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Main Story〜アルファな彼とオメガな僕。〜
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しおりを挟む気がつくとソファーに横たわっており、真上では崇陽さんが備え付けられていたスライド式のサイドテーブルにノートパソコンを置いてカタカタとキーボードを叩きながらなにやら作業をしていた。
足を伸ばせるように縦長にセッティングしてあったフカフカのソファーに足を投げ出している。そして、その足…膝の上に僕の頭はあった…
僕が寝転んでいるのは横長にセッティングされているソファーで、このソファーは組み合わせに応じて使い分けできる。利便性に優れたソファーである…
崇陽さんは僕が起きたのに気づいたのか、ノートパソコンが乗っているサイドテーブルを手で押し、横へとズラして僕を見た。
その鋭い眼差しにピクリと身体が反応する。その微かな反応に崇陽さんの眉毛がピクリと反応した。が、それも一瞬で、直ぐに元の顔に戻ると僕の頬を手の甲で撫でながら様子を見てくる。
「身体はどうだ?」
「だ、大丈夫です」
思っていたより声も出ているし、身体はまぁ、お察しといヤツで…情事後のソレだけだったので大丈夫な部類に入るはずだ…
よく見ると崇陽さんの髪がしっとりと濡れており、身につけているのもガウンでお風呂上がりだという事が分かる。
僕の身体もベタついておらず服は相変わらず崇陽さんのではあるが先程よりもしっかりしている物を身に着けていた。キレイに洗ってくれた上に着替えも、あの惨状も掃除してくれていたようだ…
ただ違うのは崇陽さんの髪なんかはしっとりと濡れていたが、僕の方はしっかりと乾いている。
「お仕事だったんじゃー…」
「気にしなくて良い。急ぎの物以外は和人に押しt…任せてある」
ー今、押し付けてって言いそうになってなかった?…
マジマジと崇陽さんを見ていると、くしゃりと頭を撫でられ、身動いだ拍子にズレたタオルケットを掛け直された。
「もう少し寝ていろ」
そう言って僕の身体を寝かしつけるかのようにポンポンとリズミカルに叩く。その声音が思いの外、甘く優しいもののように感じた。
眠たいのか眠たくないのか分からずに、グシグシと目を擦っていると、その手を掴まれた。
「それは目に悪いからやめておけ」
「ぁ…ごめんなさい…」
反射的にヒクンと身体が動いてしまう僕に何とも言い難い表情を浮かべていた…
「怒ってないから怖がるな」
「あ、えっと…」
ー雰囲気が特に怖いんです…
なんて言えるはずもなく、ただただどもっていると、見かねたのか崇陽さんは溜め息をついて僕の頭を撫でている。
「お前が俺を怖がっているのは知っている」
そう言っている崇陽さんの表情は何だか憂いを帯びていた。そしてチラリと僕を見ると気まずそうに言葉を続ける。
「俺はお前を大切にしたいと思っている。けど、蒼、お前がそんな感じだと俺でも流石に傷つく」
そう言い切った崇陽さんの顔は何だか拗ねた子どものように見えて何か可愛く見えた。
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