チューベローズ

スメラギ

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本編

37*

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 義輝は危なげなく俺を抱き上げると寝室へと移動した。そして、ベッドへ俺を寝かせると覆い被さるようにしてキスをしてくる。
 俺は力の入らない腕をムリヤリ動かして義輝の首へと回してそのキスに応えた。
 夢中で舌を絡ませていると、義輝の手が移動する。

 「っ…んんっ…ふぅんん…」

 知らぬ間に全裸にされており、空気に晒されていた俺の胸に義輝の指先が触れた。

 その微妙な感覚に反応して声を漏らしそうになったが、全て義輝の口の中へと消えていった。

 義輝はフッと笑うと、さらに手を移動させる。そして、お尻の谷間へと指を滑らせると、受け入れていた場所へと到達させた。
 その後、ゆっくりと具合を確かめるように入口へ指を沈めてきた。

 直後、ゾクゾクとした感覚が身体を襲う。その刺激で歓喜したのか身体がビクビクと震えて、その指先をキュッと締め付ける。

 (ソコに挿れてほしい…義輝のモノで満たしてほしい…)

 という思考に頭と身体が支配されていた俺は義輝が着ている服を悪戯に引っ掻いていた。

 じれったいような感覚が暫く続いていたが…満足したのか義輝は口を離してキスを止めた。後ろからも指を引き抜くと、俺の指を躱しながら器用に服を脱ぎ始める。

 「んぁ…よしきっ…はやく、いれてぇ…」

 俺は甘ったるい声で義輝を呼ぶと、自ら後ろへと手を伸ばし、不慣れな指使いでソコを解し始める。

 「完全に飛んでるな…可愛いヤツ…」

 義輝の口調がいつもと違うのに気づかない俺は満たしてほしくて、早くナカに出してほしくて、やらしい水音を後ろから響かせつつ義輝の名前を呼びながらグチュグチュとナカを掻き混ぜていた。

 「んんっ…ぁ、ン!よ、しき…よしきぃ…」
 「分かったから。あまり俺を挑発しないでくれ…とは言っても、今のお前には聞こえてないか…」

 何て言ったのか分からず義輝の名前を呼んだ直後、義輝は俺の指をソコから引き抜くと、絡めるようにしてベッドに縫い付けてきた。

 そして、間を置かずに義輝のモノがソコヘと挿入された。その刺激に耐えられず、視界が一瞬、真っ白に染まる。

 「ぁああ!!!」
 「可愛いヤツだな。挿れただけでイッたのか…っ…締め付けスゴ…」
 「ぁああっ…ひっ…んんっ!あぁ…あっ…」

 イッた俺に構うことなく腰を動かし続ける義輝に、俺は首を振り乱して嬌声にも似た悲鳴をあげ続ける事しかできなかった。

 涙で歪む視界で必死に義輝を見つめていると口を塞がれた。苦しいくらいに口内も下も犯されている。すると、直ぐにまた限界は訪れた。

 「っ…んんっ…ふっんんん!!!」
 「っ…」

 達した余韻でギュウギュウと義輝のモノを締め付けていると、数回腰を穿ってきた後にナカで熱いモノが弾けたのが分かった。
 それとほぼ同時に口の中に鉄の味が広がった。ソレが血だと気づくのに時間はかからなかった。

 「っ…ふっ…んんっ!」

 義輝の顎を押して離れようとしても、全く動かない…それどころかもっと密着してきた。
 抗う事もできずにソレを飲み込む事しかできなかった。

 飲み下したソレがお腹の中で熱を持った気がしたのは気のせいではないと思う。
 先程よりも身体の中が熱くなり、思考も霞がかりぼんやりとし始める。

 知らぬ間に顎を押していた手は離れており、義輝に縋りつくようにしがみついていた。

 (あぁ…もっと、もっと出してほしい…コレじゃ足りない…)

 口を離してしまった義輝に訴えかけるように見ていると、ナカから義輝のモノが抜けていく。

 「あ…よしきっ…ぬいちゃ、やだぁ!!」

 そう涙声で訴えかけると、少しだけ驚いたような表情を浮かべたが、それも一瞬で、嬉しそうに笑みを浮かべた。
 直後、スルリと俺の身体に義輝の腕がまわり、身体を反転させてうつ伏せにさせられた。

 そして、そのまま俺の腰を掴み膝を立たせると、お尻を突き出す体勢をとらされる。

 どうして良いのか分からず、シーツを握り締めながら義輝の名前を呼ぶと、こたえるようにナカへと義輝のモノが入ってきた。
 
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