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4章:4歳になったらしい

26話:初めての城下町

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紅葉と会って目が覚めた時ネックレスの模様が完全に消え図鑑にあった綺麗な真珠になっていた。

そして、紅葉は精霊の国に戻って仲間や国がどうなっているのかを確かめに行ったり結恵さんに夢の中であってたくさん話したりした。

そんなことがあり1年と3ヶ月が経った。

私は4歳になり空桜さんが専属守護騎士になった。

そして、ここは公爵家。

私も大きくなり習い事を始めたのが2ヶ月くらい前。

どんな習い事があるのかと言うと。

礼儀作法・音楽レッスン・ダンスレッスン・勉強・魔法学と色々ある。

初めは全然目も合わせられなくて話せなくて今でもうまく話せないけどでも、これでも慣れた方なんだ!

それで、色々と習い事があって私の精神がズタズタのボロボロになりかけている時陽夏凛さんが言い出した。

『璃杏様。今週の土曜日一緒に城下町へ行きませんか?勿論、羽流様からの許可は取ってあります。その日は1日何も無い日なのでご安心ください。護衛もしっかり付きますので安心してください。』

そう言われてから丁度今日は土曜日。

今は陽夏凛さんに髪を結ってもらっている。

今日の髪型はハーフアップだ。

服の下にお父様からもらったネックレスを付ける。

服装は城下町に合うように素朴な服を着ている。

私の髪は珍しいので隠せるようにベージュの可愛いフード付きケープを着ることになっている。

コンコンッ

ガチャ

扉がノックされてから扉が開いた。

姿を現したのは空桜さんだった。

「馬車の準備ができました。璃杏様と陽夏凛さん準備は整いましたか?」

空桜さんの格好は陽夏凛さんと私と同様素朴な格好だった。

二人ともとてもとても似合っている!

眼福也~。

「はい!準備出来ました。では行きましょうか璃杏様。」

ニコッと微笑んで私に微笑む陽夏凛さん。

「うん!」

私はドレッサーの椅子から降りてフード付きケープを着て陽夏凛さんと空桜さんの元へ行く。

お母様とお父様と双美さんに行ってくることを伝えて玄関まで歩く。

数分歩いて玄関を出ると馬車が止まっていた。

・・・・・あれ?この馬って・・・。

馬車の馬はどこか見たことある姿をしていた。

黒い綺麗な体と鬣に翡翠色の瞳の馬。

「!!!!!く、クリスっ!!!」

なんと、まさかのクリスとの再会っ!!

でも、この馬ってお父様の馬だよね?なんで?

そんな疑問を察したのか空桜さんが答えてくれた。

「あー。その馬は羽流様がぜひ城下町へ行くお供に!って言って用意してくださったんです。」

oh......お父様・・・・・流石ですねっ!

お父様は年々親馬鹿が増してる気がする。

家族みんなで朝昼晩のご飯を食べる時お父様は絶対抱きついてくるし時々庭で散歩をしていると後ろからなんか悪寒がするほどの視線を感じる時がある。

それで後ろを向くとお父様が木の陰からストーカーのようにこっちを見て目が合うと嬉しそうにこちらに駆け寄ってくる・・・のはいいんだけど顔と速度がやばすぎていつもつい逃げてしまう。

うん・・・怖いんだよ・・・・本当に。

「では、乗りましょうか。」

陽夏凛さんの言葉に我に返り私達は馬車に乗り込む。

馬車の中は広く8人ほど乗れる広さだった。

パアアン

そんな音を合図に馬車が動き出した。

カラカラカラ

「おおお!!すごいすごい!動いてるー!」

感激のあまり大喜びしてしまった。

「ふふふっ。璃杏様楽しそうですね!」

笑いながら言う陽夏凛さん。

はっ!!子供みたいにはしゃいじゃった。

恥ずかしい~。(子供だけど。)

空桜さんの方を見ると空桜さんも手を口に当てて笑っていた。

恥ずかしさ倍増である。

数分後

窓からいろんなお店や家が立ち並んでいる。

「おおーお店いっぱい!!」

「そうですね。璃杏様しっかりフード被ってくださいね?」

窓に張り付いて外を眺めていると空桜さんが返事をしてくれた。

私は空桜さんに言われた通りにフードを被った。

裏通りに馬車を止めて私たちは降りた。

「では、また夕刻5時頃にこちらに来ます。」

御者さんがそう言って去っていった。

「じゃあ早速行ってみよー!」

私は腕を突き上げ歩き出す。

ワクワクしながら周りをキョロキョロ見渡す。

すごいすごい!西洋って感じだ!!

・・・・あれ?でも、なんでこんなに外国って感じの雰囲気なのに名前とか日本みたいなんだろう?

それに、この街並みどこかで見たことあるような・・・・。

どこで見たんだろう?

すっごく身近にあったと思うんだけど。

「?璃杏様どうかなさいましたか?」

陽夏凛さんが私の背に合わせてしゃがんで聞いてくる。

特に気にすることもないだろうと思って私はなんでもないと返事をしてまた歩き出した。

それからアクセサリーショップや服屋いろんなお店に回ってご飯を食べたり楽しい時間を過ごすことが出来た。

こんなに楽しい時間を過ごすことなんて前世ではこんなふうに過ごすことが少なかったからすごく新鮮!

そろそろ帰る時間になるだろうと言う時に事件が起こった。

「泥棒!!」

「どけどけえええ!!!」

女の人の声と低めの声の男の人の声が町中に響いた。

しかも、丁度男の人がこちらの方にかけてくる。

しかも、男が走っているところに私と同い年くらいの子が歩いている。

あれじゃあ、弾き飛ばされてもおかしくない!!

何とかしなきゃ!

「邪魔だあああ!!どけ!!道を開けろ!!!」

私が駆け出そうとしたのと男が女の子を飛ばすのは同時だった。

「きゃああ!!」

ドスッ

私たちのいる方向に女の子が飛ばされてきた。

それと同時に私の何かが切れた音がした。

ダッ!!

私は男を捕まえるべく走り出した。

「えっ!?ちょっ!!待ってください璃杏様!!僕が追いかけますからああ!!!!」

ダッ!!

「あんまり目立つ真似は・・・って行ってしまいました。大丈夫ですか?」

「は、はい。あの・・・追いかけて行った女の子の方は。」

「・・・・・・・あー。多分大丈夫ですよ。」

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