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第17章 (1)アカリside
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【翌日/港街の自宅】
「おかえりなさい。ヴァロン、アカリさん」
自宅に戻ると、出迎えてくれたのはシュウさん家族。
今までは別荘でローザを始めとする使用人達の手を借りて、なんとか慣れない育児を熟してきた私だが……。明日からはヴァロンもまた夢の配達人として忙しくなるし、ヒナタとほぼ二人きりの生活。
そんな私を心配して、シュウさん達は私達の帰宅日に合わせて、すぐにこの自宅で生活出来るように準備してくれていたのだ。
「留守の間、自宅の管理ありがとな。
猫リディアも預かってくれて助かった」
いつも通りに帰宅を喜んで跳び付いてくる猫リディアを抱きながら、ヴァロンがお礼を言うとシュウさんは変わらない優しい笑顔で「いえいえ」と首を振る。
「アカリさん、お久し振りです。
お疲れでしょう?奥にヒナタちゃんのベッドも用意してあります」
「ホノカさん、お久し振りです。
時々ここに来て、お掃除してくれてたんですよね?本当にありがとうございます」
長い間、留守にしてしまった我が家。
けれどその間、私達がいつ帰って来ても困らないようにと、お仕事が休みの日にまめにホノカさんが掃除に来てくれていたとヴァロンから聞いた。
会話をしながら奥に進んで行くと、1年以上留守にしていたとは思えない位に綺麗な我が家。
ヒナタの為に用意された物が増えた以外、何も変わっていない。
本当に何度お礼を言っても足りないくらいだ。
「ヒナタ~良かったね~。
今日からここがヒナのベッドだよ~」
私は話し掛けながらヒナタをベビーベッドに降ろすと、ホノカさんの後ろから遠慮がちにじっと見ているミライ君に気付く。
「おかえりなさい。ヴァロン、アカリさん」
自宅に戻ると、出迎えてくれたのはシュウさん家族。
今までは別荘でローザを始めとする使用人達の手を借りて、なんとか慣れない育児を熟してきた私だが……。明日からはヴァロンもまた夢の配達人として忙しくなるし、ヒナタとほぼ二人きりの生活。
そんな私を心配して、シュウさん達は私達の帰宅日に合わせて、すぐにこの自宅で生活出来るように準備してくれていたのだ。
「留守の間、自宅の管理ありがとな。
猫リディアも預かってくれて助かった」
いつも通りに帰宅を喜んで跳び付いてくる猫リディアを抱きながら、ヴァロンがお礼を言うとシュウさんは変わらない優しい笑顔で「いえいえ」と首を振る。
「アカリさん、お久し振りです。
お疲れでしょう?奥にヒナタちゃんのベッドも用意してあります」
「ホノカさん、お久し振りです。
時々ここに来て、お掃除してくれてたんですよね?本当にありがとうございます」
長い間、留守にしてしまった我が家。
けれどその間、私達がいつ帰って来ても困らないようにと、お仕事が休みの日にまめにホノカさんが掃除に来てくれていたとヴァロンから聞いた。
会話をしながら奥に進んで行くと、1年以上留守にしていたとは思えない位に綺麗な我が家。
ヒナタの為に用意された物が増えた以外、何も変わっていない。
本当に何度お礼を言っても足りないくらいだ。
「ヒナタ~良かったね~。
今日からここがヒナのベッドだよ~」
私は話し掛けながらヒナタをベビーベッドに降ろすと、ホノカさんの後ろから遠慮がちにじっと見ているミライ君に気付く。
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