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第7章

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ーーー神様は見てるんだよーーー

そう、言われた気がした。

『何故?息子がようやく妻を娶るというのに、父上の私がお祝いに来てはおかしいか?』

あの日、父上がわざわざ離宮を訪れて来たのは"お前の考えなどお見通しだ"という警告。

そして半年前。
兄上が何者かの手によって暗殺された。

ガーネットに『戦で功績を残せばクウォンの正室として認めてやろう』と父上が告げた真意は、俺に"この女を使うのは今だろう?"という事。


ーーやっと、確信した。

俺とガーネットが結ばる日なんて、来ない事。
どんなに望んでも、許されない。
掌に大切に握り締めていても、サラサラと砂のように零れ落ちて行くんだと……、……。


そして……。
水の国との、戦が決まった。
俺に出来る事は、もう一つしかない。

ガーネットを水の姫に、還してやる事だけーー。

……でも、もし。
もし、彼女の兄である水の王に再会しても記憶が戻らなかったら……。ガーネットが、ガーネットのままだったら……。

その時は、もう一度君を抱き締めたかった。

そんな奇跡は、起こる筈もないのに……、……。
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