97 / 388
6月
6月15日『暑中見舞いの日』
しおりを挟む
クロード「ふぅ。やはり夏は嫌いです。全身毛だらけの私は、全裸になったとてこの暑さは堪える……別に今、全裸というわけではないが。いや、ホント」
ヒビキ「我が家のソファーでダラケながら何一人で呟いてるの、クロード? あと家の中だからってパンツ一丁なのはどうかと思うよ? というか結構きわど――」
クロード「ぎゃああああ! み、見ないでください! すぐに着替えますから!」
※クロード愛用のパンツの種類はご想像にお任せします。
クロード「お、お待たせしました……おや? 部屋の中が涼しい」
ヒビキ「暑いんならエアコンくらい付ければいいでしょ」
クロード「エアコン? おお、壁に掛けられた白い箱から冷気が。魔法道具か何かでしょうか? ……部屋が乾燥して鼻が乾いてしまいます。消しませんか?」
ヒビキ「夏のクロードってメンドクサイ」
クロード「ぐぅ!? と、ところで、その手の紙は何ですか? 手紙のようですが」
ヒビキ「ああ、これを渡そうと思ってたんだ。アナスタシアさんから『暑中見舞い』が届いたよ。今日6月15日は『暑中見舞いの日』だからね。まあ、実際に送るにはちょっと早いんだけど」
クロード「暑中見舞い? お見舞いですか……別に病気ではないのですが」
ヒビキ「暑中見舞いというのは、暑中に知人へ安否を尋ねるために家を訪ねたり、手紙を出したりすることだよ」
クロード「相手を気遣う素敵な風習ですね。それはそうと、今日が『暑中見舞いの日』だというのに、まだ送るには早いのですか?」
ヒビキ「7月7日(小暑)から8月7日(立秋前日)までに送るのが一般的だね。1950年のこの日、郵政省が『暑中見舞い用郵便葉書』(現在:夏のおたより郵便葉書≪愛称【かもめ~る】≫)を発売してこの記念してこの記念日が制定されたんだ」
クロード「では、そのかもめーるとやらは毎年この日から発売されているので?」
ヒビキ「クロード。『かもめーる』じゃない。『かもめ~る』だよ」
クロード「細かい……それで、今日が発売日なのですか?」
ヒビキ「今年は5月30日から8月23日が販売期間だよ」
クロード「『暑中見舞いの日』とかどうでもいい感じですね」
ヒビキ「まあ、電話やメールができる現代では、単なる社交辞令になっている面もあるから、暑中見舞いにそこまでの意気込みはないと言えなくもない」
クロード「とはいえ、年々夏の最高気温は更新されるばかり。むしろ現代こそ暑中見舞いが必要なのではないでしょうか?」
ヒビキ「そうだね。それじゃあ、俺達もかもめーるを買いに行こうか」
クロード「ヒビキ様。『かもめーる』ではなく『かもめ~る』です」
★★★★★
その他の記念日『オウムとインコの日』
※語呂合わせ『オウム(06)インコ(15)』
※鳥類を飼育する人達へ啓蒙活動を行う団体『TSUBASA』が制定。
クロード「確か、ヒビキ様の世界では鳥が手紙を配達する輸送手段があったような」
ヒビキ「伝書バトだね。オウムもインコも無理だからね」
クロード「鳥は鳥でしょう? 訓練すれば可能なのでは?」
ヒビキ「ちょっと本気でやめようか。『デスマーチ・コマンダー』」
ヒビキ「我が家のソファーでダラケながら何一人で呟いてるの、クロード? あと家の中だからってパンツ一丁なのはどうかと思うよ? というか結構きわど――」
クロード「ぎゃああああ! み、見ないでください! すぐに着替えますから!」
※クロード愛用のパンツの種類はご想像にお任せします。
クロード「お、お待たせしました……おや? 部屋の中が涼しい」
ヒビキ「暑いんならエアコンくらい付ければいいでしょ」
クロード「エアコン? おお、壁に掛けられた白い箱から冷気が。魔法道具か何かでしょうか? ……部屋が乾燥して鼻が乾いてしまいます。消しませんか?」
ヒビキ「夏のクロードってメンドクサイ」
クロード「ぐぅ!? と、ところで、その手の紙は何ですか? 手紙のようですが」
