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Main Story〜アルファな彼とオメガな僕。〜

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 入ってきた手は僕のペニスを軽く扱く。そうされただけで、だらしなく僕のモノからはグチュグチュと卑猥な音がして、先端から出てくる体液の量も増えた。

 その手から逃れようと身を捩れば、崇陽さんの硬くなっているペニスが僕のお尻の谷間に当たっているのが分かった。
 それだけで孔から溢れ出た愛液が下着を濡らしていく。
 そして、とうとう我慢できずに催促するように崇陽さんのペニスに自分のお尻を擦り付け腰を揺らしてしまう始末である…

 「っ…今回の発情期は凄くエロいな」
 「んんっ…ぁんっ…ご、ごめんなひゃっ…ぁぁああっ!」

 謝ろうとした僕を咎めるようにいきなりお尻に挿入された指に絶叫してそのまま1度目の射精をしてしまった。

 「謝るな…謝らなくて良いからーー…」

 そう言った後、懇願に近い何かを言っていた気がしたけれど…
 自分が出した絶叫に近い声で大事な言葉が全く聞こえなかった。
 しかも、射精してしまったせいで先程よりも下着が濡れて肌にはり付いている。

ー濡れた下着が気持ち悪い…

 「たかあきぃ…」

 情けない声を出して背後にいる崇陽さんの名を呼びながら、どうにかして下着が脱げないものかと身体をモゾモゾと動かしている。

 突然、後ろから指を抜かれた。その拍子に孔から愛液が滴り落ちてさらに下着が汚れる。
 崇陽さんは引き抜いたその手で僕のペニスを軽く握った。握ったというより軽く輪っかを作るようにして僕のペニスを覆っているようなそんな感じだ。力は入っていないので、本当に添えているだけって感じ…

 擦れた時の小さすぎる刺激ではあるが…その刺激は今の僕には思いの外、強い。そして、素直に快楽を身体が得てしまい足がガクガクと震えた。

 足を動かせばその手の中でペニスが擦られ甘い痺れが身体を襲う。
 快楽を得る度に受け入れる部分からは分泌される愛液の量が増え続けている。

 下半身にピタっとまとわりついている下着に気持ち悪さを感じていた…

 そんな気持ちを持て余しながら情けない声を上げ続けていると崇陽さんがようやく動いた。

 「どうした?」という崇陽さんの声音は姿は見えずとも何だか意地悪気であった。

 「んんっ…ぬぎたい…ぁ…」
 「脱がして良いのか?」
 「ぁん…ぃいよ!ぬがしてぇ!…ン…」

 その言葉にクスッと笑うと崇陽さんは胸からもペニスからも手を離して僕の下着を素手で引き裂いてしまった。

 突然、濡れている下半身の部分が空気に触れてピクリと身体が反応した。適温な部屋を保ってくれているエアコンの風でさえ今の僕には快楽を与えてくるものでしかなかった…

 「ぁあっ…んんっ…」

 風に晒されている部分を隠したくても中途半端な所で止まった服が邪魔をして崇陽さんの顔を挟む事しかできない。

 身悶えていると僕の項に噛み付くようなキスをしながらペニスを扱きあげられる。

 「ひっ…ゃだっ!やだやだっ…だめっ…それっ、やだぁぁああー!!」

 絶叫した僕のペニスからは精液が弾け、続けざまに透明な液体が飛び散り、辺りを汚した。
 身体はイッた余韻で痙攣しており、口からはだらしなく唾液が滴り落ちていた…
 


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