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第8章 (3)たくさんのありがとう
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しおりを挟むクリスマスパーティー当日。
この日は朝から大忙し。
モニカと一緒に厨房にこもって、夕方から始めるパーティーの料理やお菓子を次々と作り上げた。
大広間の飾り付けはローザや使用人達も手伝ってくれて、パーティーが始まる前から賑やかで胸が弾む。
別荘に住むみんながこうして和気藹々と盛り上がれる日が来るなんて、ここに来た当初は思いもしなかったなぁ……。
なんてしみじみ思いながら、出来上がった料理を大広間に運んだ。
「料理、すごい量になりましたわね!
みんな食べ切れるかしら?」
目の前に並んだ山盛りの料理を見てくすくす笑うモニカ。
彼女も、準備の段階からウキウキしているのが一目瞭然だ。
楽しい雰囲気に私もつい気持ちが緩む。
「ふふっ、大丈夫よ。
確かに作り過ぎた感はあるけど、バロンは大食いだか……。っ……」
思わず口にしてしまったバロンの名前。
ハッとして、私は口を手で押さえて俯いた。
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