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第7章 (3)父を求めて-後半-
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しおりを挟む「……。
下戸だったらしいの」
「……は?」
思い掛け無い一言に、私は呆気に取られた。
不意を突かれて、下戸って言葉が頭の中でぐるぐる回る。
げ、げこ……。
下戸って、確か……。
冷静に思い出してみる。
下戸とは、お酒けが飲めない事だと……。
……。
「!っ……えぇッ?!」
一呼吸置いてーー。
驚きのあまり私が大声を上げると、マスターさんはソファーの上であぐらをかきながらカッカッカッと大笑いした。
「ま~ったく、飲めんらしいぞ?」
「そ、そんな……。
私は、てっきり……お酒も強いのかと」
今まで、どんな事も鮮やかに熟してきたバロン。
そんな彼を見てきたから、勝手に大丈夫だと思ってた。
……苦手なのに。
私の為に、あんなに強いお酒たくさん飲んじゃったんだ。
真実を知って表情を曇らせずにはいられない。
しかし、そんな私にマスターさんは優しく声を掛けてくれる。
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