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17話 実力を上げる為に
しおりを挟むギルドに着いて依頼を達成した事を報告して。
「依頼を達成して黒の森を出た所で灰色狼魔獣に囲まれてしまい。何とか倒して荷車に積んで持って来たのですが、どうすればいいのでしょうか」
「えっ? C級魔獣の灰色狼魔獣をE級冒険者の貴方達のパーティーが倒したのですか」
「はい、襲われたので仕方なく倒しました」
「討伐した証明に成る牙は持ってきましたか」
「はい、牙じゃなくて倒した灰色狼魔獣10匹を荷車に乗せてギルドの入り口に置いてあります。確認してくれますか」
受付嬢と、側にいたギルドの職員が外に見に行くと荷車には本当に灰色狼魔獣10匹が積まれており。
道行く人が集まり人だかりが出来ていたのでギルドの職員が驚いて。
「本当だ! すみませんが裏の倉庫の前に運んで下さい」
ハンドイが、荷車を倉庫の前に付けると倉庫の前にいた職員たちが荷車から灰色狼魔獣と飛びラビットを倉庫の中の解体場に汗をかきながら下している。
作業を終えて、受付に行くと受付嬢が。
「冒険者に成りたてのE級冒険者がC級の灰色狼魔獣10匹を討伐したのは此のギルド始まって以来、初めての事ですよ」
今はとにかく目立ちたくないので依頼達成の料金を受け取ると、直ぐにギルドを出て屋敷に戻ったのだ。
食事を終えるとリビングで、4人で話し合い今のままでは魔獣と満足に戦えないので3人の実力を上げる為に訓練して。
せめてあのB級魔獣鋼の猪を倒せる位に実力を付けてから冒険者活動をすることにした。
訓練する場所が無いので、屋敷の裏の森の地下に訓練所を作る事にし、リュウトは土魔法で2km四方の地下を掘り。
出た土は圧縮して圧縮した土を天井と壁にし、コンクリートより硬化して更に結界をはり、強い魔法にも耐えれるようしたのだ。
照明は魔石と火の魔法で魔道具を作り、地下でも昼間のように明るくした。
訓練は仲間4人だけではなく、諜報係のハンドイにサスハとサイゾィ、ベレー帽特殊隊長ジャンクと隊員10人も訓練に参加させた。
最初の1か月は、前世の知識でメニューを作り、体力作りをさせたが最初は全員から。
「地獄だー! 殺す気か・・・・死ぬー!」
等と悲鳴が上がったが、1か月後には体力が付き軽々とメニューをこなすようになったのだ。
希望パーティーのメバー、3人に魔力を全身に流して身体強化して戦う方法、それぞれの属性の魔法の使い方、などを教えて訓練するように言い。
諜報係のハンドイにサスハとサイゾィには、諜報活動がいかに大事か教えて、属性の魔法、特に影の属性の使い方を詳しく教え、前世の忍者の話をすると、3人とも興味を持ち。
「十字手裏剣と鉄ビシ、忍びの刀を使いたい」
と言われたので、創造の魔法で作って渡してあげると喜んで修行に励んでいたのだ。
ベレー帽特殊隊全員も鑑定して属性を教え、訓練に励んで貰った。
皆が訓練している間にリュウトは、自分の能力を上げる為に移転して黒の森に行き魔獣相手に戦っている毎日だ。
あのB級魔獣で鋼の猪は簡単に倒せるようになり、森の奥に行くと体長が3m以上はある長い牙を生やしたA級魔獣の熊の魔獣や、5m位の大蛇。
その他いずれも体長が3~5mの蜘蛛魔獣、毒液を持った蛙魔獣、群れで攻撃してくる猿魔獣、それらの魔獣と毎日のように戦い2か月後には実力が上がり。
今ではA級魔獣なら瞬殺できるようになっていたのだ。
倒した魔獣が300匹以上もマジックバックに入っているのでギルで買い取って貰うと騒がれて目立つので困り。龍神教会の司祭長ザガントに相談すると。
「アハハ! 流石にリュウト様ですな。もっと早く相談してくれたなら良かったのに、バリサンなら喜んで買い取ってくれますよ」
それからザガントと一緒にバリサンの店に行き、買取を頼むと。
「喜んで買い取りますよ。最近は冒険者たちの質が落ちたのか、強い魔獣が出てくるようになった為か、良い魔獣の素材が少なくて困っていたので助かります」
店の裏の倉庫に行き、マジックバックに入っている魔獣を全部倉庫に出すと、サガントとバリサンが口をアングリとして。
「な、何と!!・・・・・・これほどとは・・・・・・。最近黒の森から魔獣が出て来なくなったのはリュウト様のせいですか」
査定に時間が掛かるので店の中の応接間に行き、3人で話をしていたが。
「武器や防護服を作ってくれる信用できる人は、いませんか」
「変人ですが、信用出来るいい腕の職人の店があるので紹介しましょう。この近くですから今から行ってみませんか」
バリサンに言われて、サガントは仕事があるので教会に戻り。
バリサンと職人の店に行き、店に入ると誰もいなく、バリサンが奥の工房に向かい。
「おーい、 ガドンいるかー」
「うるさいな~ そんな大声で呼ばなくても聞こえるわい」
奥の工房から出てきたのは、ガッチリした体格の身長が140cm位の髭を生やしたドワーフ族の男性で、胡散臭そうに2人を見て。
「なんの用じゃ! 坊主お主が腰に差している剣は見た事がない剣じゃな。見せてくれんか」
刀を渡すと、鞘から抜き刀身を見ていたが。
「恐ろしく切れそうだ。細いのに折れないのか」
「試してみましょうか」
店の裏に行くと、試し切り用の直径が30cmの丸太があったので刀を抜き。
【エィー】と気合を込めて丸太を平行に切り、燕返しのように返して3枚に切るとドワーフ族の男性は。
「な、何じゃとー!・・・・・・・・」
刀を取り上げて、刀を見て。
「信じられん! ・・・・刃にキズ一つ、ついておらんとわ・・・・」
「ガドン、その方は以前に伝えた龍人王様だ」
「えっ? 貴方が龍人王様ですか。ご無礼をお許しください。わしは、ドワーフ族のガドンと申します。ドワーフ族は龍神様に忠誠を誓っている種族で、龍人王様にお会いできて光栄です」
リュウトは思わぬ成り行きに戸惑ったが。
「そんなに賢らなくて良いから。リュウトと呼んで普通に接してよ」
「ワッハハ! 此れは又、偉ぶらない方ですな。ワッハハー リュウト様を気に入りました。何なりと申し付けて下さい」
防御の為に特殊な素材を使った迷彩服とベレー帽を作ってもらう事にしてバリサンの店に戻ると、清算が終わっていて買取金額は何と、白金貨21枚と大金貨もあり(2億1千万以上で)で驚いたのだ。
借りていた学園の費用を差し引いて貰い白金貨20枚以上を受け取り。
国王から頂いた金額と合わせて白金貨70枚以上(7億円以上)のお金が出来て、騎士爵家は他に毎月国から大金貨5枚が支給されるので騎士爵家の運営が楽になったのだ。
1か月後にベレー帽特殊隊の制服が出来上がり、隊員たちに渡して着てみると動きやすく防御にも優れていて隊長のジャンクと隊員たちは。
「此れで訓練も今まで以上に頑張れる」
と喜んで訓練に励んでいたのだ。
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