感。
花川職員は、何と言えば良いのだろうか、とても奇妙な違和感を覚えていた。
本来世界から外されたものの中で、元来の世界の者が入ると、外された世界に正しき世界の者が混じったせいで、花川職員自体が外された世界の中で外された存在のように感じるという、まぁ何というか本末転倒な感覚に陥るのだ。
「はぁー」
その中で、彼女は良くやるものだ。
最近ここに就いた、『人事部署』のリーティ…確か吸血鬼だったか…
まぁ、そこら辺はあまり覚えていないが、しかし花川職員はもうこの仕事に限界を感じていた。
「…」
辞職…を考え出した。
──花川職員。軽く聞けば一般人のように聞こえるのだが、そうでは無い。
その正体は妖怪だ。
しかも、最上位クラスの──
「ふぅ」
花川職員は、背中の翼をバサッと広げ、他の部署へ移動した。
その姿は雄々しく、数多の者を屠ってきた姿に他ならない。
長い鼻、白い翼、赤き皮膚に長い白髪。
──そう、彼は天狗であった。
◇
…花川職員はどう辞表をだしたものか、と悩む。
ここの署長に届ければそれでいいのだが。
「はぁ…」
しかし、花川職員は署長が好きではなかった。
花川職員が所属する部署の名前
それは、『実行部署』である。
しかし、おかしな話もあったものだと花川職員は心中笑った。
本来悩みを聞くことが目的であるここの職員が悩んでどうするのだ。
と、まぁだからと言って本末転倒な訳でも無いし、大丈夫だが、それは何となくおかしな話である。
それとも、この世の中には悩みを背負わず生きていくことは不可能という暗示なのかも知れない。
「…ふー」
花川職員の手は、退職届を持ったまま、止まっていた。
──俺は今、本当にやりたい事が出来ているのだろうか。
今退職届を出すことは正解なのか、否か。
しかし、それを気にしている時間は…
「…ひょひょ、よろしいかのぅ?」
「…は、はぁ…」
お客が来てしまった。
「…そのぅ、まずわしなんじゃが…」
「えぇ、とまずはどのようなお悩みか─」
花川職員は顔を上げた。
「──悩みかぁ、悩みはのう…」
「────!?」
花川職員は驚愕した。
そう、それは誰しもが知る、あの妖怪大将と肩を並べるほどの大妖怪。
いや、そういう次元ではなかった。
妖怪王、そう評して良いほどの方が来たのだ。
「…悩みは、わしの娘についてじゃ…」
む、娘について!?
花川職員はさらに驚愕した。
「…あ、あの…貴方様は…もしや」
「ん?お前…天狗か?これはまた久しぶりにみたのう…ほほっ」
間違いなかった。
あの、【ぬらりひょん】と肩を並べる大妖怪。知らぬ者はいないだろう。
「…河童様…」
ただの河童ではない。
河童の中でも最強と謳われ、一時期は妖怪を統べて率いていたという逸話もあるほどの方だ。
妖怪王、というより河童王、という方が適切かも知れないが…
そもそも、河童自体がめちゃくちゃに強い。知力、筋力に長けている種族だ。
「…して、わしの悩みなんじゃが…」
「あ、あぁ、別室でお伺いします…」
別室へと案内した。
「お茶です」
「おう、せんきゅー」
…せんきゅー…
「しかし天狗よ、お前さんも、面白いものよう…お前さん、あのモノタチの中におるのじゃろう」
「はい…」
「そりゃあ辛かろうな…何故ならあれは…」
「?」
「いや、何でもない…しかし、お前がこんな仕事をしとるとは、おどろきじゃわ」
「あ、いえいえ。俺、もともとこういう仕事が好きだったんですよね、誰かの悩みを解決するってのが…」
「うんむ、いいことじゃの…それで、わしの悩みなんじゃが…」
「ええ」
「わしの娘が、求婚されてな!」
「は、はぁ」
それ自体はいいことなんじゃないか?と花川。
「それが河童ではないのじゃ!しかも娘はそんなに好きでは無いようだし…」
「相手さんが?」
「あぁ。相手は名も知らぬような妖怪…だと思う…」
…?だと思う?
花川は不思議に思う。
「だと、思う…って」
「実際にそいつを見たことはないのじゃが…お前も知っておろう?河童は河童と結婚することが決まりだと…まぁそれを作ったのはわしだが…」
「つまり…?」
「つまり、娘の結婚を阻止するんじゃー!」
ぇえぇええええ…
親バカか?
