スノウ

☆リサーナ☆

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番外編④三月side

④-4-1

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【番外編ー三月sideー④】

翌日ーー。
この日は今度の討伐対象である魔物について、事前に行う調査任務。詳しい出現場所や住処すみかの目星。そして出来れば容姿などの特徴の資料データが取れたらいいな、って感じの任務だった。
目標対象ターゲットに遭遇したからって別に戦わずに逃げてもいい、無理なんてしなくてもいい任務。……のハズだった。

けど、予想外の事が起こったんだーー……。

「っ、たちばな……」

「今回の調査任務には、私と部下達も同行させてもらうよ」

任務場所の森に現れたのは、たちばなたちばなが特に気に入って研究を共にしている4人の研究員達だった。
確かに任務先の出発地点にキャンプサイトを張って、そこに研究員達が集まって行う任務もあるが、それは魔物を討伐出来る隊員が複数いる時に限る。
しかし、今回の調査任務に出されているのはオレ1人だけ……。いくら討伐任務じゃないにしても、これはあまりにも危険だと思った。

「同行、って……。出発地点に留まるんじゃなくて、オレと一緒に歩き回るって事だよな?」

「ああ、そうだよ。……何か問題でも?」

「っ、いや!ありありだろっ?!もし魔物が出て来たら、お前らはっ……」

「ーーその際は、護ってくれるんだろう?」

言葉を遮られて、たちばなにそう問い掛けられて、オレは「うっ」と返事に詰まった。
ニヤリッと笑うたちばなに、試されてる気がした。"私に頼みがあるなら、態度で示してみろ"って……。

コイツ、オレとサクラの仲に完全に気付いてやがるな……。

サクラとずっと会っていたのは、研究所の部屋の中だ。監視カメラや盗聴器がない訳ないとは思っていたし、いつか駆け付けられて追い出される事も考えなかった訳じゃない。
オレがサクラとの事を話す前にたちばなにバレている事くらいは、予測はついていた。

遅かれ早かれ、だなーー……。

ならば、オレは覚悟を決めてこの試練を受けようと思った。
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