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第1章 (4)ヴァロンside
4-5
しおりを挟む「……やりたい!どんな仕事でも、必ず成功させる。
っ……よろしくお願いします!」
俺が深く頭を下げると、マスターが肩をポンポンッと叩く。
「ん、じゃあ早速明日から働いてもらおう!
楽しみにしておるよ。お前が何処まで昇りつめるか、な?」
すぐに、昇りつめてやるーー!!
去って行くマスターの後ろ姿を見て、俺は心の中で呟いた。
「やったじゃない、ヴァロン!」
無邪気に俺が夢の配達人になれた事を喜んで、抱き付くリディア。
見てろよ。絶対に、お前に認めさせてやる。
俺が誰よりも良い男だって、絶対に……!!
抱き締め返したい手を、俺はギュッと拳を作って……。そう決意した。
この時は誰も思わなかった。
まさか、俺がリディアに下剋上を仕掛ける日が来るなんて……。
俺がリディアから、白金バッジを奪う日が、来るなんて……。
……
…………。
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