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第6章

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「……あった!」

地下にある薄暗い部屋の中。
中央にある大きな円盤の器、これが”水面鏡”。

鏡と言っても、これ自体が鏡になっている訳じゃなく、水神の力を持つ者がここに映し出す魔力の込もった聖水を注ぐ事によってその力を発揮する。

大きな大きな、器。
多分、桶に水を汲んで入れてもゆうに十杯以上は入るだろう。
そんな大量の聖水を作り出す事は、今の私にはかなり困難だと思う。
でも……。

「ーーやってみせるわ。
クウォン、私は貴方を知りたい!」

私は水面鏡を完成させる為、目を閉じて器に両手をかざすと祈り始めた。
クウォンの全てを、知る為に……、……。
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