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7章:12歳になったらしい
69話:ダンスは色々大変である
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雪都様にエスコートされながら踊る場所まで来た。
周りには他の令嬢と令息も揃っている。
そして、その真ん中には本日の主役の2人がいる。
やっぱり2人はお似合いだ。
さすが乙女ゲームでの婚約者同士!
私はじっと2人を眺めているとふと気づくことがあった。
どこか華美様と礼央様の雰囲気が違う気がした。
挨拶するまではどこか上辺だけって感じで距離もあったけど、なんだろうな?距離が縮まって少しだけ上辺だけじゃなくなった感じがする。
えっと、つまり、なんて言うんだろう??
「あれ?華美姉様と礼央様・・・少し仲良くなっていますか?」
そうそう!“仲良くなった”だ!
って・・・んんん?
聞こえてきたつぶやきに内心驚きつつ隣を見る。
隣を見ると雪都様が首をかしげていた。
どうやら、華美様と礼央様の雰囲気の違いに気づいたのは私だけではなかったらしい。
「やっぱりそうなんですね!仲良くなったんですね!やること早いですね。礼央様。」
私が思わずそう言うと少し目を見開きこちらを見る雪都様。
・・・・・・月鍵璃杏は察した。
も、も、もしかして、これって独り言に突っ込んじゃダメなパターンだったのでは!?
な、なんてこったあああああ!!!!
ごめんなさいいいいい!!!
頭の中で混乱していると雪都様は微笑んだ。
「大丈夫ですよ。えっと・・・もしかして何か知ってたりしますか?」
そう言ってまたもや雪都様は首をかしげた
「ぶぇ!?」
雪都様の質問に思わず変な声が出た。
私の声に驚いた顔をする雪都様。
「え、えっとー・・・そのー・・・。」
言い淀む私をじっーと見つめてくる雪都様。
ヒイイイ絶対に言えない!!
一国の王子にアドバイスじみた事言っちゃったなんてぇぇぇぇ!
だって、今思えば失礼なことした気がするし。
そんなこと言って嫌われたら嫌だ。
せっかくの友達が居なくなるなんて・・・私は生きていけない!!!
うぅぅぅこういう時ってなんて言えばいいんだろう???
私が悩みに悩みまくっていると会場中に演奏が響き渡った。
「璃杏様。」
私の名前を呼び手を差し出してくる雪都様。
私は恐る恐る手を重ねる。
雪都様は私を引き寄せ腰に手を添える。
はっきり言おう。
ものすっごく恥ずかしい。
それに、さっきの質問に答えなかったことで罪悪感も募る。
どうしよう。答えた方がいいのかな。
「あの、答えにくかったりしたのなら答えなくていいですよ。申し訳ありません。」
そう言って申し訳なさそうな顔をする雪都様。
「あ、いえ。その。」
言葉が見つからず意味の無い言葉を呟く。
「でも、気になってしまったんです。今まで華美姉様と礼央様はどこか距離があって礼央様の一方通行だと見てて思ったんです。今日の挨拶でもどこか距離がありました。ですが・・・。」
華美様の方を見ながら話していたと思うとこちらに視線を向ける雪都様。
視線がバッチリと合う。
「今は違うんです。距離が縮まって仲良くなっています。そこで、不思議に思ったんです。急に人は変われません。ですが、誰かが手助けになってくれたのなら少しでも前に進めるんです。」
何かを見透かすように私を見つめる雪都様。
・・・・・・い、いたたまれない。
私は視線をすっと外す。
「えっとー・・・それで、その、なぜ・・・わ、私に聞くんですか?」
「あ、いえ。先ほどおっしゃっていた言葉が何か知っているように感じたので聞いてみました。」
ニコッと笑い私と目を合わせようとする雪都様。
視線を外すこと数秒。
「し・・・知っている、と言うか・・・その、犯人は私なんです。」
我慢できなくなり下を向きつつ白状する。
「ふっ、ふふっ。犯人って璃杏様は何も悪いことをしていないではないですか。」
私の頭上から雪都様の穏やかな声が聞こえる。
私はその言葉に顔を上げる。
「あ、で、でも、変にアドバイスしてしまったり失礼なことを言った気がするんです。」
ワタワタと言った私に雪都様は微笑んで言った。
「そういうのは気にしなくてもいいんじゃないんでしょうか。相手に伝わって今上手くいってるんです。伝えた相手にしっかり伝わって相手もそれで満足しているのならもう気にする必要は無いと思いますよ?」
その言葉に少しだけ心が軽くなる気がした。
「そ、そういうものですかね?」
何だか少し恥ずかしくなりそんなことを聞く。
「そういうものです。」
雪都様は優しく微笑んでそう答えてくれた。
そこでちょうど曲が終わった。
踊りの体制から戻り雪都様に向かって礼をする。
「ありがとうございます!とっても、踊りやすかったです!」
ニコッと笑って言う。
「こちらこそ。ありがとうございます。」
雪都様もニコッと笑い返してくれた。
その後は雪都様と別れ私はフルーツコーナーへと足を向ける。
その前にもう一度雪都様の方を見ると令嬢に囲まれていて雪都様の姿が見えなかった。
流石は美形なイケメンなだけある。
感心し、頷きながら歩いていく。
「ねえ。貴女。少しいいかしら?」
私の目の前に気の強そうな令嬢が現れそう声をかけてきた。
周りには他の令嬢と令息も揃っている。
そして、その真ん中には本日の主役の2人がいる。
やっぱり2人はお似合いだ。
さすが乙女ゲームでの婚約者同士!
