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15話 それぞれの想い その3
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(アレク・ボゴス侯爵視点)
おかしい私は夢でも見ているのだろうか? そのような感情が自分の中を駆け巡っている。
「ズルいズルいですよ、マックス様~~~! どうしてミリス嬢と一緒に踊るんですか!」
「いや、それは彼女から誘いがあったからだよ。それに、大切な幼馴染だからね」
「それなら、私とも踊ってください~~!」
「いや待て、それは……」
「何がいけないんですか~~~~!!」
ミリスとマックス殿のダンスは見事だった。周囲の貴族達の関心を引き、パーフェクトの演技が出来ていたと言えるだろう。私も思わず拍手をしてしまったからな。
いや、今はそっちではない。エリーのことが問題なのだ……。なぜ、マックス殿とここまでの仲になっているのだ? 彼女と私は幼馴染の関係ではあるが、マックス殿との付き合いは知らなかった。まあ、幼馴染とは言っても当時は付き合っていたわけではないので、エリーの交友関係を全て把握などしていなかったが。
それにしても……エリーはマックス殿に執着し過ぎな気がする。これではどちらが婚約者か分からない。
「エリー嬢、済まないが君と踊るつもりはない」
「えっ……? なぜですか……マックス様?」
エリーの憂いを帯びた質問に、マックス殿は私に視線を合わせながら話し出した。
「なぜって……エリー嬢の婚約者はアレク殿だろう? 彼と踊るのが筋だと思うが……それから、婚約者が居る身で他の男性に必要以上に声を掛けるのはどうかと思うぞ。ダンスの誘いをするなど、あり得ない」
「マックス様……わかりました……」
マックス殿に促され、彼女は私の方へと歩いて来た。とても悲しそうな様子だ。今、責めるのは流石に可哀想か……?
「アレク様……私と一緒に踊ってくれますか?」
「あ、ああ……構わないよ」
エリーはまったく謝罪する様子を見せなかった。ただ、マックス殿に言われたから実行しているかのようだ。おかしい……これではまるで、無関係の二人みたいだ。私達は婚約関係にあるはずなのに……なんだこの状況は?
「はあ……マックス様じゃないのか……」
「……」
独り言なのだろうが、私の目の前でそんなことを言うとは……あり得ない。この娘は色々な面であり得なかった……。
おかしい私は夢でも見ているのだろうか? そのような感情が自分の中を駆け巡っている。
「ズルいズルいですよ、マックス様~~~! どうしてミリス嬢と一緒に踊るんですか!」
「いや、それは彼女から誘いがあったからだよ。それに、大切な幼馴染だからね」
「それなら、私とも踊ってください~~!」
「いや待て、それは……」
「何がいけないんですか~~~~!!」
ミリスとマックス殿のダンスは見事だった。周囲の貴族達の関心を引き、パーフェクトの演技が出来ていたと言えるだろう。私も思わず拍手をしてしまったからな。
いや、今はそっちではない。エリーのことが問題なのだ……。なぜ、マックス殿とここまでの仲になっているのだ? 彼女と私は幼馴染の関係ではあるが、マックス殿との付き合いは知らなかった。まあ、幼馴染とは言っても当時は付き合っていたわけではないので、エリーの交友関係を全て把握などしていなかったが。
それにしても……エリーはマックス殿に執着し過ぎな気がする。これではどちらが婚約者か分からない。
「エリー嬢、済まないが君と踊るつもりはない」
「えっ……? なぜですか……マックス様?」
エリーの憂いを帯びた質問に、マックス殿は私に視線を合わせながら話し出した。
「なぜって……エリー嬢の婚約者はアレク殿だろう? 彼と踊るのが筋だと思うが……それから、婚約者が居る身で他の男性に必要以上に声を掛けるのはどうかと思うぞ。ダンスの誘いをするなど、あり得ない」
「マックス様……わかりました……」
マックス殿に促され、彼女は私の方へと歩いて来た。とても悲しそうな様子だ。今、責めるのは流石に可哀想か……?
「アレク様……私と一緒に踊ってくれますか?」
「あ、ああ……構わないよ」
エリーはまったく謝罪する様子を見せなかった。ただ、マックス殿に言われたから実行しているかのようだ。おかしい……これではまるで、無関係の二人みたいだ。私達は婚約関係にあるはずなのに……なんだこの状況は?
「はあ……マックス様じゃないのか……」
「……」
独り言なのだろうが、私の目の前でそんなことを言うとは……あり得ない。この娘は色々な面であり得なかった……。
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