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『傷心』
其の拾壱
しおりを挟むその頃、董家をあとにした朴澣は、夜叉面からの報告を受け、深い懊悩に陥っていた。
――蛍拿は、楚白に乱暴され……それ以来、すっかり人が変わってしまいましたよ――
夜叉面の言葉には、朴澣を責めるような語気が、ありありと現れていた。
同じく、董家から抜け出し、そばで見守る琉衣は、そんな朴澣の様子に戸惑っていた。
やがて、重苦しい沈黙を打破すべく、琉衣が到頭、口を開いた。
……楚白が最初に蛍拿さんを襲おうとした晩、現れた私を見るなり、案の定、驚いたんだけどね……次の瞬間、妙な間があったのよ。だから私、正体を見破られたんじゃないかと、冷や冷やしたわ。だって、実の母子ですものね。やはり、ちがいに気づいたのかと……
「妙な間?」
朴澣が、不可解そうに問い返す。琉衣は続けた。
……私を見る目に、さまざまな感情がよぎったみたいだったわ。よく判らないけど、本当に、さまざまな感情よ。愛慕、軽蔑、憤怒、後悔……私の思いちがいだったのかしら……
泉下の者となってから、琉衣には人心を見抜く眼力がそなわっていた。そんな琉衣の発言ゆえ、聞き逃すことはできなかった。朴澣は顎に手をそえ、真剣な表情で考えこんだ。
「母親に対して、負の感情が多くを占めてるな。何故だ……一体、何故」
朴澣は、取りとめのない独語を続けた。
「それに、奴は……蛍拿を、守ってくれなかった……何故だ、何故……」
……座長さん? 一体、なにを思いつめているの?……
不安そうな眼差しで、朴澣の悪相をのぞきこむ琉衣だ。その時、ついに朴澣は決断した。
「こいつぁ一度、依頼主に直接会って、真相を問いただすより他、ねぇな。いささか気鬱だが、仕方ねぇ。あいつを、呼び出すとするか……琉衣、今の話、他の座員にはするなよ」
朴澣に、怖い顔で念を押され、琉衣はうなずくしかなかった。
……え、えぇ。判ったわ……
「ついでにな。即刻、董家へ戻って、こいつを楚白の部屋へ、投げこんどいてくれねぇか」
朴澣に手渡された物を見て、琉衣は、ますます不可解そうに小首をかしげた。
……なんなの、コレ?……
「ふっ……地蔵の首だ。ちょっとした嫌がらせさ。まぁ、深く考えるな」
……え!? お地蔵さまの首!? どうして、こんな物……
「云っただろ。深く考えるなって。じゃあ、頼んだぜ」
それだけ云い残すと、朴澣は瞬く間に、宵闇の中へ溶けこんでしまった。
「座長さん……随分と、奇妙な真似をなさるんですね」
初秋の夜闇に、集く虫。雲居にたゆたう、朧月。
灯りが点る三昧堂の、板戸を開けて現れたるは、白面美貌の青年官吏。
董家の二枚目・青耶である。
「おう、待ってたぜ、青耶さん。アレを見りゃあ、聡明なあんたのことだ……この三昧堂での密会合図だって、大概見当がつくと思ってな。ちょいとばかし、悪趣味だったがね」
待ちかまえるは悪相の、煙管くわえた継半纏。
云わずと知れた【鬼凪座】座長・癋見の朴澣その人である。
「それで、今夜はどんな御用なのですか? 私は色々と忙しい身なので、突然こういうことをされても、正直なところ、困るのですが……それとも、なにか事件調査に進展が?」
地蔵の首を床板へ転がし、青耶は困惑しきりだったが、もしやと思い問いかけてみた。
対する朴澣のセリフは、実に明瞭で、端的だった。
「あんた、嘘ついたね。蛍拿を、守れなかったね。とんだ、役立たずだね」
朴澣の、あまりにも辛辣な語調に、青耶は一瞬、面喰らい、言葉を失った。
けれどすぐに、なんとも空虚な押し問答が始まる。
「それは……申しわけありません! でも私だって、つらかった! あんな可憐で純真な乙女が、楚白のような野卑な獣に、喰い尽くされるのを、ただながめているだけなんて!」
「だからぁ、なんで助けねぇんだよ! 約束がちがうじゃねぇか!」
「助けたかった! でも、楚白の支配力が、あまりにも強すぎて……如何ともしがたく」
「そこを、どうにかすんのが、あんたの役目だったはずだろ! そうでなけりゃあ、なんで蛍拿の守役なんか引き受けたんだ! ウチの座員たちにまかせてれば、楚白の欲望なんざ、決して蛍拿に近づけなかったのに……できもしねぇこと、安請け合いしやがって!」
「私は確かに……とんだ役立たずでした。彼女が暴虐をふるわれているのに、止めることができなかった。彼女が泣き叫んでいるのに、助けてあげることができなかった。蛍拿の苦痛にゆがむ顔を見るのは、私だって本意ではなかった。つらくて、凍りつきそうだった」
〈なに? 今、なんと云った? こいつ……今、なんと云ったんだ!?〉
朴澣は、青耶が吐いた言葉の矛盾点に気づき、眉宇をひそめた。そもそも、初めて会った時から、この青年には心許し得ぬ〝なにか〟がある。いや、〝なにか〟をひそめている。
彼はまだ、大きな秘密を隠している……そんな気がしてならないのだ。だからこそ、どうしても腑に落ちない……そこで朴澣は、再び右の心眼を使い、青耶の心裏を読み解くことにした。さりげなく、左目をこするフリをしておおい隠し、右目だけで青耶の顔を見る。
すると、そこに……恐るべき真実が、浮かび上がって来たのだ。
…………………………………………………………………………………………………………
「うれしい! 待ってたのよ!」
『ほぉ、今宵は随分、可愛いことを云ってくれるじゃないか、蛍拿。来た甲斐があったよ』
《そうだ、蛍拿は、いつだって、僕のことだけを待ちわびている。楚白、お前じゃない》
「近づかないで……お願い」
『先夜は、つまらん幻影に惑わされ、果たせなかったが……今宵は、もう逃がさないぞ』
《こいつ……今宵こそ本気で、蛍拿を抱くつもりだな! そんなこと、絶対に許せない! でも、啊……一体、どうすればいいんだ! どうすれば楚白に、君をあきらめさせることができるんだ……いや、無理に決まっている。君が、魅力的すぎるからだ。君が悪いんだ。だが、楚白……こんな奴に、蛍拿を盗られるくらいなら、いっそ……その前に僕が……》
「それ以上近づいたら、お前を殺してやる!」
『俺を、殺す? ハッ! できるもんか!』
《そうだ……いっそ、殺してしまえ。先夜、笄で奴の首を刺そうとしていただろう? あの時のように、こんな獣、殺してしまえばいいんだ……さもないと、さもないと、僕が》
『卑しい下等種族に、高家劫貴族の血を注ぎこんでやる……感謝して享けろよ、蛍拿!』
「駄目ぇ! それだけは……許してぇぇえ!」
『いいや、許さん!』
《哈哈、いかにも暴君・楚白らしいセリフだな。ごめんよ、蛍拿。殴ったりして……可哀そうに、こんなおびえて……でも大丈夫。僕なら生涯、君を大切にできる。僕がこうして君の胸を愛撫している内に、なめらかな肌に舌を這わせ、淫行に没頭している内に、さぁ早く……楚白を殺してくれ。それで君は救われる。僕は救われる。楚白は地獄へ堕ちる》
「ひぃっ、痛っ! もう、やめてぇぇぇえっ!」
《蛍拿……啊、なんて、具合がいいんだ! 僕は、もう、埒を開けそうだ! たまらない、素晴らしいよ、蛍拿! このまま、ずっと、こうしていたい……ようやく、愛する女と繋がれた! 僕は君の物だ! 君も僕の物だ! 決して、楚白の物じゃないんだ、蛍拿!》
「ああ……あっ……あぁあっ!」
《可愛い蛍拿……喘ぎ声も、甘い体臭も、噴き出す汗も、なにもかもが、素晴らしい!》
『お前は案外、物分かりがいいんだな』
《莫迦な男だ、楚白。蛍拿はもう、処女じゃない。お前の妻にはなれない。僕の伴侶になるんだ……たとえ、楚白の行為を恨んだ蛍拿に、寝首をかかれたとしても、それはあくまで、お前……僕じゃない。だって蛍拿は、青耶を愛している。この僕を、心待ちにしているんだ。まるで、あの頃の母上みたいに……『夜さりの残夢』を唄って、愛する男の来訪を、待ち望んでいるんだ。だけど、今だけは……この離宮にいる間だけは、心を鬼にして、楚白への憎悪を、植えつけなければ……いつの日か、双子の僕が、君をここから救い出し、真実の愛を語る日までは……蛍拿、君を抱くのは、犯すのは、楚白でなくてはならない》
