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僕の可愛いアルファ君。

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 思いの外、安心しすぎたのか…思っていたよりも深く寝入ってしまった。

 あのクソ虫が居た頃は全くそんな事はなかった。アイツクソ虫は信用ならない男だったから…。
 恐らく、洗濯機の中からまだ洗ってない僕の使用済みパンツを持ち出していたのもアイツクソ虫に違いない…。
 アイツクソ虫が持ち歩いていたのを見たからね。間違いないと思う…。

 目を開けると、スヤスヤと眠る千歳の胸に顔を埋めている状態だった。

 何、このオイシイ状況…。

 大切そうに抱えられている体勢に危うく僕のモノが反応しそうになってしまった。

 なんとか堪えたけど…。

 僕も千歳の身体を抱きしめてその匂いを肺いっぱいに吸い込んだ。
 スンスン嗅いでいる感覚がくすぐったいのか…、可愛く息をついて色っぽく身動いだ。

 フフッと笑ってしまったのが悪かったようだ。千歳が起きてしまった。しかも、バッチリ目が合う。

 驚き過ぎたのか、僕を見たまま固まっている。

 「起こしちゃったね。ごめんね」

 そう言ってスリスリと胸に顔を埋めた後、そっと離れると、途端に残念そうな声を出す。
 意図せず出た声に本人が1番驚いていたのが可愛かった。

 順番が上下する事になってしまったけれど…、僕らはこの日を境に『恋人』になった。

 次に、僕の発情期が来たときには千歳の『つがい』になれるのだから…嬉しくない訳がない…。

 『恋人』同士になった僕たちは休日なんかも普通に身体を繋げた。まだ、僕は千歳のモノを受け挿れてはいないけれど…、千歳は僕に掘られる事の方が好きらしい…。

 ナカに挿れる際にはちゃんとゴムをつける事にしている…、千歳は何だか不満そうだったがー…身体の負担を考えると直接、ナカに出すのはダメだと僕が押し切る形になった…

 不承不承ではあるものの、了承をしてくれた。

 不貞腐れたような表情がまた可愛かった…というのは本人には言っていない。

 『可愛いね』と耳元で囁いただけで腰が砕けるとか可愛すぎるでしょ…

 しかも千歳は一緒に入浴している時に僕の裸を食い入るように見つめて前を勃たせる事が多々ある。
 分かりやすいほど舐め回すように見てくるので、ちょっとそれっぽく煽ってみると直ぐに落ちる。

 まぁ、そうなるとその場で盛り上がっちゃうんだけど…

 どこぞのチョロインみたいな千歳に心配にならない訳じゃないけれど…僕以外ではならないらしい…。

 エッチの時に散々、イジメぬいて確かめたから多分、本当だと思う…

 僕らが付き合い始めたのをお世話になった上司と、神無月かんなづき様の秘書である和人さんには報告してあり、次の発情期の予定も既に打診してある。

 2人で休む事は了承してくれた。が、思っていたよりも僕は重要なポストにいるらしく…意識を飛ばしている場合ではなさそうなので、自我が発情期の本能に負けないようにソレ用の薬を服用しておく必要性がでてきた。

 和人さんに申し訳なさそうに言われたが、僕も千歳も納得した上で了承してある。急な仕事や重要な仕事以外は和人さん直々に選出した者に割り振るようで、発情期の予兆があれば直ぐに連絡を入れるように言われている…。
 
 
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