2回目の人生は異世界で

黒ハット

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第17話、マヤノ王都でその4

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 翌朝、食事をしていると、パーティーの登録が途中で冒険者カードを預けたままになっていることに気が付き。

「今日はシルビアさんの冒険者登録とパーティーの登録が途中なのでギルドに行くぞ」

 ナナリーナさんも。

「本当だ。冒険者カードも渡したままだわ」

 食事が終わりギルドに行くと、ショーン、ギルドマスターが。

「今回は王族を狙った黒幕を捕まえたそうだな。陛下が悩んでいた事件が解決して喜んでいたぞ。おや? シルビア王女様どうなさいました」

「私は冒険者になることを決めましたので冒険者登録をしにきました」

「ええー! 本当ですか」

 俺が。

「本当だ。俺たちのパーティーに入れる事にした。前回はパーティー登録が途中で冒険者カードも預けたままなので続きをしてくれ」

「アッ! 忘れていました。私の部屋で致しますので2階に来て下さい」

ショーンさんの部屋に行くとコーヒーを入れてくれて。

「俺はコーヒーが大好きで豆から自分でコーヒーを入れました。自慢じゃないが、美味しいはずです。飲んで下さい」

 俺が砂糖とミルクも入れないでブラックで飲んでみると苦みと酸味が丁度よく美味しいので。

「マスターが入れてくれたコーヒーは絶品だな」

「褒めてくれてありがとう。ギルドに来た時はご馳走しますよ」

 シルビアさんが。

「そんな真っ黒い泥水みたいなのを良く飲めるわね」

 ショーンさんが。

「それはないでしょうー!」

 余りにも言い方が可笑しかったので皆が爆笑したのだ。

 あの巨乳の受付嬢が来て。

「シルビア様の冒険者登録は済ませましたがパーティーの名は伺っていないので名はどういたしますか」

 ナナリーナさんが。

「龍の牙でお願いします」

「それでは帰りに受付でお渡ししたいので寄ってください」

 部屋を出る時に受付嬢が俺にウインクしたのは見間違いだろう。

 それからコーヒーを余りにも美味しいのでお代わりをしてダンジョンの事などを聞いたが、王都のダンジョンで出る魔獣は7級から3級までの魔獣で2級以上の魔獣はでないらしい。

 森などで出る魔獣と違いダンジョンで出る魔獣は倒すと魔石と時々宝箱を残して消えると言われて驚いた。

 帰りに受付に行くと、巨乳の受付嬢が。

「シンヤさんは女性に持てるのですね。両手に花で良いですね」

 ナナリーナさんが。

「余計な事を言わないで早く冒険者カードを返しなさい」

「失礼しました。シルビア様の冒険者登録と龍の牙パーティーの登録も済みましたので冒険者カードをお渡しいたします」

 結局、ギルドを出たのは昼過ぎになり、ナナリーナさんの提案でカフェで軽い食事をすることになった。

 カフェでは食事をとりながらこれからの事を話し合い、俺が。

「シルビアさんは剣を使えるのは分かったが魔法は使えるのか? 」

「聖魔法と土魔法を使えます」

 ナナリーナさんが。

「本当なの? 凄いわね。パーティーに入れて良かったわ」

 ギルドの資料室で呼んだが聖魔法はアンデットや死霊などの魔獣に威力を発揮すると書かれていた。

まだアンデットと死霊と戦った事がないので分からないが戦力になりそうで心強い。

 俺は内緒でシルビアさんの全てを開示してみると。

 名前  シルビア・ヨルダン
年齢 18歳
種族 人間族
職業 7級冒険者
能力 400(最大1000)
魔力 600 最大1000)
称号 ヨルダン王国王女
使用可能な魔法
聖魔法、土魔法

 年齢は少し幼く見えるので16歳と思ったが18歳で、能力が低いのは実践が少ないせいだろう。

 魔力量が多いのでこれからが楽しみだ。

話し合いの結果、当分はシルビアさんの実力を上げる為にダンジョンで魔獣と戦い経験を積ませる事になった。


 次の日は防具や戦闘服を買いに出かけた。
最初に戦闘服を買いに行き店に入ると色んな戦闘服が並んでいてビキニタイプもあるのにはビックリした。

 ナナリーナさんとシルビアさんはお揃いの戦闘服を買ったが、俺は上下とも黒色の魔獣の革で作った戦闘服を買った。

 次は武器屋に行ったが皆、武器は持っているのでナナリーナさんとシルビアさんは心臓を守る胸当てを買い、俺は何も買わなかった。

 2人は普段着る服を買いに行くと言い、俺は暇なので街を散策して宿に帰った。

 宿に帰ると留守番をしていた義経が寝ていたのだろう起き上がり。

「暇だね」

「何を言う。何事もなくて平和で良いだろう」

 義経はまた眠ってしまい、俺も横になると久し振りにのんびりしたせいか眠ってしまった。



 今日は初めてダンジョンに行くのでどんな所か楽しみだ。

 街からダンジョンまでは馬車が出ているので馬車に乗り、1時間もするとダンジョンの町に着いた。

 町は小さいが武器屋、魔石の買い取り場、何と冒険者相手の売春館もある。

 ダンジョンはギルドの管理下にあるので、ギルドの職員がダンジョンの入り口で検問をしていて注意事項を言っている。

 7級冒険者は地下2階層から下の階層に入るのは禁止で6級冒険者は10階層から下の階層は禁止だと説明された

 シルビアさんは冒険者登録をしたばかりで7級ナナリーナさん5級冒険者だが、俺が4級冒険者なのでナナリーナさんとシルビアさんも同じパーティーなので制限がないと言われた。

 
 だが俺は無理をして10階層から下の階層には慣れるまで入らないつもりでいる。

 ダンジョンの中に入ると最初は洞窟で明るいので不思議に思いナナリーナさんに。

「洞窟なのに明るいのは何故なのだ」

「壁を見なさい。苔が光っているでしょう。光苔よ」

 見ると苔が光っているので。

「珍しい苔だな」

「大概のダンジョンには生えているわ。ダンジョンには不思議な事が多いわ。学者が研究していますが未だにダンジョンは何時できたのか解明されていないのよ」

 そんな話をしていると扉があり、扉を開けて驚いたのだ。

 何故ならそこは草原で遠くには山が見えて、まるで自然の草原だ。

 階段があり、降りると魔獣ではなく小さな動物が走っていた。

 ナナリーナさんが。

「1階層と2階層は初心者向けで薬草や肉を食べられる動物がいるのよ」

 3階層に行くとそこは草原の中に森があって見慣れたネズミ魔獣が群れていた。

 義経が直ぐに冷気ブレスで全滅させると多量の魔石を残して消えてしまい、魔獣が肉体を残さずにいなくなり、やはりダンジョンは不思議な所だと思った。
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