ヒビキ「ああ、これを渡そうと思ってたんだ。アナスタシアさんから『暑中見舞い』が届いたよ。今日6月15日は『暑中見舞いの日』だからね。まあ、実際に送るにはちょっと早いんだけど」
クロード「暑中見舞い? お見舞いですか……別に病気ではないのですが」
ヒビキ「暑中見舞いというのは、暑中に知人へ安否を尋ねるために家を訪ねたり、手紙を出したりすることだよ」
クロード「相手を気遣う素敵な風習ですね。それはそうと、今日が『暑中見舞いの日』だというのに、まだ送るには早いのですか?」
ヒビキ「7月7日(小暑)から8月7日(立秋前日)までに送るのが一般的だね。1950年のこの日、郵政省が『暑中見舞い用郵便葉書』(現在:夏のおたより郵便葉書≪愛称【かもめ~る】≫)を発売してこの記念してこの記念日が制定されたんだ」
クロード「では、そのかもめーるとやらは毎年この日から発売されているので?」
ヒビキ「クロード。『かもめーる』じゃない。『かもめ~る』だよ」
クロード「細かい……それで、今日が発売日なのですか?」
ヒビキ「今年は5月30日から8月23日が販売期間だよ」
クロード「『暑中見舞いの日』とかどうでもいい感じですね」
ヒビキ「まあ、電話やメールができる現代では、単なる社交辞令になっている面もあるから、暑中見舞いにそこまでの意気込みはないと言えなくもない」
クロード「とはいえ、年々夏の最高気温は更新されるばかり。むしろ現代こそ暑中見舞いが必要なのではないでしょうか?」
ヒビキ「そうだね。それじゃあ、俺達もかもめーるを買いに行こうか」
クロード「ヒビキ様。『かもめーる』ではなく『かもめ~る』です」
★★★★★
その他の記念日『オウムとインコの日』
※語呂合わせ『オウム(06)インコ(15)』
※鳥類を飼育する人達へ啓蒙活動を行う団体『TSUBASA』が制定。
クロード「確か、ヒビキ様の世界では鳥が手紙を配達する輸送手段があったような」
ヒビキ「伝書バトだね。オウムもインコも無理だからね」
クロード「鳥は鳥でしょう? 訓練すれば可能なのでは?」
ヒビキ「ちょっと本気でやめようか。『デスマーチ・コマンダー』」
0
お気に入りに追加
121
あなたにおすすめの小説
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
わたしは婚約者の不倫の隠れ蓑
岡暁舟
恋愛
第一王子スミスと婚約した公爵令嬢のマリア。ところが、スミスが魅力された女は他にいた。同じく公爵令嬢のエリーゼ。マリアはスミスとエリーゼの密会に気が付いて……。
もう終わりにするしかない。そう確信したマリアだった。
本編終了しました。
骸骨と呼ばれ、生贄になった王妃のカタの付け方
ウサギテイマーTK
恋愛
骸骨娘と揶揄され、家で酷い扱いを受けていたマリーヌは、国王の正妃として嫁いだ。だが結婚後、国王に愛されることなく、ここでも幽閉に近い扱いを受ける。側妃はマリーヌの義姉で、公式行事も側妃が請け負っている。マリーヌに与えられた最後の役割は、海の神への生贄だった。
注意:地震や津波の描写があります。ご注意を。やや残酷な描写もあります。
彼女にも愛する人がいた
まるまる⭐️
恋愛
既に冷たくなった王妃を見つけたのは、彼女に食事を運んで来た侍女だった。
「宮廷医の見立てでは、王妃様の死因は餓死。然も彼が言うには、王妃様は亡くなってから既に2、3日は経過しているだろうとの事でした」
そう宰相から報告を受けた俺は、自分の耳を疑った。
餓死だと? この王宮で?
彼女は俺の従兄妹で隣国ジルハイムの王女だ。
俺の背中を嫌な汗が流れた。
では、亡くなってから今日まで、彼女がいない事に誰も気付きもしなかったと言うのか…?
そんな馬鹿な…。信じられなかった。
だがそんな俺を他所に宰相は更に告げる。
「亡くなった王妃様は陛下の子を懐妊されておりました」と…。
彼女がこの国へ嫁いで来て2年。漸く子が出来た事をこんな形で知るなんて…。
俺はその報告に愕然とした。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる