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山猫は雑踏を走る
Side一平(4)
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「知らない?」
男達を雑居ビルから車に移動させて聞き出したが、優のことは本当に何も知らないことがわかった。
「やはりあいつらのリーダーは萩原らしい。妙に頭のいいガキらしくてな、例の薬を自分一人で管理して、薬を餌に連中をうまいこと使い回していたらしい。薬のありかは萩原しか知らないとさ」
「使い回す?」
「ああ、話を聞く限りじゃあいつら、必要に応じて萩原から薬をもらって飲むってやり方で、薬を常時服用することは避けていたらしい。薬の在庫は数に限りがあるからな。
薬のせいで得た超能力は、薬の影響が切れて使えなくなっても再投与を始めればまた使えるようになるらしくてな、その都度使用目的に合う能力を持つ者に飲ませてはちんけな犯罪を繰り返していたらしい。
――要は奴らの目的は『⒕』とは違って、金だ。楽して儲けて遊んで暮らしたい、だが派手に動いて目をつけられるのは困る。だから能力を使っちゃちまちま詐欺や窃盗なんかで稼いでいたみたいだ」
警察に被害届は出るが、そんなに騒がれない程度の額面をちまちまと稼ぐ。そうやってこの数年、萩原と一緒に逃げた五名ほどがこそこそ暮らしていたらしい。
「だが、先月突然萩原が大きなことをしようと言い出したらしい。それこそ億は動く窃盗を計画しているようだ。今村と高畠は詳細を知らされていないみたいだな」
鶏ガラと大福は今村と高畠という名前のようだ。
「どうやらそのために人手が欲しくて、SRPに確保されていた人間を脱走させた訳だ。脱走した他の連中は隣の部屋で雑魚寝していたから確保した」
「あらら」
思わず苦笑してしまった。永井もあきれ果てた表情だ。
確保した人間は既に護送された。永井と一平を含む数名は、萩原が戻ってくるのを待ち伏せている状態なのだが、ひと段落した以上そろそろ一平も落ち着かなくなってきた。
「あの~、俺、優を探しに行きたいんすけど、永井さん」
「すまんなあ、あとちょっとだけつきあってくれや。池田さんは探させてるから、な」
萩原達が優の行方不明と関係ないのならこれ以上永井達を手伝う意味はないのだが、こと例の薬が関わっているとなるとハイさようならという訳にはいかない。あの薬のせいで優も、優の家族も、蘇芳も辛い目にあった。
あの薬の、最後の残り。
何としても処分してやりたい。あれは人の欲望を歪めてしまう。
あの薬を持っている萩原を捕まえないといけない。今はまさにそのチャンスなのだ。そのためには超能力者である一平の存在が欲しいのはわかる。何しろ相手も超能力者なのだ。
わかっている。わかってはいるのだけれど、優のことが心配な気持ちは蓋をすることができない。理屈でこちらを手伝った方がいいとわかっていても、誰よりも大事な婚約者を探すのを人任せにしていられるほど一平は器用じゃない。
もやもやして髪をぐっと掻き上げた時だ。
「いいよ一平、優ちゃん捜しに行って。ここは僕の方が適任だよ」
突然車のドアが開いて声がした。一平も永井も一斉に振り返り、車を覗き込んでいる人物を見て唖然とした。
「蘇芳!」
「古川会長!」
悠然と微笑むのは、蘇芳。チャコールグレーのスーツに自らの名前を彷彿とさせる蘇芳色のネクタイ姿だ。
「何でここに」
「嫌だな、SRPの手伝いするって連絡くれたじゃないか。だから来てみた」
「来てみた、って――いや、そうだけどさ、仕事は」
「そんなの後から何とかなるって」
肩をすくめてみせる蘇芳の後ろに怒りに打ち震える秘書・番匠が見えるような気がする。
「まあ、とにかく相手はあの時優ちゃんを攫った奴だろう? 聞いた限りではテレパス系だよな、萩原って男は」
「ああ、確か優がそんなこと言ってた」
