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第11章 (2)スズカside

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〈回想〉

私が15歳の時、生まれ故郷を災害が襲った。
農業を営んでいた実家は、たくさんの影響を受けて凶作。
両親は失業し、まだ幼い弟と妹がいた私は何とかしなくては……と。
仕送りする為に奉公に出る事を、決めた。


奉公先は、いくつもの大きな会社を持つ裕福な主人の豪邸。
初めて来た時はその広さと美しさに震えが止まらなくて、緊張と不安でいっぱいだった。

物覚えが悪くて、鈍臭い私。
自分なりに一生懸命務めていたけど、使用人長や先輩達からは怒られて迷惑をかけてしまう毎日。


帰りたい。
そう思っても、家族の為に耐えて耐えて……。

なんとか、三年目を迎えた日の出来事。

……
…………。
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