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第3章(4)ミネアside
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しおりを挟む自分の父親と、たいして年齢も変わらないのに……。
お父様の会社に比べたら、当時まだ小さかった会社の社長のリオン様とは滅多に会えないのに……。
しかも、彼にはアラン様という私と同じ年齢くらいの子供もいる。
……。
けど、そんな事関係なく……。好きだった。
……
…………。
だから、私もヴァロンのファンになった。
夢の配達人について色々調べて、もしまたリオン様に会えた時にたくさんお話したかったの。
また、彼の笑顔を見たかった。
ただ、それだけで良かった。
それなのに……。
リオン様は、二年程前に亡くなってしまった。
跡を継いだアラン様は、リオン様とは何もかもが違って……。どちらかと言うと、リオン様のお父上様であるシャルマ会長の意志を強く受け継いでいるように見える。
私は、悲しかった。
結ばれる人ではないと分かりながらも、焦がれて焦がれて……。
消える事のない、想いと恋心。
そんな私の目の前に現れたのは、マオ様だった。
そっくり……。ではないが、黒縁の眼鏡の奥に秘められた優しい眼差し。
何よりも彼を取り巻く雰囲気が、リオン様にとてもよく似ていた。
マオ様と居ると胸が弾んで、話していると楽しくて……。
やっと幼い初恋から卒業出来て、運命の人に巡り会えたと思ったわ。
そのマオ様は、アラン様のお仕事の手伝いを終えて国へ帰ってしまったと聞いたけど……。
私は絶対に、もう一度会えると感じていた。
だって、彼は必要な人だから。
会社にも、私にとってもかけがえのない存在だから……。
私は待とうと決めた。
マオ様しかいない。
もう、私の心惹かれる男性は彼以外あり得ない。
……そう、思っていた。……のに、……。
……
…………。
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