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第7章

7-8

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***

「……身勝手な、願望ばかりだな」

服の上から左肩の古傷を握り締めるようにしながら、呟く。

あの時、ノクテ様の剣があと少しズレていたら……。命を失っていたのは俺の方だった。

「何故、俺が生きているんだ?
っ……俺には、大切な人を護る力なんて……ないのにっ……」

結局10年経っても俺は変わらない。
父上の言う通りに動く事しか出来ない木偶でく
愛おしい人の前で、必死に演技するしかない。ただの、嘘付きの男だ。


……
…………一週間後。
水の国の使いの者が、俺の元へやってくる。
アクア姫からの手紙と、ガーネットのペンダントを持って……。

もう、進むしかないーー。

運命の歯車は、止められない。
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