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Main Story〜アルファな彼とオメガな僕。〜

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 引っ付いていた状態で、肝心な事を思い出す。熱が出ていて汗をかいていた身体は汚いし臭いんじゃ…という考えに至った瞬間に慌てて離れようとした。

 その行動に少し驚いたのか軽く目を開いたがそれだけで全くピクリとも動かず、寧ろ腕の力が少し入り先程よりも密着してしまった。

 「蒼、どうかしたのか?」と少し焦った声で聞いてくる崇陽に首を横に振って理由を説明すると「何だそんな事か」とホッとされてしまった。

 「全く気にならないからいきなり離れようとするな。焦るだろ。」

 そう言われて頭を撫でられてしまっては大人しくなるほかなくなる…



 大人しくしていると、何でこんな事になったのか…僕は今、服を剥ぎ取られ下着1枚で身体を拭かれている。

 他意はないのだろうけれど、少し指先が僕の肌に触れる時がある。
 ヒクンと身体が動き段々と変な気分になってくるから、そろそろ解放してほしい…

 丁寧に優しく拭いてくれるのはありがたい。しかし、僕のライフが無くなってきている。
 「前は自分で拭く!」と言った僕の言葉は即座に却下され羞恥に身悶えて耐えていると…上を拭き終わった崇陽は何の躊躇いもなく足へと移動した。

 拭いているその手が内股に差し掛かった時に我慢できずに逃れようと暴れた。

 「蒼、拭けないから大人しくしろ」

 という崇陽を見てブンブン首を横に振る。そんな僕に溜め息をついて崇陽は僕を抱き上げると膝に座らされ後ろから身動き取れないように固定された。

 そして、僕の思いとは裏腹に無慈悲に拭いていく。

 「崇陽っ…も、許して!」
 「キレイに拭かないとだろ?」
 「もう、ムリだよ!」

 そう言ってムリムリ言い続けていると崇陽が再び溜め息をついたのが分かったが、今の僕にはそんな事を気にしていられる状態ではなかった。

 「何がムリなんだ?」

 その台詞と共に腕の力が緩んだので、すかさず崇陽を仰ぎ見る。

 「そんなに触られるとっ…」
 「触られると?」
 「変な気分になってきて」
 「なってきて?」
 「え…っちシたくなるからっ…もう止めて」

 そう半泣き状態で訴えると崇陽が天井を仰ぎ見た後、長~い溜め息をついて僕を見た時に硬いものが当たっているのに気づく。
 ソレがナニかを理解した瞬間、顔に熱が集中した。

 「すまん。勃った」

 凄~く気まずそうにそう言った崇陽に思わず笑ってしまった。

 
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