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第5章
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しおりを挟む「やっと幼い頃からの夢が叶うかも知れないチャンスだもん。
私、頑張るよ?絶対にクウォンの役に立つ。
水の国王様に分かってもらえるように、クウォンの気持ちを伝える。
時間がかかっても諦めずに交渉するから、信じてて?」
無血開城を望むクウォン。
そんな彼に相応しい妻になる為に、私も絶対に最後まで諦めたりしない。
必ず平和な世の中を創って、クウォンと一緒にずっと同じ刻を生きていくの。
「”勝利の石”!
クウォンが教えてくれたでしょ?
ガーネットは必ず、貴方に和平成功という勝利を運んでくるから……。信じて待っていて?」
首に掛けてもらったペンダントの先に付いている紅い宝石を握り締めて、私は彼を見上げた。
目の合ったクウォンは頷きながら微笑んで、私の頭をポンポンッと撫でると言った。
「ガーネットの石にはね。もう一つ、意味があるんだ」
「?……もう、一つ?」
私がキョトンとしながら首を傾げると、クウォンに前髪を上げられて額にそっと口付けられた。
「この戦が終わったら……。もう一度会えたら、教えてあげる。
……。だから、必ず無事に戻って来い」
私を見つめるクウォンの瞳が、少しだけ濡れて見えたのは、気のせいだろうかーー?
「その時は、ガーネット。
俺の妻になって、永遠に……傍にいておくれ」
「……はいっ」
気になったけど……。
今の私には、希望に満ちた未来がある。
だから私は真っ直ぐ、前を向く事にした。
「ガーネット、愛してる」
「私も愛してる、クウォン」
勝利と、再会を約束して交わした口付け。
必ずまた貴方に会えますように……、……。
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