…………………………………………………………………………………………………………
心眼に映し出された真実を見終えるなり、朴澣は左の琥珀眼に殺意をみなぎらせ、青耶を睨めつけた。かつてない怒りが満身を支配し、今にも手根刀の禍力が爆発しそうだった。
「青耶……お前だったのか、蛍拿を犯した下衆野郎は!」
朴澣の詰問に、青耶は一瞬、顔色を変え、酷く慌てた様子で首を横に振った。
「そんな、まさか! 私は、そんな真似はしない! 絶対に……」
「黙れ! てめぇにゃあ、まんまと一杯喰わされたぜ! だが、俺の目は節穴じゃねぇ! もう二度と、陳腐な嘘にゃあ騙されねぇぞ! さぁ……今度こそ、真実を話すんだ!」
豪腕で容赦なくつかみかかり、そのまま青耶の体を、三昧堂の壁板へ打ちつける朴澣の目は、膂力は、憤怒に燃えて、鬼のようだった。青耶は顔をしかめ、クッと唇を噛みしめ、しかし最早、云い逃れはできないと察したらしく、破れかぶれになって真相を吐露した。
「ああ……啊、そうだ! 僕は蛍拿を抱いた! 愛しているからだ! それがどうした!」
青耶の告白を聞くや、朴澣は乱暴に、彼の体を床板へ放り出した。
軽蔑しきった眼差しで、依頼主の青年を見下す。
「開きなおりかい……巫山戯るなよ、青耶! てめぇが、蛍拿を守るため、いざって時には楚白を止めると約束したから、座員たちに手出し無用と伝えちまったのに……てめぇは、俺との約束をたがえやがった! てめぇ、そんなに蛍拿に殺されたいのか! 何故、そうも死に急ぐ! 水沫の方と李蒐武官の濡場を、目撃したことを、親父に告げ口しちまったからか! それが母親の死因につながってると、そう思っているのか! 大莫迦野郎が!」
だが、朴澣の鬼気迫る怒声にも、青耶はおびえることなく、平然と黙りこんでいる。
「……」
「答えろよ。てめぇ、そんなに死にたいのか?」
「……」
「そんなに、死にたい、のか、と、聞いてるんだ!」
しびれを切らした朴澣が、いよいよ鬼業を使おうとした際、青耶はわずかに口を開けて、朴澣の心裏へ直接、思念を送りこんだ。これも、朴澣がそうした力の持ち主であると、察した上でだろう。静謐な面は、深い懊悩で青白くかげり、まるで死人のようにも見えた。
「死にたい」『死にたい』「死にたい」『死にたい』
朴澣は、青耶の心の声に耳をかたむけ、愕然となった。さらに独白は続く。
「蛍拿が」『愛して』「くれない」『ならば……』
双つの声が、交互に語る悲愴な想い……青耶だけではない。それは楚白の声でもあった。
「楚白……?」
朴澣は、色ちがいの瞳を見開き、目前の依頼主の顔を、思わずジッと凝視した。
「楚白も、そう思っているのか?」
けれど、再びの沈黙。
「……」
「また、だんまりか」
朴澣は、ため息まじりに云った。
「それで、どうするつもりなんだ。このままじゃあ、終幕は悲劇にしかならねぇぜ」
途端に、青耶は不可思議そうな表情を作り、悪相座長を見た。
「悲劇? 何故?」
「何故って……判りきってるじゃねぇか。蛍拿は多分、自害するぞ。婚礼の席でな」
朴澣の言葉に、青耶は何故か、すっかり動転している様子だった。
「そんな、はず……だって、楚白を殺せば、彼女は……」
朴澣は、そんな青耶に駄目を押す。
「蛍拿も、晴れて殺人犯の仲間入りってか? 笑えねぇ冗談だぜ。それに、楚白が死んだら、あんただって消えちまうじゃねぇか。元より、あんたと奴は、一心同体なんだからな」
すると青耶は、突如、毅然とした態度で、やけに確信に満ちたセリフで、こう答えた。
「僕は死なない。蛍拿と一緒に、幸せになるんだ」
朴澣は呆れ果て、頭をかかえた。
「喂々……どうしたらそんな、くだらねぇ妄言が吐けるんだ?」
「あなたこそ、何故、断言できるんです?」
こともなげに、なんの衒いもなく云い切る青耶だ。
その表情は、子供のように純朴だ。ゆえに朴澣は、ますますイラ立ちをつのらせた。
「か――っ、話になんねぇ! じゃあ、逆に聞くが、あんたが思い描く、理想の終幕ってのは、一体全体、どんなモンなんだね? どうやって仕上げりゃあ、満足がいくんだね?」