「だったら、一平より僕が適任だよな?」
「でも、蘇芳」
「でも、じゃないよ。相手がテレパスなら同じテレパス同士の方が相性いいのはわかってるだろ? 一平は優ちゃんを捜しに行く、僕は萩原を受け持つ。それでいいじゃないか」
蘇芳の言う通りだ。一平にはテレパス能力はないので、萩原への対抗策は「先手必勝」この一言に尽きるのだ。萩原が能力を使う前に倒すか、ジャマーなりバリア・システムなりで超能力を無効化させるしかない。だが蘇芳ならテレパス能力への対抗策があるのだから、どう考えても建設的な意見だ。
「――わかった! ここは頼むよ、蘇芳。俺、東さんと合流する」
本当は日本の経済の中心にいる人物を危険な目に遭わせるのは本意ではない。ましてや、妻も子もある身の上ならなおさらだ。
でも、今は頼む。
一平は身を翻して車から出ると、スマホを操作して東に連絡を取り始めた。
「さて」
車に乗り込んだ蘇芳が永井を振り返った。
「その萩原君がどこにいるかは掴めているんですか?」
「捕まえた奴らが言うには、鮫島組って暴力団と繋がりを持っていて、今はそっちに出向いてるらしいですな。部下を派遣しています――お、噂をすればだ」
永井の通信機が着信を知らせ、永井が部下と話し始める。しかしすぐに「なにぃ?」と驚いた声をあげた。
「葉山だそうです」
「葉山?」
「鮫島組の対立組織が葉山に別荘を持っていることがわかって、そいつらを追っかけて葉山に向かっているらしいんですよ。これから葉山に向かいますが――古川会長はどうなさいます?」
「どう、とは?」
「いや、ね、麻生君は今回池田さんを探す交換条件として手伝ってくれたんですよ。実のところ、俺だって部外者を巻き込むのがいいだなんてこれっぽっちも思っちゃいないです。まあ彼の場合、我々としては下心もあるんですが」
名言はしないが、あわよくばSRPにスカウトしたいということだろう。
「でも会長はそういう訳にゃいかんでしょう。ですから、ここから先を手伝っていただくのは若干問題かなあと思うんですよ」
蘇芳はにこやかな表情を保ったまま心の中で苦虫を噛み潰した。なるほど、一筋縄じゃいかない狸だ、この永井という人物は。昴グループの会長、なんて重要な立場にいる人物を巻き込んだ上に怪我でもさせたら大問題になる。だからこそ予防線を張っているのだ。永井が頼んで蘇芳に来てもらうのと、蘇芳が永井に頼みこんでついてくるのでは責任の所在が違いすぎる。
「――一平との約束がありますからね。ここはぜひ同行させていただかなくちゃ。じゃないと、僕としてもそちらとは別に調査を始めなきゃいけない。素人に茶々を入れられたら玄人さんは困りますでしょ? ねえ、永井さん」
そう言ってにっこりと笑った。蘇芳は今回、永井に貸しを作ることに決めた。彼はまだまだ一平のスカウトを諦めないだろうから、この貸しがちょっとした牽制になるだろう。蘇芳が脅すようにして同行すれば、永井は立場的に助かる筈だ。
そんな蘇芳の意図を正確に汲んだらしく、今度は永井が特大の苦虫を噛み潰している。無い頭髪をガリガリ引っ掻いてから通信機に向き直った。
「全員に告ぐ。これから葉山に向かう。屋良班はヘリ出して来い。伊藤班は確保した連中の管理と待機係。あとの連中は行くぞ。十分後に出発。以上!」
では、と永井は改めて蘇芳に向き直り、座っている自分の膝をパン、と叩いた。
「池田さんの件には東とその相方を回します。なあに、優秀な奴らですからご心配なく。で、我々はヘリで葉山に――」
「蘇芳! 永井さん! 優の居場所がわかった!」
その時突然飛び込んできた一平が声を張り上げた。
「麻生君」
「東さんに優から連絡があったみたいなんだ。GPS辿ったら葉山のあたりにいるらしい。俺、今から行って」
「まあ待て、一平。葉山? 葉山なのか?」
「ああ、そう言ってた」
