転生したら従者になった話

涼音

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「ユラー、歓迎会の話聞いたか?」
授業が終わり、寮に帰ってソファーでユアと一緒にダラける。

「えぇ、聞きましたよ。私達従者もゲームに参加するようですね」
ユラは晩御飯の準備をしながら答える。
「シューターのが楽しそうだけど、下位魔術しか使えないのは不便だよな」
「まあそうですけど、下位と言うのは何を持ってして下位なのかが重要ですよね。説明では、下位レベルの魔力量の魔術しか使えない、と言われました。つまり、解釈によっては上級魔術を下位魔術レベルの魔力量にすれば使うことが可能。と言う事になります」

上位魔術を下位魔術て.....
下位より難しいから上位と言われているわけで、上位を下位にする事は出来るのかね

「信じられないって顔ですね。可能か不可能かと言えば可能ですよ。ここからは講義になりますが聞きますか?」
「いや、遠慮しておく......。また時間のある時にでも.....」
「そうですか」
それは残念。と言って、手元に向き直った。

ユラの説明は正直教師よりかなり分かりやすいのだが、マイナーなオタク講義になるからかなり話が長い。
前に軽い気持ちでユラの講義を受けたら、「自然現象と属性について」を延々と説明され気付いたら半日は経過し夜になっていた。
ユラは剣術もかなりの腕だが、生粋の魔術師思考である。

「なー、もし俺がシューター、ユラがターゲットで、ユラを捕獲し上位になったら俺の願い事聞いて欲しいんだけど」
「良いですけど、私はいつでも貴方の命なら聞きますよ」
いや、主従としての命じゃなくて....
「一人の男として聞いて欲しいんだ」
「畏まりました。では、私も全力で参らせて頂きます。楽しみですね」

あぁ、楽しみだ。
恐らく、あの犬っころも全力で向かってくるんだろうな。

「アシュの従者は魔術レベルどうなの」
「ハオですか?ハオは身体強化系は得意ですけど、他はからっきしですね。まあ獣人ですから魔術より体術のが得意だと思いますよ」
よし勝った!

「あ、そうなの」
あまりの嬉しさににやけそうになったが、何とか表情筋を鎮めた。

「さ、夕飯出来ましたよ」
今日は俺の好きな豆カレーだった。
これを薄いパンに付けて食べるのが美味いのだ。

ユラと飯を食べ、予習をして今日も1日が終わる。


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