婚約破棄の慰謝料は絶対払ってもらうとか言ってますが、元々は貴方の浮気が原因でしょう?

侯爵令嬢のジェシカは、婚約者で大公であるブラックルとの婚約破棄を考えていた。
その原因はブラックルの浮気にある。自分は愛されてなどいないと判断し、婚約破棄を申し出たが……。

「婚約破棄だと? それならば、たっぷりと慰謝料を貰うからな!」

「いえ、ブラックル様の浮気が原因なのですし……」

「うるさい! 私は国王の弟に当たるのだぞ? 私に逆らって、ただで済むと思うなよ? 大公という立場がどういうものなのか、お前は知らないようだな」

 恐ろしい程に理不尽なブラックルにジェシカは言葉が出なかった。

 それならば抵抗させていただきます、とばかりに彼女の瞳に焔が宿る。ジェシカとて伊達に侯爵令嬢ではないのだ。彼女の横の繋がりはとても強かった。

 例えば、幼馴染の王子殿下から伯父に当たる大臣参謀、そして国王陛下まで……。何も知らないのはむしろブラックルの方だったと言えるだろう。
24h.ポイント 14pt
218
小説 31,111 位 / 190,742件 恋愛 13,580 位 / 57,549件

あなたにおすすめの小説

第一夫人が何もしないので、第二夫人候補の私は逃げ出したい

マルローネ
恋愛
伯爵令嬢のリドリー・アップルは、ソドム・ゴーリキー公爵と婚約することになった。彼との結婚が成立すれば、第二夫人という立場になる。 しかし、第一夫人であるミリアーヌは子作りもしなければ、夫人としての仕事はメイド達に押し付けていた。あまりにも何もせず、我が儘だけは通し、リドリーにも被害が及んでしまう。 ソドムもミリアーヌを叱責することはしなかった為に、リドリーは婚約破棄をしてほしいと申し出る。だが、そんなことは許されるはずもなく……リドリーの婚約破棄に向けた活動は続いていく。 そんな時、リドリーの前には救世主とも呼べる相手が現れることになり……。

婚約破棄ですか?私は別に構いませんよ。

杉本凪咲
恋愛
愛する人が愛していたのは、私ではなかった。 彼は浮気相手を妊娠させ、私に婚約破棄を告げる……

王太子様には優秀な妹の方がお似合いですから、いつまでも私にこだわる必要なんてありませんよ?

木山楽斗
恋愛
公爵令嬢であるラルリアは、優秀な妹に比べて平凡な人間であった。 これといって秀でた点がない彼女は、いつも妹と比較されて、時には罵倒されていたのである。 しかしそんなラルリアはある時、王太子の婚約者に選ばれた。 それに誰よりも驚いたのは、彼女自身である。仮に公爵家と王家の婚約がなされるとしても、その対象となるのは妹だと思っていたからだ。 事実として、社交界ではその婚約は非難されていた。 妹の方を王家に嫁がせる方が有益であると、有力者達は考えていたのだ。 故にラルリアも、婚約者である王太子アドルヴに婚約を変更するように進言した。しかし彼は、頑なにラルリアとの婚約を望んでいた。どうやらこの婚約自体、彼が提案したものであるようなのだ。

王女と婚約するからという理由で、婚約破棄されました

マルローネ
恋愛
伯爵令嬢のミレーヌと侯爵令息のバクラは婚約関係にあった。 しかしある日、バクラは王女殿下のことが好きだという理由で、ミレーヌと婚約破棄をする。 バクラはその後、王女殿下に求婚するが精神崩壊するほど責められることになる。ミレーヌと王女殿下は仲が良く婚約破棄の情報はしっかりと伝わっていたからだ。 バクラはミレーヌの元に戻ろうとするが、彼女は王子様との婚約が決まっており──

今さら、私に構わないでください

ましゅぺちーの
恋愛
愛する夫が恋をした。 彼を愛していたから、彼女を側妃に迎えるように進言した。 愛し合う二人の前では私は悪役。 幸せそうに微笑み合う二人を見て、私は彼への愛を捨てた。 しかし、夫からの愛を完全に諦めるようになると、彼の態度が少しずつ変化していって……? タイトル変更しました。

絶対に婚約解消していただきます、もう我慢の限界なので

マルローネ
恋愛
伯爵令嬢のリリムは公爵令息であるトーマスと婚約していたが、彼の浮気癖に辟易しており 婚約解消をして欲しいと申し出た。 トーマスは手のひらを返したように、愛しているのはリリムだけだと言って来るが これで何度目か分からない……。 まったく信用していないリリムは今回ばかりは許す気がなく屋敷を飛び出した。 それでも執拗に迫って来るトーマス……二人の関係性の行方や如何に?

「君の為の時間は取れない」と告げた旦那様の意図を私はちゃんと理解しています。

あおくん
恋愛
憧れの人であった旦那様は初夜が終わったあと私にこう告げた。 「君の為の時間は取れない」と。 それでも私は幸せだった。だから、旦那様を支えられるような妻になりたいと願った。 そして騎士団長でもある旦那様は次の日から家を空け、旦那様と入れ違いにやって来たのは旦那様の母親と見知らぬ女性。 旦那様の告げた「君の為の時間は取れない」という言葉はお二人には別の意味で伝わったようだ。 あなたは愛されていない。愛してもらうためには必要なことだと過度な労働を強いた結果、過労で倒れた私は記憶喪失になる。 そして帰ってきた旦那様は、全てを忘れていた私に困惑する。 ※35〜37話くらいで終わります。

お腹の子と一緒に逃げたところ、結局お腹の子の父親に捕まりました。

下菊みこと
恋愛
逃げたけど逃げ切れなかったお話。 またはチャラ男だと思ってたらヤンデレだったお話。 あるいは今度こそ幸せ家族になるお話。 ご都合主義の多分ハッピーエンド? 小説家になろう様でも投稿しています。

処理中です...