「そりゃあ奇遇だな。萩原も葉山に向かっているらしい。今、ヘリの準備をさせているから乗ってけよ。男の子の憧れ、最高時速三百キロ出る軍用ヘリだ」
男達を雑居ビルから車に移動させて聞き出したが、優のことは本当に何も知らないことがわかった。
「やはりあいつらのリーダーは萩原らしい。妙に頭のいいガキらしくてな、例の薬を自分一人で管理して、薬を餌に連中をうまいこと使い回していたらしい。薬のありかは萩原しか知らないとさ」
「使い回す?」
「ああ、話を聞く限りじゃあいつら、必要に応じて萩原から薬をもらって飲むってやり方で、薬を常時服用することは避けていたらしい。薬の在庫は数に限りがあるからな。
薬のせいで得た超能力は、薬の影響が切れて使えなくなっても再投与を始めればまた使えるようになるらしくてな、その都度使用目的に合う能力を持つ者に飲ませてはちんけな犯罪を繰り返していたらしい。
――要は奴らの目的は『⒕』とは違って、金だ。楽して儲けて遊んで暮らしたい、だが派手に動いて目をつけられるのは困る。だから能力を使っちゃちまちま詐欺や窃盗なんかで稼いでいたみたいだ」
警察に被害届は出るが、そんなに騒がれない程度の額面をちまちまと稼ぐ。そうやってこの数年、萩原と一緒に逃げた五名ほどがこそこそ暮らしていたらしい。
「だが、先月突然萩原が大きなことをしようと言い出したらしい。それこそ億は動く窃盗を計画しているようだ。今村と高畠は詳細を知らされていないみたいだな」
鶏ガラと大福は今村と高畠という名前のようだ。
「どうやらそのために人手が欲しくて、SRPに確保されていた人間を脱走させた訳だ。脱走した他の連中は隣の部屋で雑魚寝していたから確保した」
「あらら」
思わず苦笑してしまった。永井もあきれ果てた表情だ。
確保した人間は既に護送された。永井と一平を含む数名は、萩原が戻ってくるのを待ち伏せている状態なのだが、ひと段落した以上そろそろ一平も落ち着かなくなってきた。
「あの~、俺、優を探しに行きたいんすけど、永井さん」
「すまんなあ、あとちょっとだけつきあってくれや。池田さんは探させてるから、な」
萩原達が優の行方不明と関係ないのならこれ以上永井達を手伝う意味はないのだが、こと例の薬が関わっているとなるとハイさようならという訳にはいかない。あの薬のせいで優も、優の家族も、蘇芳も辛い目にあった。
あの薬の、最後の残り。
何としても処分してやりたい。あれは人の欲望を歪めてしまう。
あの薬を持っている萩原を捕まえないといけない。今はまさにそのチャンスなのだ。そのためには超能力者である一平の存在が欲しいのはわかる。何しろ相手も超能力者なのだ。
わかっている。わかってはいるのだけれど、優のことが心配な気持ちは蓋をすることができない。理屈でこちらを手伝った方がいいとわかっていても、誰よりも大事な婚約者を探すのを人任せにしていられるほど一平は器用じゃない。
もやもやして髪をぐっと掻き上げた時だ。
「いいよ一平、優ちゃん捜しに行って。ここは僕の方が適任だよ」
突然車のドアが開いて声がした。一平も永井も一斉に振り返り、車を覗き込んでいる人物を見て唖然とした。
「蘇芳!」
「古川会長!」
悠然と微笑むのは、蘇芳。チャコールグレーのスーツに自らの名前を彷彿とさせる蘇芳色のネクタイ姿だ。
「何でここに」
「嫌だな、SRPの手伝いするって連絡くれたじゃないか。だから来てみた」
「来てみた、って――いや、そうだけどさ、仕事は」
「そんなの後から何とかなるって」
肩をすくめてみせる蘇芳の後ろに怒りに打ち震える秘書・番匠が見えるような気がする。
「まあ、とにかく相手はあの時優ちゃんを攫った奴だろう? 聞いた限りではテレパス系だよな、萩原って男は」
「ああ、確か優がそんなこと言ってた」
「だったら、一平より僕が適任だよな?」
「でも、蘇芳」
「でも、じゃないよ。相手がテレパスなら同じテレパス同士の方が相性いいのはわかってるだろ? 一平は優ちゃんを捜しに行く、僕は萩原を受け持つ。それでいいじゃないか」
