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2章 魔法少女と竹林の村

50話  魔法少女は作成をする

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てれてってってってって、てれてってってってって
それじゃあ始めます。レールガンメイキング。

 うん?どこからか、『パクリだろ』って声が聞こえてきた気がする。

 パクリじゃ無いよ、オマージュだよ。

「えっと、この分の竹を半分に割ってくれます?」
そう言って、竹を渡す。

 みんなが竹を割ってくれてる間に、魔法を作ろう。

 まずは雷魔法からだね。
用途はレールガンだし、何かかっこいい名前がいいね。
 厨二病と言われても、なにか神話的な名前にしよう。

 そうだねー、雷神にトールとかいった神がいた気がするから、雷魔法•トールでいこう。

 そして次は、射出の効果を投擲につけよう。
次に物質変化。これもそのままだね。

 それで完成した魔法がこちらになります。

 魔法  アクアソーサーⅤ 魔導書Ⅵ(-2) 神速Ⅴ      ファイボルトⅣ+1 万属剣Ⅳ+1 投擲Ⅲ+1
 鑑定眼Ⅴ+1 食材生成Ⅱ+1 魔導法Ⅲ+1 
トールⅣ   物質変化Ⅲ

 ある分のSPをほとんど使い、私はこの2つの魔法を作った。

「ソラ殿、竹を割り終わったのだが…」

「あっはい……って早っ!」
私は会話の自然さに乗せられて、反応してしまった。
 
 いや、早過ぎでしょ!
確かに、バッキバッキ音鳴ってたよ。

 魔法を作ってる間に、竹の割れる音はしてたよ?
それにしてもこのスピードは…

 これが、職人の技っ。
いや、竹割に職人もなにもないよ。

「じゃあ、こっちにください。」
畳にまとめられた竹を、こっちに持ってくるよう言う。

 そろそろ本格的に始めるよ、レールガン作り。

 ここからは私にしかできないことだし、見ててもらおう。
 村人の人達は竹割るの手伝ってくれたし、それでいい。

 …まず竹を、物質変化で硬度をできる限り高めて、その後に、金属の性質を竹につける。

 レール部分は魔物の核石を使う。核石にもちょっと性質を書き加えて……

「あとは組み立てだけだね。」

「あの、これは?」
竹を持ってきてくれたチャールさんが、そんなことを聞いてくる。

 それを今聞いてくるの?この前聞いたらよかったじゃん。

 …言わなかったのは、私だった。

「レールガンの機体?部分だけど。あとはこれを組み立てて、魔法線を通せば完成だよ。」

 魔法線は、私の魔力でいいや。
だって私以外使わないんだもん。

 どういう形にしよう。銃っぽくしようかな?魔弾の大きさとか、変えられるシステムにしよう。

 そのためには機体の大きさに、余裕を持たせてっと。

 よっし、完成!

「なんか、ロケランくらいの大きさになったけど…まぁいいや。」

「ソラ殿。これが、れーるがん?ですか?」
アボデルさんは、出来上がったレールガン(機体)を見て言う。

「レールガンはここから弾を発射することなので、まだレールガンでは無いですね。」
機体を持ち上げながら言う。

 お、結構持ち心地もいい。後は、ここに弾を入れて、魔法を入れ込むだけ。

 早く試し撃ちしたい。この超大作の威力を、存分に試してみたい。

「で?これをどうするんだ?」
村人の1人が聞いてくる。

 どうすると言われましても、試して本番行って、核石を打ち壊すぐらいしか無い。

 ああいう軟体系のやつって、なぜか再生機能がついてるから、(ど偏見なのはいつものこと)核石壊すのが1番手っ取り早い。

「これからレールガンの試し撃ち行きますけど、皆さんも見に行きません?」
威力を見てもらえば、納得できるはず。

 まぁ、上手く作れてなかったら威力もなにもないけど。

「どこで試し撃ちするんだ?そんな場所があるのか?」

「ありますよ、誰にも迷惑のかからない場所が。」

 そう、レールガンを撃ったとしても、元に戻る場所がひとつある。
 
 それは、

「再生の竹が生える、あの迷いの竹林です!」

 あそこは人も寄り付かず、再生機能付き。
どれだけ竹を消しちゃっても、すぐに再生する。
それは私が直で体験したことだから、保証付きだ。

「確かに、あそこなら安全ですね…」
チャールさんが考えるようなそぶりを見せ、そう呟く。

 村人達は、少し不振そうにしながらも、レールガンの威力は気になるようで、ついてこようとはしている。

 弾は先に、数発用意しておこう。
私の魔力で硬く固めて、その上から薄く魔力を纏わせる。

 こうすることで、弾とレールの間の摩擦量が減り、高スピードを維持しやすくなる。気がする。

 何はともあれ、やってみるのが1番。

「それじゃあ行きますから、着いてきてください。」

「皆、ソラ殿についていきなさい。」
私の後ろを、アボデルさんが先頭となってついてくる。

 その列に興味を示した、他の村人がついてきてたりするけど、他の人にも威力を知ってもらいたいし、いいと思う。

 まさか異世界にきて、こんなことが出来るなんて。

 日本にいた頃じゃ、方法は調べられるけど資金力も技術力も時間も無かったから、不可能だった。
 
 でも今は、資金力は魔法でなんとかなる。技術力も魔法でなんとかなる。時間は冒険者だから、いくらでもある。

 今の私は魔法少女、出来ることが多くなった。

 背景、お母さん、お父さん。

私はこんな格好をしてるけど、強く生きてます。

 私の場合は自分自身が強いけど。(まぁそれも神様のおかげ)

 そんなことを考えてる間に、竹林が見えてきた。

 見やすくて、撃ちやすいところに移動しよう。ちょっとやりにくいからね。

「よし。皆さん、今から撃ちます。」
私のその言葉で、みんなの視線は私に集められた。

———————————————————————

 さて、ソラがレールガンを撃ちます。どんな威力になるでしょう。
 それとも不発に終わるか?

そして今回でピッタリ50話!おめでたいですね。


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