娘が嫌なら大丈夫だろ…河童は三大妖怪くらいにしか負けないし…
と、花川。さらに言えば妖怪王の娘である。並大抵の敵には負けまい。
「…違うのじゃ…さっきは娘が嫌がっとると言ったが…実は嘘じゃ…」
うそかい!花川は驚いた。
「本当は娘はそやつに惚れておる…じゃから親としてその禁断の恋を阻止せねば!」
よ、妖怪王…
こんな人だったっけ?
花川は、昔とのギャップに違和感を感じた。昔はもっと格好良かった人のはずなんだが…
「分かりました…まぁその相談受けましょう。報酬は後払い、オーケー?」
「あぁ」
「では、もうお帰り下さい。俺は他の人に掛け合うので」
「分かったぞい」
そう言うと妖怪王はとぼとぼ帰って行った。
「ふぅ、あの人たちに掛け合うか…」
それは、あまり花川職員の好きな人物ではなかった。
「あの~」
「む?花川さんではないですか。こんにちは」
一人は吉沢職員…
「──があって、手伝ってくれますか?」
「暇ですし良いですよ」
暇なのか、と花川。
そして、もう一人いた。
「…」
それは花川の所属する『実行部署』の署長。
「斎藤署長…」
「ん?なんだ…」
斎藤署長である。
この人とは気が合わないので、あまり話もかみ合わなかった。しかし、この人も普段は暇なはず。
「しょうがない。可愛くない部下の頼みだ…」
可愛くないって…まぁ、確かにそうかもしれないが、それを言うのは吝かだろう。
「では、情報収集や計画は吉沢職員が練ってくれるらしいので…俺達は実行だけでいいんですって」
「そりゃ実行部署だからな…」
──そうして、吉沢職員の報告を待つことにした。
黒いスーツを着たモノタチは、今日も多くの客人をもてなしていた。
もてなす、という言葉には語弊が生じるかも知れないが、便宜上はこの言葉が最も相応しいだろう。
妖怪相談所。
そこにはいつもいつでも何からの悩みを抱えた妖怪が来るのだ。
「ふぅ」
花川職員は、ため息をついた。
この仕事にやりがいはあるし、全くいやな仕事ではない。しかし、花川職員は一つだけ嫌なことがあった。
それは、自分が妖怪である、という事である。
妖怪は、生者と相容れず、生者は妖怪と相容れず、という生き方をするものだ。
しかし、ここの職員は基本、どちらでもない。
生者でもなければ、その対極をなす妖怪ですら無いのだ。
無、といっても良い。
別名、《冥府の遣い》
それは、生者でも死者でもなく、聖者でも妖怪でもなく、不死でもなく、悪魔でもなく天使でもなく神でもなく化け物ですらなく、物質ではなく存在もなく認知も無く恐怖もなく感動もなくそこに虚無もなく、無いことさえ無い。
花川職員は、そんな中、妖怪、なのだ。
感情だってあるし、生きている。人間界の生者とは違うが、しかしそれでも《冥府の遣い》ほどの変人ではない。
だからこそ感じる、この違和感。
花川職員は、何と言えば良いのだろうか、とても奇妙な違和感を覚えていた。
本来世界から外されたものの中で、元来の世界の者が入ると、外された世界に正しき世界の者が混じったせいで、花川職員自体が外された世界の中で外された存在のように感じるという、まぁ何というか本末転倒な感覚に陥るのだ。
「はぁー」
その中で、彼女は良くやるものだ。
最近ここに就いた、『人事部署』のリーティ…確か吸血鬼だったか…
まぁ、そこら辺はあまり覚えていないが、しかし花川職員はもうこの仕事に限界を感じていた。
「…」
辞職…を考え出した。
──花川職員。軽く聞けば一般人のように聞こえるのだが、そうでは無い。
その正体は妖怪だ。
しかも、最上位クラスの──
「ふぅ」
花川職員は、背中の翼をバサッと広げ、他の部署へ移動した。
その姿は雄々しく、数多の者を屠ってきた姿に他ならない。
長い鼻、白い翼、赤き皮膚に長い白髪。
──そう、彼は天狗であった。
◇
…花川職員はどう辞表をだしたものか、と悩む。
ここの署長に届ければそれでいいのだが。
「はぁ…」
しかし、花川職員は署長が好きではなかった。
花川職員が所属する部署の名前
それは、『実行部署』である。
しかし、おかしな話もあったものだと花川職員は心中笑った。
本来悩みを聞くことが目的であるここの職員が悩んでどうするのだ。
と、まぁだからと言って本末転倒な訳でも無いし、大丈夫だが、それは何となくおかしな話である。
それとも、この世の中には悩みを背負わず生きていくことは不可能という暗示なのかも知れない。
「…ふー」
花川職員の手は、退職届を持ったまま、止まっていた。
──俺は今、本当にやりたい事が出来ているのだろうか。
今退職届を出すことは正解なのか、否か。
しかし、それを気にしている時間は…
「…ひょひょ、よろしいかのぅ?」
「…は、はぁ…」
お客が来てしまった。
「…そのぅ、まずわしなんじゃが…」
「えぇ、とまずはどのようなお悩みか─」
花川職員は顔を上げた。
「──悩みかぁ、悩みはのう…」
「────!?」
花川職員は驚愕した。
そう、それは誰しもが知る、あの妖怪大将と肩を並べるほどの大妖怪。
いや、そういう次元ではなかった。
妖怪王、そう評して良いほどの方が来たのだ。
「…悩みは、わしの娘についてじゃ…」
む、娘について!?
