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第13章(2)アカリside
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しおりを挟む『俺達さ、絶対にまた会えるよ。
根拠なんてないけど……。
今俺の中にある強い気持ちが、自信を持って、またアカリを見付けられるって思うんだよね。
もし、アカリの気持ちが俺と同じだったら……。
自然と引き合わされて、絶対に巡り逢えて……。
また、惹き寄せられて、恋をすると思う。
その時は、また俺と結婚してくれますか?
この別れは永遠の別れじゃない。
またアカリに巡り逢って、恋をする為の準備期間だと思って、少しの間寂しくても我慢しよう?
アカリが俺の帰る場所だから、どうか俺が迷ったりしないように微笑っていて下さい。
たくさん泣いてもいいから、最後は明るい笑顔を見せてほしい。
約束するよ。
明るい里を、俺は絶対に忘れない。
ヴァロン』
まるで、こうやって離れ離れになってしまう事を予感していたようなヴァロンの手紙。
絶対にまた会える。
明るい里を、俺は忘れない。
ヴァロン。
貴方は私と別れる間際にも、そう思ってくれていたのかな?
今となっては、あの時のヴァロンの気持ちを知る事は出来ないけれど……。
今の自分に出来る事は、信じる事だと思った。
「……もう、大丈夫。
私、しっかり生きるよ。ヴァロン」
結婚指輪をはめた自分の左手で、首のネックレスに掛かっているヴァロンの結婚指輪を握り締めて……。私は誓った。
約束を信じて、愛おしい人が帰りたいと願う明るい里になる事を……。
こうして……。
私達は別れました。
……。
そして……。
あっと言う間に、三年の月日が流れるのです。
【夢の言葉と失われた追想-終わり-】
次巻、「夢の言葉と約束の翼」に続く。
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