スノウ

第５章（１）雪side

5-1-7

ギシャアアアァァァーーー……ッ！！！！！

「！っ、……」
「わっ、とと……！」

しかし、背中に乗られたグリフォンも黙ってはいない。オレ達を振り落とそうと、大きな鳴き声を響かせながら暴れる。

「もうちょい空飛ぶのを堪能したかったけど、しょうがないね～。雪ゆき君、コイツ地面に落としちゃお～！」

「はいっ……！」

「よしっ！じゃあ、いっくよ～！……せーーーのッ！！！！！」

オレと茶々ちゃちゃさんはグリフォンの片翼ずつを担当して攻撃。柔らかい翼の根元に力を込めて、思いっきり渾身の一撃をお見舞いした。
すると、大きな悲鳴のような鳴き声を上げ、翼を傷付けられたグリフォンは空中を飛ぶコントロールを失い、壊れた飛行機が墜ちて行くように地面へと向かって行き、ドシンッ！！と倒れ込んだ。
グリフォンが地面に叩きつけられる瞬間に飛び降りたオレと茶々ちゃちゃさんが身を翻して着地すると、その両脇に風磨ふうまさんとトニーさん。

「よっしゃ！コイツの頭を叩き割るのは俺様の仕事だな！」

「いや、ここは僕が首を狩る！」

「え～！ずるいずるい！！私が心臓貫きたい～～～！！」

飛行能力は失ったものの、まだほとんどの体力を残しているグリフォンが地面からゆっくりと身を起こし、威嚇の声を上げる中。
トニーさんはトニー・ブレイクを構え。
風磨ふうまさんは風乱ふうらんの形状を今度は大鎌のように変えてくるくる回し。
茶々ちゃちゃさんは両手に拳を作りながらピョンピョン跳ぶ。

「……早い者勝ちでいいと思う」

その光景を見てそう言ったオレに、みんなは……

「それいいな！」
「確かに」
「賛成～！」

と賛同すると、人喰い鳥の殲滅せんめつとグリフォンにトドメを刺すべく向かって行くのであった。

……
…………。