スノウ

☆リサーナ☆

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第6章(1)雪side

6-1-1

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ーー……何故、こんな事になったの?


『第1部隊が新型のベヒモスを討伐しました!』

その知らせに、「ワァーッ」と盛り上がった直後だった。

『軽症者が1名、重体者が1名!
軽症者は第1部隊隊員、たちばな 響夜きょうや!重体者は第1部隊隊長、望月もちづき 紫夕しゆう……!
只今現場の救護班が付いて、車でキャンプサイトに向かっています!受け入れの準備を急いで下さいッ……!!』

……、……なに?
今、何で……紫夕しゆうの名前が呼ばれたの?
重体者、って……なに?……、……。

心の中が、寒くなっていった。

……
…………。

キャンプサイトで待ってたら、森林エリアから車が猛スピードで戻って来て……。車から急いで降りてきた救護班と、駆け付けた救護班がすごく慌てて会話してて……。車から降ろされた車輪付きの担架の上に寝かされていたのは……、……。

「……、っ……ゆう?」

ものすごい速さで目の前を通り過ぎて行ったその光景に、頭が追い付かなくて、すぐには身体が動かなかった。

これは、夢……?
……、そう、だ……夢、だよ。
だって、紫夕しゆうは、すごく……すごく強いんだ。
だから……あれ、は……さっき、のは……紫夕しゆうじゃ、ない。

さっき担架の上に寝かされていた人は、血色がない顔に酸素マスク着けて、ボロボロで……。担架や掛けてあった布が真っ赤で……。紫夕しゆうが、あんなに血を流す事があるなんて、あり得ないと思った。

……けど。
遅れて、車から降りて来た杏華きょうかと、海斗かいとが、嗚咽を漏らしながら泣いてて……。信じられない現実が嘘ではない、と、俺に突き付けた。

「っ、……!」

「!……ゆき君!」

隣に居た風磨ふうまさんの声も聞かず、オレはその場を駆け出して、紫夕しゆうが運ばれたテントの中へ駆け込んだ。
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