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Main Story〜アルファな彼とオメガな僕。〜

12*

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 姿を目で追っていると、全て洗い終わったらしくシャワーのお湯が止まっていた。
 こちらへ来てくれると思いきや、扉から出て行ってしまった。
 その後ろ姿を見て何故か焦りに近い何かが僕の中で生まれる…そして、その後を慌てて追おうとしてペタンと地べたに座り込んでしまった。

 長時間抱き潰された身体の体力はこの程度の休息では戻らない…

 不安に押し潰されそうになったが、間を置かずに再び浴室の扉が開いた。手には掌サイズの平面的で丸い形をした容器だった。
 僕の姿を目にして目を見開いたと思ったら直ぐに大股で近づいてきた。

ー怒らせた?

 そう不安に思っていたけど杞憂で終わった。怪我の有無を問われたので、首を横に振って怪我はしていないと伝えた。
 屈んでくれた事で距離が近くなり少なからず安心はできたけど、もっと安心したくて、その腕で抱きしめてほしくて、自身の腕を相手の首へ回した。

 その様子にホッとしたのか軽く息をついて優しく背中を数回撫でる。

 「避妊効果のある抑制剤で妊娠の心配はないが、アルファのモノを受け入れたココ・・には負担がかかっているはずだ。こちらにお尻を向けて見せられるか?症状によっては軟膏を塗っておきたい」

 そう言いながら撫でていた手を下へと下げていき、後ろの入り口を指の腹で撫でた。
 直後『くちゅり』と湿り気のあるエッチな音がしたが、今の僕には全く気にならなかった。

 寧ろオメガのフェロモンに反応している相手のフェロモンを大量に吸い込んだ事で発情状態がかなり進んでいた…

 「くふっ…んぁ…かんなづき、さまぁ?」と呼びかけると「……呼び方が戻ってる、か…」なんて少し残念そうな声音で返ってきた。

 僕がその声に応える事はなく、目の前にいる番の舌顎を舐め上げて冷淡に見える彼の頬へ甘えるように擦り寄った。

 「完全に発情しているな。ほら、お尻だ。おーしーり。先ずはしっかり症状の把握をしておかなければ、お前を安心して抱けない。」
 「んっ…みせれば、してくれる?」
 「あぁ。お望み通りにシてやれる」

 そう言われたので、頷いて腕を離し、くるりと相手に背を向けるとお風呂マットの上へ腹這いに横たわり高くお尻を持ち上げた。
 そんな従順に言う事を聞くと思っていなかったのか息を飲んだのが分かった。

 「っ…からだあつくてつらいのっ…はぁっ…はやくしてぇ…」と情けない声を上げるとお尻にキスをされ、お尻を左右へと軽く開かれた。

 恥ずかしい場所が丸見えとなり、さらに自分自身が求めているアルファが見ているという事実が興奮材料となったのか…
 奥から愛液が滲み出てきたのが分かった。

 そのせいか先程よりも僕自身の息が上がっている。

 
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