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第11章(1)ヴァロンside
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しおりを挟むミネアは素敵な女性だ。
こんな女性に想いを寄せられて、嬉しくない男がいる訳がないと思う位に……。
だが、俺の心はもう揺らぐ事はない。
アカリ以外の女性を特別に見る事は、この人生ではないだろう。
何故なら、例えアカリが俺の元から去る事があっても、俺の心がアカリから離れる事はないのだから……。
だから、出来ればミネアとは今の関係でいたかった。
良い仕事仲間。
そう、在りたかった。
そんな俺の気持ちを察しているのか、ミネアはこの後普通に食事をしてくれた。
俺のプライベートには踏み込まず、自分の事を語るか仕事について語るかのどちらかで。
”女の顔”はもう見せずに接してくれる。
気持ちには応えられない分、仕事で返そう。
俺は心の中で、そう決めていた。
そんな俺とミネアの関係が変わる未来を、俺は知らない。
気持ちとは違う分かれ道に進んで行く時を、俺は知らなかった。
……
…………。
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