蘇芳の言う通りだ。一平にはテレパス能力はないので、萩原への対抗策は「先手必勝」この一言に尽きるのだ。萩原が能力を使う前に倒すか、ジャマーなりバリア・システムなりで超能力を無効化させるしかない。だが蘇芳ならテレパス能力への対抗策があるのだから、どう考えても建設的な意見だ。
「――わかった! ここは頼むよ、蘇芳。俺、東さんと合流する」
本当は日本の経済の中心にいる人物を危険な目に遭わせるのは本意ではない。ましてや、妻も子もある身の上ならなおさらだ。
でも、今は頼む。
一平は身を翻して車から出ると、スマホを操作して東に連絡を取り始めた。
「さて」
車に乗り込んだ蘇芳が永井を振り返った。
「その萩原君がどこにいるかは掴めているんですか?」
「捕まえた奴らが言うには、鮫島組って暴力団と繋がりを持っていて、今はそっちに出向いてるらしいですな。部下を派遣しています――お、噂をすればだ」
永井の通信機が着信を知らせ、永井が部下と話し始める。しかしすぐに「なにぃ?」と驚いた声をあげた。
「葉山だそうです」
「葉山?」
「鮫島組の対立組織が葉山に別荘を持っていることがわかって、そいつらを追っかけて葉山に向かっているらしいんですよ。これから葉山に向かいますが――古川会長はどうなさいます?」
「どう、とは?」
「いや、ね、麻生君は今回池田さんを探す交換条件として手伝ってくれたんですよ。実のところ、俺だって部外者を巻き込むのがいいだなんてこれっぽっちも思っちゃいないです。まあ彼の場合、我々としては下心もあるんですが」
名言はしないが、あわよくばSRPにスカウトしたいということだろう。
「でも会長はそういう訳にゃいかんでしょう。ですから、ここから先を手伝っていただくのは若干問題かなあと思うんですよ」
蘇芳はにこやかな表情を保ったまま心の中で苦虫を噛み潰した。なるほど、一筋縄じゃいかない狸だ、この永井という人物は。昴グループの会長、なんて重要な立場にいる人物を巻き込んだ上に怪我でもさせたら大問題になる。だからこそ予防線を張っているのだ。永井が頼んで蘇芳に来てもらうのと、蘇芳が永井に頼みこんでついてくるのでは責任の所在が違いすぎる。
「――一平との約束がありますからね。ここはぜひ同行させていただかなくちゃ。じゃないと、僕としてもそちらとは別に調査を始めなきゃいけない。素人に茶々を入れられたら玄人さんは困りますでしょ? ねえ、永井さん」
そう言ってにっこりと笑った。蘇芳は今回、永井に貸しを作ることに決めた。彼はまだまだ一平のスカウトを諦めないだろうから、この貸しがちょっとした牽制になるだろう。蘇芳が脅すようにして同行すれば、永井は立場的に助かる筈だ。
そんな蘇芳の意図を正確に汲んだらしく、今度は永井が特大の苦虫を噛み潰している。無い頭髪をガリガリ引っ掻いてから通信機に向き直った。
「全員に告ぐ。これから葉山に向かう。屋良班はヘリ出して来い。伊藤班は確保した連中の管理と待機係。あとの連中は行くぞ。十分後に出発。以上!」
では、と永井は改めて蘇芳に向き直り、座っている自分の膝をパン、と叩いた。
「池田さんの件には東とその相方を回します。なあに、優秀な奴らですからご心配なく。で、我々はヘリで葉山に――」
「蘇芳! 永井さん! 優の居場所がわかった!」
その時突然飛び込んできた一平が声を張り上げた。
「麻生君」
「東さんに優から連絡があったみたいなんだ。GPS辿ったら葉山のあたりにいるらしい。俺、今から行って」
「まあ待て、一平。葉山? 葉山なのか?」
「ああ、そう言ってた」
「そりゃあ奇遇だな。萩原も葉山に向かっているらしい。今、ヘリの準備をさせているから乗ってけよ。男の子の憧れ、最高時速三百キロ出る軍用ヘリだ」
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