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第4章 (2)アカリside

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「少し腫れてるよ?痛くないッ?」

心配で心配で、私はヴァロンを見上げた。すごく間近で瞳が重なるが、彼は答えない。


「ま、待ってて!確か湿布が………」

私がそう言いながら、湿布を取りに行こうとした時だ。
ヴァロンの手が、止めるように私の腕を掴んだ。


「!……。
ヴァロン?……きゃッ!」

そのままグイッと引き寄せられると、ヴァロンに力強く抱き締められ……。唇と唇が重なった。


「っ……。ヴァ、ヴァロン?」

一度唇が離され、動揺した私が彼を見上げると……。
今まで見た事のない。”男の表情”をしたヴァロンが、いた。


突然の事で、私の頭は真っ白。

でも、ヴァロンは容赦なく両手で私の顔を強引に掴むと、再び唇を重ねてくる。


「っ……!んっ……ンッ」

今まで、経験した事ない。深い、舌を絡め取られる激しい口付け。
繰り返される口付けに、頭がクラクラして……。身体の力が、抜けそうになる。


っ……う、そ……でしょ……っ。
キスだけで、こんなに……気持ちよく……ッ。

上手く応える事が出来ない。
ただ、ヴァロンにされるがまま。

ぎゅぅ、っとしがみ付くようにヴァロンの服を握り締めていると……。ようやく唇が離された。


「っ……はぁッ」

乱れた呼吸を整えようと身体の力を抜く。

……しかし。その一瞬の気の緩みも許してくれないかのように、ヴァロンは私の開いた襟の部分から首筋に噛み付いた。
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