私はじっと2人を眺めているとふと気づくことがあった。
どこか華美様と礼央様の雰囲気が違う気がした。
挨拶するまではどこか上辺だけって感じで距離もあったけど、なんだろうな?距離が縮まって少しだけ上辺だけじゃなくなった感じがする。
えっと、つまり、なんて言うんだろう??
「あれ?華美姉様と礼央様・・・少し仲良くなっていますか?」
そうそう!“仲良くなった”だ!
って・・・んんん?
聞こえてきたつぶやきに内心驚きつつ隣を見る。
隣を見ると雪都様が首をかしげていた。
どうやら、華美様と礼央様の雰囲気の違いに気づいたのは私だけではなかったらしい。
「やっぱりそうなんですね!仲良くなったんですね!やること早いですね。礼央様。」
私が思わずそう言うと少し目を見開きこちらを見る雪都様。
・・・・・・月鍵璃杏は察した。
も、も、もしかして、これって独り言に突っ込んじゃダメなパターンだったのでは!?
な、なんてこったあああああ!!!!
ごめんなさいいいいい!!!
頭の中で混乱していると雪都様は微笑んだ。
「大丈夫ですよ。えっと・・・もしかして何か知ってたりしますか?」
そう言ってまたもや雪都様は首をかしげた
「ぶぇ!?」
雪都様の質問に思わず変な声が出た。
私の声に驚いた顔をする雪都様。
「え、えっとー・・・そのー・・・。」
言い淀む私をじっーと見つめてくる雪都様。
ヒイイイ絶対に言えない!!
一国の王子にアドバイスじみた事言っちゃったなんてぇぇぇぇ!
だって、今思えば失礼なことした気がするし。
そんなこと言って嫌われたら嫌だ。
せっかくの友達が居なくなるなんて・・・私は生きていけない!!!
うぅぅぅこういう時ってなんて言えばいいんだろう???
私が悩みに悩みまくっていると会場中に演奏が響き渡った。
「璃杏様。」
私の名前を呼び手を差し出してくる雪都様。
私は恐る恐る手を重ねる。
雪都様は私を引き寄せ腰に手を添える。
はっきり言おう。
ものすっごく恥ずかしい。
それに、さっきの質問に答えなかったことで罪悪感も募る。
どうしよう。答えた方がいいのかな。
「あの、答えにくかったりしたのなら答えなくていいですよ。申し訳ありません。」
そう言って申し訳なさそうな顔をする雪都様。
「あ、いえ。その。」
言葉が見つからず意味の無い言葉を呟く。
「でも、気になってしまったんです。今まで華美姉様と礼央様はどこか距離があって礼央様の一方通行だと見てて思ったんです。今日の挨拶でもどこか距離がありました。ですが・・・。」
華美様の方を見ながら話していたと思うとこちらに視線を向ける雪都様。
視線がバッチリと合う。
「今は違うんです。距離が縮まって仲良くなっています。そこで、不思議に思ったんです。急に人は変われません。ですが、誰かが手助けになってくれたのなら少しでも前に進めるんです。」
何かを見透かすように私を見つめる雪都様。
・・・・・・い、いたたまれない。
私は視線をすっと外す。
「えっとー・・・それで、その、なぜ・・・わ、私に聞くんですか?」
「あ、いえ。先ほどおっしゃっていた言葉が何か知っているように感じたので聞いてみました。」
ニコッと笑い私と目を合わせようとする雪都様。
視線を外すこと数秒。
「し・・・知っている、と言うか・・・その、犯人は私なんです。」
我慢できなくなり下を向きつつ白状する。
「ふっ、ふふっ。犯人って璃杏様は何も悪いことをしていないではないですか。」
私の頭上から雪都様の穏やかな声が聞こえる。
私はその言葉に顔を上げる。
「あ、で、でも、変にアドバイスしてしまったり失礼なことを言った気がするんです。」
ワタワタと言った私に雪都様は微笑んで言った。
「そういうのは気にしなくてもいいんじゃないんでしょうか。相手に伝わって今上手くいってるんです。伝えた相手にしっかり伝わって相手もそれで満足しているのならもう気にする必要は無いと思いますよ?」
その言葉に少しだけ心が軽くなる気がした。
「そ、そういうものですかね?」
何だか少し恥ずかしくなりそんなことを聞く。
「そういうものです。」
雪都様は優しく微笑んでそう答えてくれた。
そこでちょうど曲が終わった。
踊りの体制から戻り雪都様に向かって礼をする。
「ありがとうございます!とっても、踊りやすかったです!」
ニコッと笑って言う。
「こちらこそ。ありがとうございます。」
雪都様もニコッと笑い返してくれた。
その後は雪都様と別れ私はフルーツコーナーへと足を向ける。
その前にもう一度雪都様の方を見ると令嬢に囲まれていて雪都様の姿が見えなかった。
流石は美形なイケメンなだけある。
感心し、頷きながら歩いていく。
「ねえ。貴女。少しいいかしら?」
私の目の前に気の強そうな令嬢が現れそう声をかけてきた。
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