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8章:学園に入学したらしい

73話:ついに学園に入学

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婚約パーティーと塔城家のパーティーから早3年。

私は16歳になった。

華美様と雪都様とは変わらずお屋敷を行き来して交流したり、舞璃花様は突然屋敷訪問してきて一緒にお茶をしたりしている。

紅葉とは夜とか暇な時に会って話したり結恵さんとも本や扉を行き来して会っている。

狗社隼真についてはあまり情報が無く、今何をしているのかは全く掴めていない。

そして私は明日、学園に入学する。

そのため、私は乙女ゲームについてまとめたノートを見ているんだけど・・・疑問点が色々ありすぎて困っている。

まずは、キャラの性格。

会っていないキャラもいるけれど、今まで会ったキャラはどこか少し性格が違った。

まあ、これは、何となく予想はついてたからいいとして・・・。

1番の問題は璃杏ちゃんに起こるはずの事件がいくつか起こっていないこと。

③の侍女さんと街出て侍女さんが殺されるというのはなかったし。

④暗殺者に殺されかけるってことも無かったし。

⑤屋敷が火事になることもなかった。

他も色々と起こっていないことがある。

うーん。やっぱり大きくストーリーを変えたのはお母様を助けたことだよね。

でも、悲劇が起きるよりは起きない方が断然いい!!

これでいいんだよ!!

うんうんとひとり納得してノートを閉じる。

そして、いそいそと布団に潜り明日の乙女ゲームの始まりについて考えながら眠りについた。

♔♕♖♗♘♙♚♛♜♝♞♟

どうもこんにちは。月鍵璃杏です。

ただいま、入学式の最中。

とても暇。学園長の話が長い。

なので、適当に学園について振り返ってみる。

私の通う学園の名前はマリード学園。

この学園には指定の制服があり女子がセーラー服で男子がブレザーの制服と指定されている。

私は前世と同じ髪型の三つ編みにしている。

この髪型は意外と落ち着く。

話を元に戻すとマリード学園は魔法がある者は通う学園で3年間通う義務がある。

クラスは5クラスあり幸運にも湖乃美ちゃんと華美様と雪都様と同じクラスになれた!

あとは、攻略対象の1人である空橋真陽琉そらはしまひる様と一緒のクラスになった。

舞璃花様と礼央様や他の攻略対象はクラスは別れてしまった。

そして、担任は空桜さん。

そして、舞璃花様のクラスは優しそうな少し長めの黒い髪をひとつにまとめた黒川隼人くろかわはやとさんらしい。

なぜ、知っているのかと言うと舞璃花様と入学式をする講堂でばったり出会いその時に舞璃花様が教えてくれた情報だ。

・・・と、そこまで考えていたら入学式がちょうど終わった。

ちらほらと生徒達は席を立ち帰っていく。

最初の方にクラスで色々と説明を受けたので、入学式が終わったらあとは帰るだけだ。

私は席を立ち講堂を出る。

その間にいろんな生徒達から奇異な目があったけれど少しは慣れたから気にしてない。

私はそのままある場所を目指す。

それは、湖乃美ちゃんと攻略対象者が出会う場所!!

さっき、華美様と礼央様が話しているところ見かけたので礼央様は出会わない。

雪都様は空桜さ先生に呼ばれていたので雪都様も出会わない・・・と思う。

そうすると真陽琉様か彼凪翔かなと様と出会うことになる。

私はそんなことを考えつつちょうどいい身の隠し場所(木)があったのでそこに行く。

湖乃美様と攻略対象者の出会い場所は寮と校舎の間の道!・・・なんだけど、その間の道が入り組んでて分かりづらいんだよね。

で、道に迷った湖乃美ちゃんがそこで攻略対象者に出会いそこから恋愛が始まる。

だから、今日は湖乃美ちゃんにとって大事な日!!

是非とも攻略対象者とくっついて欲しい!!幸せになって欲しい!!!

「えっと・・・あれ?ここは、どこだろう??」

湖乃美ちゃんの幸せを願っていると湖乃美ちゃんの声がした。

乙女ゲームの設定通りの美少女になっていた。

とても可愛い!!

「あれ?どうかしたの?」

湖乃美ちゃんに見入っていると左側から少し高めの声が聞こえた。

こ、この声は!!!

私はバッと左を見る。

陽の光に照らされる少し長めの紺色の髪に紺碧色の瞳───空橋真陽琉様がいた。

つ、つ、ついに!!乙女ゲームが始まった!!!
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