スノウ

☆リサーナ☆

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第5章(2)紫夕side

5-2-2

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真白ましろ ゆき君。
噂には聞いてましたが、ほんっとに綺麗な見た目してましたよね?色白で華奢で、まるで女の子!
僕は目つき悪い、って良く言われちゃうんで羨ましいッスよ~」

「あははっ」と笑う響夜きょうや
その様子を見て、2対2で向かい合うように座っていた正面席の杏華きょうかは何処か不審な目を向けていた。隣の海斗かいとは相変わらず魔物の襲来情報を聞いて、一人で驚いたり青い表情をしている。うん、コイツはホントいつもと変わらない。

ゆきは、ああ見えて頼りになるし強いんだ。だから、心配はしてない。
それに見た目なんて人それぞれだ。お前はお前、ゆきゆき。気にする必要はねぇさ」

間もなく森林エリアの入り口に到着し、そこからは車を降りて俺達は森を抜け山岳エリアに向かう。任務開始前に雰囲気を悪くしたくなかった俺は、響夜きょうやの話にそう言葉を返した。

「さっすが紫夕しゆうさん、優しい!僕、ますます大好きになっちゃいますよ~。
あ~、このままずっと第1部隊に居られたらな~」

ーー悪いが、それはマジで勘弁だ。

「ははっ」て、表面上で俺は笑って見せたが内心ではそう思っていた。

ゆきの事を抜いても、正直響夜きょうやが俺の隊に合わないのは昨日一緒に前乗りで行動した際にヒシヒシと感じていた。
悪い奴ではなさそうだが、何処か自分勝手な行動や発言が目立って雰囲気を悪くする。その証拠に、杏華きょうかが何だか怖い。女の機嫌を悪くさせる奴ってのは、これまでの経験上あんまり良くない奴が多い気がすんだよな~。

まあ、いい。今回だけだ。
ベヒモス討伐して、さっさと響夜コイツとはおさらばして、ゆきを迎えに行こうーー。

そんな事を考えているうちに、車が送迎してくれるギリギリの地点。森林エリアの入り口付近に到着した。

……
…………。
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