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本編
57*
しおりを挟む錠剤を飲み込んだ俺を見て満足そうに頷くと、義輝はなんの躊躇いもなく俺の口を深く塞いできた。
「ふぁ…んんっ…」
いつもなら浅く口づけ、段々と深くしていく義輝だが…今日は最初から深い。コレは初めてだった。
この状況にどうして良いのか分からず、俺は義輝の服の胸の辺りを握り締める事しかできなかった。
クチュクチュと口内を犯されていると、当たり前だが…1人でシていた時よりも格段に気持ち良い…
「んっ…ふ…」
義輝のキスに夢中となった俺は自ら義輝の首へ縋り付くように腕を回して絡めに行く。
暫くそうした後、義輝はゆっくりと口を離していった。離れていく口に寂しさを感じて追いかけると、『ふふっ』と笑う。
「気持ち良さそうだねぇ…」
「っ…」
そう言って義輝はだらしなく開いた俺の口の中へ人差し指と中指の2本を入れてきた。そして、濡らすように、馴染ませるようにバラバラに動かした。
十分に馴染んだと判断したのか、義輝は俺の口から指を抜くと知らぬ間に全裸へと剥かれていた俺の後ろに指をあてがった。
「フェロモンもさっきより濃くなったみたいだし…って、あれ?」
ヌプヌプと入口をマッサージしていた義輝が首を傾げた。
「修兵…もしかして…1人でシた?」
「…っ…」
義輝の問いかけにどうする事もできず、羞恥で真っ赤になっているであろう顔を上げて義輝と視線を合わせると、覚悟を決めて頷いた。
直後、義輝が妖しく笑った気がした…
コレはマズいと俺の本能が囁やきかけてくる。
その警告にも似た感覚に慌てて口を開いた。
「1人でシたけどっ…イケなかった…」
「え?」
「前だけじゃイケないと思って後ろも使ったけど…イケなかったんだ。俺…義輝にシてもらわないとイケない身体になったんだよ」
言っている内容が内容なだけに、いろいろと限界で涙が出る。
義輝は驚いたような声を上げたが、それも一瞬で、俺の涙を舐め取ると、ググッとナカヘ指を沈めてきた。
背中を駆け上がってきた強烈な快楽に悲鳴を上げて目の前の義輝に思いっきり抱きついた。
「1人でシてるところ見せてほしかったんだけど…イケないならしょうがないよねぇ…」
どうやら、俺が素直に言わなかったら本気で自慰行為を見ようとしていたらしい…
「あぅ…ぁあっ…よ、しきっ…んんっ…」
「俺がシないとイケないんだ?」
「ぁ…だ、からぁ!!そういってっ…ひぁああっ…」
義輝の嬉しそうな声音に俺のナカがキュンと締まった。まだ足りないが、俺のナカに入っているのが義輝の指だと視覚で確認すると…ソレがさらに興奮材料となり、1人でシていた時はなんだったのか…
呆気なく絶頂を向かえた…
*
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