花川職員はさらに驚愕した。
「…あ、あの…貴方様は…もしや」
「ん?お前…天狗か?これはまた久しぶりにみたのう…ほほっ」
間違いなかった。
あの、【ぬらりひょん】と肩を並べる大妖怪。知らぬ者はいないだろう。
「…河童様…」
ただの河童ではない。
河童の中でも最強と謳われ、一時期は妖怪を統べて率いていたという逸話もあるほどの方だ。
妖怪王、というより河童王、という方が適切かも知れないが…
そもそも、河童自体がめちゃくちゃに強い。知力、筋力に長けている種族だ。
「…して、わしの悩みなんじゃが…」
「あ、あぁ、別室でお伺いします…」
別室へと案内した。
「お茶です」
「おう、せんきゅー」
…せんきゅー…
「しかし天狗よ、お前さんも、面白いものよう…お前さん、あのモノタチの中におるのじゃろう」
「はい…」
「そりゃあ辛かろうな…何故ならあれは…」
「?」
「いや、何でもない…しかし、お前がこんな仕事をしとるとは、おどろきじゃわ」
「あ、いえいえ。俺、もともとこういう仕事が好きだったんですよね、誰かの悩みを解決するってのが…」
「うんむ、いいことじゃの…それで、わしの悩みなんじゃが…」
「ええ」
「わしの娘が、求婚されてな!」
「は、はぁ」
それ自体はいいことなんじゃないか?と花川。
「それが河童ではないのじゃ!しかも娘はそんなに好きでは無いようだし…」
「相手さんが?」
「あぁ。相手は名も知らぬような妖怪…だと思う…」
…?だと思う?
花川は不思議に思う。
「だと、思う…って」
「実際にそいつを見たことはないのじゃが…お前も知っておろう?河童は河童と結婚することが決まりだと…まぁそれを作ったのはわしだが…」
「つまり…?」
「つまり、娘の結婚を阻止するんじゃー!」
ぇえぇええええ…
親バカか?
娘が嫌なら大丈夫だろ…河童は三大妖怪くらいにしか負けないし…
と、花川。さらに言えば妖怪王の娘である。並大抵の敵には負けまい。
「…違うのじゃ…さっきは娘が嫌がっとると言ったが…実は嘘じゃ…」
うそかい!花川は驚いた。
「本当は娘はそやつに惚れておる…じゃから親としてその禁断の恋を阻止せねば!」
よ、妖怪王…
こんな人だったっけ?
花川は、昔とのギャップに違和感を感じた。昔はもっと格好良かった人のはずなんだが…
「分かりました…まぁその相談受けましょう。報酬は後払い、オーケー?」
「あぁ」
「では、もうお帰り下さい。俺は他の人に掛け合うので」
「分かったぞい」
そう言うと妖怪王はとぼとぼ帰って行った。
「ふぅ、あの人たちに掛け合うか…」
それは、あまり花川職員の好きな人物ではなかった。
「あの~」
「む?花川さんではないですか。こんにちは」
一人は吉沢職員…
「──があって、手伝ってくれますか?」
「暇ですし良いですよ」
暇なのか、と花川。
そして、もう一人いた。
「…」
それは花川の所属する『実行部署』の署長。
「斎藤署長…」
「ん?なんだ…」
斎藤署長である。
この人とは気が合わないので、あまり話もかみ合わなかった。しかし、この人も普段は暇なはず。
「しょうがない。可愛くない部下の頼みだ…」
可愛くないって…まぁ、確かにそうかもしれないが、それを言うのは吝かだろう。
「では、情報収集や計画は吉沢職員が練ってくれるらしいので…俺達は実行だけでいいんですって」
「そりゃ実行部署だからな…」
──そうして、吉沢職員の報告を待つことにした。
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