青耶は、夢見心地でうそぶいた。
「婚礼の席で、楚白が死ぬ。僕と蛍拿は、その隙を見て董家から……あの忌まわしい家から逃げ出す。それから、御府内へ出て、北方玖乃へ渡って……夫婦になって暮らすんだ」
ここで、朴澣の口端から、嘲りの笑みが消えた。
至極、真面目な顔つきで、青耶の病んだ深層心理をうかがおうとする。
「……お前、本気か?」
「勿論、本気ですよ。僕は蛍拿のためなら、地位も財産も、すべて捨てる覚悟だ」
「そういう問題じゃねぇ」
「じゃあ、どういう問題です」
まるで悪びれることなく反論する青耶を見据え、朴澣は秘密裏に〝ある人物〟から聞き出した重大な問題点を指摘した。それは、夜叉面も気がかりにしていた、あの問題だった。
「東国の未開区で、蛍拿の身を襲った不幸な事件も、お前は知ってるよな?」
東国の未開区と聞くなり、青耶の顔色がまた曇った。それでも、懲りずに開きなおる。
「あれは楚白の仕業だ。奴が朱薇をけしかけて、卑族を……恩を仇で返したのだ」
朴澣は得心し、鼻を鳴らした。
「なるほど……あくまで、悪役は楚白。あんたは穢れなき立役ってことか。そんじゃあよ、朴念仁の演出家に、あんた好みの筋書きとやらを、ご教示願いましょうか。青耶先生」
煙管を吹かしながら、三昧堂の支柱に寄りかかり、朴澣は投げ槍な口調で訊ねた。
「嫌味はよしてください。僕だって幸せになりたい。楚白から、朱薇から、自由になりたい。母上のような死に方だけは、したくない。よりによって、愛する者に殺されるなんて」
青耶は相変わらず、勝手な云い分で朴澣をイライラさせたが、最後の最後に、決定的な一言が隠されていた。母上のような死に方? 愛する者に殺された? 朴澣は目を瞠った。
「あんた……母親の死の真相を、知ってたんだな? それなのに、どうして……啊!」
朴澣はようやく、青耶の画策した恐るべき謀略に気づき、思わず声を荒げた。
「そうか! 判ったぞ! あんたは、俺たちの監視眼を、蛍拿から少しでも逸らすための、口実が必要だった! それで、水沫の方を殺した犯人を捜してくれなんて、実はどうでもいい依頼を、取ってつけたワケだな! 董家から蛍拿と逃げ出すには、俺たち【鬼凪座】の助けが要る……しかし、重要なところで、邪魔はされたくない! そうなんだろ!」
ことごとく真相を云い当てられ、青耶は内心、かなり動揺していた。けれどそれをひた隠し、あくまで平静を装った。口の端に笑みさえ浮かべ、穏やかな語気で朴澣へ問い返す。
「……なんのことです?」
董青耶……大した役者である。
「あんた、偽善者だな……相当な策士だよ。かえって、楚白が可愛く見えるぜ」
いや、あるいは彼こそが、董楚白なのかもしれない。
「非道い云われようですね。でも、僕が先刻、お伝えした通り、天才役者【鬼凪座】の皆さんなら、上手くなしとげてくださるでしょう? 僕は蛍拿を、放す気はありませんよ」
莞爾と微笑む依頼主からは最早、初見に感じた清廉な人物像など、綺麗に消し飛んでしまっていた。青耶であろうが、楚白であろうが、名前など関係ない。そこにいるのは、愛執に囚われ心を病んでなお、計算高く己の思惑を遂行せんとする、邪悪な怪物一人である。
朴澣は、侮蔑をこめて辛辣に一言、こう云った。
「だろうね。腐れ外道」
白面青年は、それを機嫌よく笑って受け止め、慇懃にお辞儀さえして見せた。
「お褒めにあずかり光栄です。でも、癋見の座長さん。手間賃だけの働きは、必ずしてください。くれぐれも、手抜かりや失敗などなきように……かさねて、お願いしましたよ」
朴澣は、己の手抜かりを、眼力のなさを悔やんだが、後の祭りであった。
たとえ、沈み逝く泥船でも、乗り合わせてしまった以上、今更、降りることはできない。
朴澣は、重苦しいため息とともに紫煙を吐き出し、項垂れながらつぶやいた。
「……承知した」
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