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第23章(3)スズカside
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しおりを挟むアカリ様がアラン邸に来られて、ニ週間程が過ぎた。
「まさか、このお邸にこんな平和な日が訪れるなんて……」
「本当、アカリ様が来て下さって良かったわよね~!」
以前では考えられない、穏やかな生活。
毎日ピリピリしていて、主人がいない間でさえも強張って働いていたのが嘘みたいに、私達使用人には笑顔が溢れていた。
これも全てアカリ様がこのお邸に来て下さったおかげ。
あの方の天真爛漫なお姿は、アラン様の……。いや、私達この邸に住む者にとっての光とも言える存在になっていた。
……でも、私は知っている。
普段は決して見せないお姿が、アカリ様にある事を……。
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