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第4章 (4)バロンVS夢の配達人
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しおりを挟む「頑張って探してね。
金バッジの夢の配達人さんなら、楽勝でしょう?」
さっきまでの口調とは違う、語尾に音符マークでも付いているかのような弾む声。
バロンはコロッと態度を変えて、慌ててバッジを探しに行くリーダーさんの背中を手を振りながら見送った。
暫くして、「ふ~っ」と一呼吸。
「……お待たせしました。お嬢様」
私を見て、バロンが微笑んだ。
何事もなかったかのような、穏やかな笑顔。
聞きたい事があって……。
でも、聞いていいのか、分からなくて……。
それを口にしたら……。
全てが終わってしまう、気がした。
交わったバロンの瞳が……。
”何も聞くな”って、言ってるみたいに、見えた。
私達の間に流れた、沈黙の時間ーー。
何も言わずにただ見つめている私を、静かに歩み寄ってきたバロンがひょいっとお姫様抱っこで持ち上げた。
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