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第5章 (3)バロンの観察日記

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「ローザ、ありがとう!
私、ちょっと行ってきます!」

仲直りの方法、思い付いた!
私はパアッと明るくなって、部屋を飛び出すと厨房へ急いだ。


料理は幼い頃からやってたし。
色んなお店でも働いていたから、お菓子を作るのも大好きだった。

バロンの口に合うか分からないけど、それは二の次。
大事なのは、心から日頃の感謝の気持ちを込めて作る事。


私は腕まくりをして手を洗うと、さっそく調理に取り掛かった。

「お手伝い致します!」って厨房の人達が言ったけど、これはどうしても自分だけで作りたくて断った。

バロンに喜んでほしくて。
調理の間、私はずっとウキウキしてた。

好きな人の為に作る事。
こんなにも嬉しくて楽しい事だなんて、初めて知った。

……
…………。
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